第90話「VS クロノストリガー銃火器兵」
何か毎回言ってる気がするけど、書くことがだんだんと無くなってきました。
紫電達に向かって銃を撃ち続けるクロノストリガーの面々。
紫電は自分に当たるもの以外は無視して当たるものは刀と魔法陣で防ぎながら接近する。
紫杏も同じようにしてクロノストリガー構成員に近付く。
「………」
(こんなに近づかれても顔色一つどころか表情まで動かさないなんてどういう事だ?)
「取り敢えず、斬り捨てる!」
紫電は接近して即座に敵を一刀の元に斬り捨て、そこから追加で三人斬り付ける。
だが、その様子を見てもクロノストリガーに大きな反応はなく、味方を巻き込むことも躊躇わず紫電に向かって銃を撃ち続けてくる。
「何なんだ…こいつら、人形みたいで気持ち悪い」
「紫電さんクロノストリガーに感情というのはないわ。そう言う風に弄られているの」
「下っ端はただの相手と戦うための道具ってか。……ふざけんな! 人を何だと思ってやがるんだよ!」
「だからこそ私達はクロノストリガーを潰したのよ。奴らの上層部は自分以外の人間は全て下等生物として見下している。本人たちはただ指示を出すことしかできない。戦闘もできないただの雑魚だったわ」
「そうか。根本的に気に入らねぇ、気にくわねぇ。こんなに苛立ったのは久しぶりだ」
(最近結構な頻度でキレてるような?)
「自分以外の全てが下等? 人間に下等も何もないんだよ。努力次第で人はどんな高みにだって上れる。そんな将来のある人達を上位者気取りの努力もしないただの無能に利用される? そんなこと許せるわけねぇだろ! 潰す絶対に潰す」
(言葉に矛盾を感じる。けれど、だからこそ人間というものは面白いわ)
完全に怒っている紫電はクロノストリガー構成員を今度は斬り捨てるのではなく峰打ちで次々と気絶させていく。
「紫杏、こいつ等はもう治らないのか?」
「いいえ、奴らが下っ端を弄るのに使うのはクスリよ。知らず知らずのうちにクスリを飲まされていつの間にか洗脳されてしまうの。けれで継続して薬を投与しないといけないから…」
「それさえ途切れさせてしまえば、どうにかなるわけね」
「速いうちのどうにかしないとどんどん被害者が増えていく一方よ」
「もう何人か味方の銃撃で助からないほどの攻撃を受けてしまっているからな」
紫電が視線を向ける先には胸から血を流している者と頭を打ちぬかれてしまっている者、全身蜂の巣になっている者。
その様子を見て紫杏も何も言えなくなってしまっている。
そのままクロノストリガーの面々が倒れていき、残り10人近くになった時。
ネルが紫電に警告を発する。
(紫電! 結界内に侵入者よ!)
(何!? どうやって入ってきたんだ!?)
「どうしたの?」
「誰かこの幻術結界に入ってきた。来るよ!」
紫電の声と同時に上の方からビームに近いものが飛んできて残っていたクロノストリガーの半分が巻き込まれた。
「何者!」
紫杏が声を上げ、近くにあった銃を拾い、攻撃が飛んできた方向に向かって撃ち込む。
撃ち込んだ方向から飛び出してきた者は銃弾を物ともせずに紫杏に向かって持っていた短刀を突き出す。
「させねぇぞ!」
「ッ!」
しかしその攻撃も紫電によって防がれる。
互いに鍔迫り合いの状態になった時、相手の顔を見た紫電は驚く。
そして相手も同じように驚いていた。
「な!?」
「えっ!?」
「何で、どうしてお前が此処に居るだよ花凛!」
襲い掛かってきた相手、それは紫電の幼馴染であるはずの花凛だった。
次回は花凛との戦闘になります。
仕事が今月は木、日休みなので時間があればその時に書いていきます。




