俺と神子が話し合いをしている間に親父がハーレムを作っていたんだが
今回は洋平の父がいつの間にかハーレムを作っていた話です
洋平の父って手が早くね?
では、どうぞ
「ねぇ、洋平、本当にやるの?」
恋愛神の性格を元に戻すためとはいえ、俺の考えた方法は実行するのには少しばかり気が引ける。何しろ方法が生前ネットで見た結婚詐欺師が使う方法を俺なりにアレンジしたものだからだ。でも、いつまでもあの恋愛神でいられるのも迷惑だ。やるしかない
「当たり前だ!今の性格のままだったら俺は会うたびに絡まれる!もし、そんな事になったら……」
ツンデレキャラは嫌いじゃない。しかし、恋愛神があのままの性格だったら俺はストレスて禿る!それだけは……!それだけは勘弁してほしい!!
「よ、洋平?なんか怖いよ……?」
恋愛神が今のままの性格だった時のことを想像し、思わず力が入ってしまった
「わ、悪い、ちょっと恋愛神が今の性格のまま元に戻らない事を想像したら力が入ってしまった」
「そんなに嫌なの!?」
「当たり前だ。異世界で魔王とか狂った転生者に絡まれた時は適当に痛めつければいい。だが、相手は神様だ。凡人の俺には神様を痛めつけるだなんてそんな大それた事はとてもじゃないができない」
「凡人って……どんな攻撃を受けてもすぐに再生するくせによく言うよ」
神子ちゃん?すぐに再生するのは身体だけなんだよ?メンタルは粉々に砕かれたらすぐには再生しないんだよ?
「すぐに再生するの身体だけだ!メンタルはすぐに再生しないの!それに、今のままじゃとてもじゃないけど、恋愛の神様って言うよりは恐喝の神様だからな。ここはぜひ元に戻ってほしい」
今のは俺個人の都合だが、元に戻ってほしいと思っているのは俺だけじゃない。と思いたい
「そうだね……私も恋愛神には元の性格に戻ってほしいと思う」
俺と神子は顔を見合わせてから新たな決意を胸にリビングへと戻った。
「おっ、戻ってきたか!洋平!」
リビングに戻るとハイテンションの親父がいた。ぶっちゃけ俺は嫌な予感しかしない
「な、何だよ……。テンション高いな親父……」
「そりゃいい事があったらテンションだって上がるだろ!特に我が息子にはいち早く伝えたいと思ってな!」
親父の言ういい事が何かってのは想像したくない………………
「そ、そうか!いい事あってよかったな親父!悪いが俺はこれから仕事があるんだ!だから、親父のいい事ってのが何かを聞いてる暇ないんだ!いやぁ~残念なぁ~」
仕事と言うのはもちろん、恋愛神を元に戻す事だ。本当は異世界に行ってこいって言われた方がまだよかったのだが、今のところ異世界に異変がないので異世界に行く用事がない
「何だ。せっかく父がハーレム状態になったのが洋平は嬉しくないのか?」
速報!嫌な予感しかしない父の知らせが俺がいない間にハーレムを構築してましたっていうクッソどうでもいい話だった件について!
「どうでもいいわ!って言うか、お袋がよく許したな!」
お袋もそうだが、妹である茉央もよく許したと思う。普通、父親が母親以外の女と付き合ったりするのは嫌だと思うのに
「洋平、ここは日本じゃないのよ?ハーレムくらい許してあげなくて何が妻ですか!」
親父の代わりに話題の中心にいるであろうお袋が答える。息子としてはその回答もどうかと思うんだけど……
「あー、はいはい、ハーレムハーレム。で?そのハーレムメンバーは?」
面倒になった俺はお袋の力説を適当に受け流す
「よく聞いてくれたな!洋平!まず、母さん!」
「はーい♡母でーす♡」
「次に恋愛神ちゃん!」
「ど、どうも……」
空いた口が塞がらない……俺達が恋愛神を元に戻そうかって話し合いをしている間に親父がハーレムを築き、内一人はお袋。うん、これは当たり前だな。で、もう一人は恋愛神。うん、状況が理解できないな
「「……………………………………………………………………………………………」」
俺と同じような事を考えているのか、神子までもが黙り込む。当たり前だ。俺達はこれから恋愛神をどうしようかって話をしてたんだから
「どうした?洋平?それに神子ちゃんも。黙り込んで」
何も知らない親父が固まる俺達を見てキョトンとした顔をしていた
「どうしたもこうしたもあるか!!」
「ぽけー……………」
キョトンとした顔をしている親父を怒鳴る俺と未だに状況が読み込めてない神子。そして──────
「え?え?」
「「?」」
「「……………」」
目を白黒させる親父と不思議そうな顔で俺達を見るお袋と恋愛神。そして、先程から無言の茉央と美緒
「え?じゃねーよ!!大体、お袋は親父がハーレム作るのを止めろよ!!恋愛神は恋愛神で簡単に絆されんな!!茉央!少しは嫌がれ!!美緒!止めるくらいしようよ!!」
俺は力の限り自分の思いを叫んだ。
「洋平!ここは日本じゃないんだぞ!!」
親父、それはさっきお袋が言っただろ
「知ってるよ!!」
ここは日本じゃない。そんな事は知っている。だから何だって話なんだけどな!!
「だったらいいじゃないか!!母さんも恋愛神ちゃんも一人の男を二人で共有したいって言ってたんだからな!!」
「「うんうん」」
親父の言葉にコクコクと頷く恋愛神とお袋。俺としては寝取られじゃないのならそれでいい。それでいいんだけど、親父がハーレムになるのが気に入らない。それもあるが、茉央と美緒はどうして止めなかったんだ?
「そうですか!!はぁ~、もう本人達がいいならそれでいいよ……それより、茉央と美緒はどうして親父のハーレムを止めなかったんだよ?」
親父達と話していると水掛け論になりそうな上に俺の精神がゴリゴリ削られるので標的を親父達から茉央達に移す
「私と美緒ちゃんだって死安さんハーレムを築こうとしてるから。一人の男を囲おうとしている私達がお父さん達を止められるわけないでしょ。それに、ここは日本じゃないんだよ?ハーレムくらい許してあげようよ。ね?お兄ちゃん」
「茉央ちゃんの言う通りだよ?洋平。息子ならおじさん達の関係を許してあげなよ」
「「「そうだ!そうだ!」」」
茉央と美緒も親父達側だった。その上、援護する始末。マジか……
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~」
「よ、洋平……」
深い溜息を俺と戻ってきたはいいが動揺を隠せない神子
「洋平!俺は母さんと恋愛神を心の底から愛しているんだ!!」
そして、理解できない事をドヤ顔で語る親父。もういいや。さっさと恋愛神の部屋でイチャイチャするなりチュッチュするなりしてくれ……俺は疲れた
「あー、はいはい、親父とお袋は恋愛神の部屋へ、茉央と美緒は死安の部屋に行ってイチャイチャするなりチュッチュするなりしてくれ。俺は疲れた」
恋愛神を元のピュアな性格に戻すという計画も話し合いの間に親父によっていつの間にか解決。それどころかハーレムを作っていやがった。んで、いつの間にか恋愛神が神子の言うピュアな性格に戻っていた。結局、俺の考えた作戦は無駄になってしまった
「洋平……」
「お兄ちゃん……」
先程とは打って変わり親父と茉央が真面目な顔をして俺を見つめる。何だ?これから聞き分けのない息子(兄)を説得しようってか?
「何だよ?」
「「俺(私)達の馴れ初め聞かないか?」」
「さっさと出てけ!!」
親父と茉央は俺を説得したいんじゃなくてただ惚気たいだけだった。
「「「「「ぶー!ぶー!」」」」」
こ、コイツ等……!揃いも揃ってぶー垂れやがった……!マジでどうしてやろうか?
「ぶー垂れてないでさっさと各々の部屋に戻れよ!」
俺は湧き上がる親父達への殺意を必死に抑えて叫んだ。マジ惚気とかいらんから早く部屋へ戻ってほしい
「「「「ちぇっ……!」」」」」
不満そうな顔をしながらも各々の部屋へ戻って行った女性陣。だが戻って行ったのは女性陣だけだ。親父はなぜか残っていた。
「どうしたんだ?親父は戻らなくていいのか?」
「ああ、戻る前に洋平と少し話したい事があってな」
「話したい事?」
「ああ……」
真剣な表情の親父。その表情はとても今までぶー垂れていた連中の一人とは思えない程だ
「あ、あの、私はお邪魔なようなので席を外しましょうか?」
真剣な表情の親父を見て神子は退室の提案をする。真剣な話だとは思うが、できれば俺を一人にしないでほしい
「いや、神子ちゃんにも関係ある事だ。できれば聞いてほしい」
親父の話は俺だけじゃなく、神子にも関係のある話だったようだ。俺と神子に関係のある話なんて神様関係か異世界関係しか思い浮かばないのだが……
「わ、わかりました……。でも、お茶入れてきていいですか?」
「ああ、是非とも頼む。少しばかり長い話になりそうだしな」
親父がする真面目な話で少し長くなる話って何だ?
「お茶がはいりましたよー」
神子がお盆に三人分のコップを持って戻ってきた
「ありがとう、神子ちゃん」
「さんきゅ、神子」
「いえいえー」
神子が持ってきてくれたお茶が行き渡ったところで俺は切り出そうと思う。人間……いや、元・人間か。その元・人間である親父の重要な話で俺にも神子にも関係のある話は一体何なんだろうか?
「親父、俺にも神子にも関係のある重要な話って何だ?」
ファンタジー小説だと人間と神の恋愛に過去例があるか?って話になる事が多い。しかし、俺と神子が付き合っていて死神の死安さんや恋愛神が何も言わないところを見ると人間と神の恋愛は認められている。あくまでも俺の推測だが
「死安君も恋愛神も咎めなかったが、人間と神の恋愛は認められているのか?って話だ」
親父の話はファンタジー小説の王道中の王道である人間と神の恋愛についてだった。まぁ、神子と付き合っているとはいえ俺も気にはなっていたから丁度いい。でも、俺は神子から告白されて付き合い出したわけだし、人間と神が恋愛するのは別に悪いわけじゃないと思う。さっきも言ったが、人間と神の恋愛は認められている気がする
「親父は恋愛神から何も聞いてないのか?」
「聞いてない。俺は洋平と神子ちゃんがキッチンに行っている間に恋愛神ちゃんに『そんな突っ張らなくていい。ありのままの自分でいいんだよ』としか言ってないからな」
意外だった。俺達がいない間に親父が少しいい事を言っていたのがものすっごく意外だった
「親父……」
「何だ?洋平?」
「真面目な事、言えたんだな」
「お前は俺を何だと思っているんだ?」
親父から非難の目を向けられるが、俺にとって親父が真面目な事を言う事は天変地異が起こるくらいの破壊力だ
「………………ノーコメント」
「そうか、洋平とは一度じっくり話し合う必要があるみたいだな」
親父、尊敬されたかったら普段の行いを何とかしろ
「俺が親父をどう思っているかよりも今は人間と神の恋愛についてだろ?」
「おっと、そうだった。で?神子ちゃん、人間と神の恋愛って認められているのか?」
親父の評価についての話を何とか反らす事に成功した俺と本題に入る親父。口には出さないが親父、初めてこの部屋に来た時に俺と神子の関係を大層喜んでたじゃないか
「認められていますよ?って言うか、豊作神の奥さんは元・人間ですから」
「「……………」」
あまりにもアッサリしすぎている神子の答えに俺も親父も黙るしかなかった。そして、俺は今まで会った事のない豊作神に奥さんがいた事、その奥さんが元・人間だった事についてどう反応していいか戸惑うばかりだった
今回は洋平の父がいつの間にかハーレムを作っていた話でした
洋平が神子としか付き合ってないのにその父がハーレム・・・・何とも言えない状況ではあります
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました




