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退屈凌ぎに世界を見てたらとんでもないものを見たんだが

今回は退屈凌ぎに世界を見ていたらとんでもないものを発見した話です

洋平が見つけたとんでもないものとは

では、どうぞ

 俺、白石洋平は退屈していた。俺と神子が退屈しているって事は世界で問題がないって事だからいい事って言えばいい事なんだけど、それ以上に退屈なのは見る世界を変えてもチートやハーレムしかないって事だ。え?何?世の中ってチートやハーレムで溢れかえってるの?


「世界ってチートやハーレムしかないのかよ……もっと別の何かはないのか?」


 別にチートやハーレムが悪いと言ってるんじゃない。逆にチートやハーレムばかりで飽きたと言ってるんだ


「別の何かって何?洋平は異世界に何を求めてるの?」

「いや、何を求めてると聞かれても困るんだが、とにかく!チートやハーレムから離れたいんだよ」


 興味はないが、チートやハーレムは嫌いじゃない。が、もう少し別のものが見たいだけで


「離れたいって言われても異世界じゃ戦争ばかりだったり洋平のいた世界と違って発展途上だったりで法律的に一夫多妻制が認められてる世界が多いからチートやハーレムが多いのは仕方ない事だよ」


 戦争や法律、文化的発展の事を言われたら返す言葉もない。戦争が起こるのも一夫多妻が認められてるのも文化的に発展してないのも神子のせいじゃない


「それを言われたら何も言い返せないが、チートやハーレムばかりじゃ飽きてくるぞ……」


 どれだけ好きな物でも毎日食べてたら飽きてくるのと同じで毎回毎回チート、ハーレムばかりじゃ飽きてくるのは当たり前だ


「そう言われてもねぇ~……じゃあ、趣向を変えてラノベの世界でも見てみる?」


 ラノベの世界ねぇ……それって結局はアニメを見るのと変わらないじゃないか


「ラノベの世界って結局はアニメだろ?俺はアニメはそんなに詳しくないぞ?」


 全く見ないわけじゃないが、俺はアニメにはそんなに詳しくない。


「じゃあ、並行世界(パラレルワールド)の様子でも見る?」


 並行世界か……それも面白そうけど、今はそんな気分じゃない


「あー、面白そうだけど、今はそんな気分じゃないしなぁ……」

「もー!洋平ワガママだよ!洋平が見たい世界ってどんな世界なの!」


 確かに今のは俺のワガママだった。それにしても俺が見たい世界か……


「俺が見たい世界か~」

「うん!洋平はどんな世界が見たいの?このテレビのリモコン操作していいから洋平の見たい世界にチャンネルを合わせてよ!」


 探せば特撮の世界とか、幼女向けアニメの世界とかもあるんだろうが、俺は特撮や幼女向けアニメを見る年じゃない。それに、そんな気分でもないし。それにしても


「そうだなぁ……俺が見たい世界か……」


 俺は自分の見たい世界を探し、リモコンでチャンネル操作をするが、どの世界もピンと来ない


「ん?これは……」

「なになに?何か見つけた?」


 雑誌を読んでいた神子が新発見に釣られてテレビの方に視線を向けた。


「あ、ああ、見つけたには見つけた。が、これは神的に放っておいていいのか?」


 俺が見つけた世界の様子──────いや、学校の様子はとてもじゃないが、笑えない。


「ん?どうし─────────」


 神子は『どうしたの?』と言おうとしたが、途中で口元を覆い目を伏せた。神でさえ目を伏せる酷い状況だって事か


「これってイジメだよな?」

「うん……」


 テレビに映っているのはどこの学校かは知らないが、ラクガキされた机、黒板には『死ね』『疫病神』等の文字。だが、もっと質が悪いのはそのラクガキだらけの机の上に置かれた花が活けられた花瓶。これじゃ死人と同じだ


「この席の主って登校してるのか?いや、それ以前に生きてるのかどうかすら危ういぞ」

「うん」


 周囲の人間はニヤニヤするばかりで咎めるものは誰もいない。クラス単位でのイジメなのか、学校単位のイジメなのかはもちろん気になる。が、それ以上にこの席の主が登校しているのかが気になる


「最悪の場合、自殺なんて事もありうる」

「うん……」

「なぁ、神子」

「何?」

「自殺して死んだ場合でも死者ってこの部屋に来るのか?」


 俺は神子の投げた酒瓶に当って死んだからこの部屋に来た。だが、この席の主が自殺して死んだ場合はこの部屋に来るのかが気になる


「どんな世界で死んでも一回は必ず死んだ魂は私の元へ来るようになっているよ。ただ、例外はあるけどね」


 どの世界で死んでも一回は神子の元へ来る決まりだなんて初めて知った。でも、例外が何か気になるな


「例外?どんな?」

「例えば、その世界に強い思いを抱いていて成仏できない人は死んでもその世界に留まる。もう一つの例外は私じゃ上手く説明できないから今は聞かないで」

「あ、ああ」


 もう一つの例外が気にはなるが、今はそれどころじゃない


「それよりもこの席の主が今、どうしているかを調べなきゃ!」

「ああ!」


 立ち上がった神子は本棚から何やら分厚いファイルを取り出した。現状を調べるのってテレビじゃできないのか?


「あった!この子ね!」


 分厚いファイルから目的の物を見つけたらしい。俺にはその分厚いファイルが何なのかは知らないが、きっと資料か何かだろ


「見つけたか?」

「うん!」

「で、何かわかったか?」

「うん……でも……」


 浮かない顔の神子。どうしたんだ?ひょっとしたらすでに死んでるとか?だったら俺にはどうしようもないな


「でも何だ?すでに死んでるとかか?」

「いや、生きてはいるんだけど……」


 何だ?さっきからハッキリしないな


「どうした?ハッキリ言ってくれなきゃわからないんだが?」

「う、うん……それが、生きてはいるんだけど、問題は現在の状態に問題があるんだよ」


 現在の状態?そりゃイジメを苦に自殺なんて俺のいた世界じゃないとは言い切れない事だった。自殺に失敗して植物人間になるってのもニュースで聞いた事がある。


「どうした?生きてはいるが、植物人間になってしまったとかか?」


 イジメに関する事は軽い気持ちで聞いていい事じゃないのは知っている。だが、現状を知らなきゃどうしようもない事だってある


「ううん。それはないんだけど……暴走気味になってるんだよ」


 暴走気味になっている。人間不信になって情緒不安定になっているっていう認識で捉えて大丈夫かな?


「暴走気味ってイジメに耐えかねて引きこもりになり、人間不信で家族が話し掛けただけで暴れ出すとかか?」


 人間不信なら俺のいた世界ではザラにあったし、魔法メインの異世界でもない話じゃない


「ううん。情緒不安定だったら私は資料を探したりなんかしなかったんだけど、そのイジメられてる子はテレビに映る一か月前にとある神社に行ってお祈りをしたんだ」


 テレビに映る一か月前。つまり、俺が見つける前に神社に行って何かを祈った。神社に行って祈るくらいは俺だってした事あるし、大した問題じゃないと思うが、何が問題なんだ?


「そうか。だが、神社に行って祈るくらいなら俺だってした事ある。何が問題なんだ?」

「問題は神社の場所だよ」

「場所?場所に何の問題があるんだ?」

「その場所は昔、村八分とかでぞんざいに扱われた人の魂が集る場所なんだよ」

「は?それって死んでも成仏せずに残り続けてるって事か?」

「うん……」


 イジメって身体にも傷をつける。最悪の場合はそれが一生残る傷になるなんて事もあるが、心に負った傷もこれまた厄介だ。何らかの原因でそれが再発したり、異性からのイジメだったら無意識のうちに異性に対して恐怖を抱くくらいだし


「それで?イジメられてた子に同情してその魂が乗り移ったとか、何か人知を超えた力を手に入れたとかか?」


 ラノベ的な展開ならイジメられっ子が人知を超えた力を手に入れてイジメてた奴らに復讐するだなんてよくある事だ


「うん、その子は恐ろしい力を手に入れて暴走状態になったみたい」


 まぁ、理解できない事もない。人知を超えた力を手に入れたって事はその世界の人間じゃとてもじゃないが止められない。自分に逆らう奴がいなくなったらやりたい放題したくなるのは誰だってそうだ


「そうか。ソイツが悪いわけじゃない。だが、ソイツをそんなになるまで追い詰めた奴らには犠牲になってもらうしかないな」


 俺はイジメは絶対に許せないってタイプじゃないが、原因を作った奴らが自分で責任を取るべきだとは思う


「ぎ、犠牲って……そんな言い方しなくても……」

「じゃあ、他にどんな言い方があるんだ?それに、一人の人間を大勢で寄ってたかってフルボッコにするだなんて見ていて情けないし、良し悪しの分別が付くならしないだろ。それをしてしまったって事は良し悪しの分別が付かない上に自分が楽しむ為だけにそれをしたって事だろ?そんな奴らは犠牲で十分だ」

「そんな……」


 神子が絶望しても仕方ないのにどうして絶望したような顔してるんだ?


「それでだ。俺はこの世界に行った方がいいのか?それとも、行かずに傍観でいいのか?」


 今回はハーレムに悩んでるわけでも、倒せない魔王がいるわけでもない。それに、転生者でもなさそうってのもあるが、暴走の原因を作った奴らを助けろとかだったら俺は嫌だ


「と、とりあえずこの世界に行ってきて」

「了解」

「あ、行くなら今回はこの資料を持ってって」

「あ、ああ。ところでこの資料は何だ?」

「イジメられてる子の資料だよ」


 勇者に大剣を持って行く時もハーレム少年の悩みを聞きに行く時もそうだったが、神子はソイツに関する資料をくれた事なんてなかった。が、今回はそれを持たせるって事は余程の事なのか?


「イジメられてる奴の資料って事はいいが、どうして今回はそれをくれたんだ?」


 勇者の時もハーレム少年の時もそうだが、プロフィール資料くらいくれてもよかったのにどうして今になって……


「今回はただ行って帰ってくるってだけじゃ済まないから……」


 まぁ、大剣を届けたり、ハーレム関係になる為の背中を押すのとは違うってのは理解できるが……


「そうか。ま、何にせよ人間関係を把握しておいて損はないからな。じゃあ、行ってくる」

「行ってらっしゃい」


 俺はドアを開け、イジメられっ子がいる世界にへと向かった。


「ここは……俺のいた世界とよく似ているが……全く別の世界か」


 俺はなぜかコンビニの裏に来てしまった。俺のいた世界とよく似ているが、別の世界だと判断できたのはこのコンビニのおかげだ


「何だよ『マムシマート』って」


 俺のいた世界には『マムシマート』なんて存在しない。つまり、この世界は俺のいた世界じゃない


「とりあえず資料に目を通して家族構成から人間関係まで把握しておかないとな」


 イジメの原因はイジメてる奴らに聞くのが一番だが、家族構成と人間関係なら資料に書いてるからそれだけでも知っておこう。ガラが悪いと思ったが、俺はコンビニの駐車場で座り込み、資料に目を通す事にした



今回は退屈凌ぎに世界を見ていたらとんでもないものを発見した話でした

さすがに世界を見ていたらイジメの現場を発見するとは思っても見なかったようです


感想等があれば気軽に感想欄へ書いていただけると嬉しいです!

感想を書くついでに評価して頂けると作者のモチベーション向上になるので宜しくお願いします


今回は最後まで読んで頂きありがとうございました!

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