第91話「花凛の仕事」
今回で花凛に建てていたフラグを回収するときが来た。
ハッキリ言ってしまえば忘れる前に回収しなければと思ってました。
えっ? フラグになってなかった? …察してください。
「何で、どうしてお前が此処に居るだよ花凛!」
「………」
「答えろ花凛!」
「………」
「どうしたのですかネオン?」
「ネオン?」
「クロム…テルルも…何でもないよ。二人は残ってるやつらを排除して」
「分かりました」「はい」
「聞いたことがある名前…。お前達ミストルか。信じたくはないけど花凛。お前が祭の言っていたネオンなんだな」
「祭…あの槍使いの…仲間なの?」
「祭を知っているってことは確定だな」
「そっちこそ、何で私達の組織を知っているの」
「お前達に俺達は迷惑しているんだよ。モンスターとゲートを閉じたいのにお前達ミストルとアルターエゴが邪魔してくるんだろうがよ」
完全にいらいらしている紫電と困惑した顔をしているネオンこと花凛。
「そんなこと言われたってね。私は紫電とは戦ったことは無いから知らないわ」
「だろうな」
「だろうなって…」
「紫杏、お前は向こうで戦いだしてる奴らの相手をして来い」
「…紫電さんは?」
「あいつと話がある」
「分かったわ。気を付けて」
紫杏はクロムとテルルの相手をするために二人の方に走っていく。
その場に残っているのは紫電と花凛のみになった。
「花凛、お前何でミストルにいるんだ?」
「紫電には言ったよね? お父さんが病気で倒れたって」
「言ってたな。それで仕事を見つけたって聞いてたが?」
「これがその仕事よ」
「家族のために体を改造したってことか。そこまでやらないといけなかったのか」
「でも、質の悪い病院に当たっちゃってね。そうでもしないとお金が払えなかったのよ」
「だからって一人で判断してそんなことするなんて…」
「紫電達に相談したところで一体何が出来るって言うの!」
「確かにそうだ。でもな、一人で抱え込むことはしちゃダメと思うんだ」
「………」
「だからこそ、俺はお前を止める。祭から聞いてるよ強いんだろ?」
「……私は紫電とは」
「何? まさかこの状況にまでなったのに俺とは戦いたくないなんて言わないよな? 俺の仲間達に手を出してるんだ。そしてこっちはそっちの仲間達に手を出してる。戦わない理由はないぞ」
「……そうね。戦うしかないのよね……」
顔を下に向けながら会話していたが最後の言葉を言い終わった後に顔を上げ、決意を籠った顔をして短刀を逆手に二本持つと姿勢を低くして紫電に向かって走り出す。
「そう、それでいい。花凛、いやネオン! お前の覚悟を評して俺も全力で相手させてもらう。来い、斑鳩! 装着!」
「!?」
紫電の白雪とネオンの短刀二本がぶつかり合う。
(…喋る隙が一切なかったわ)
一人いや一柱、話の展開についていけてない人物がいるのだが誰もそれを気にすることが出来なかった。
紫電だけしかそれに気づけないからね、しょうがないね。
次回ネオン対紫電。
幼馴染同士での対決になってしまったこの展開どうなってしまうのか!




