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異世界から戻った俺は神様を怒鳴り散らしたんだが

今回は勇者に届け物をして異世界から帰る話です

自分の力の説明をされた後、洋平はどうするのだろうか

では、どうぞ

「危ない!!避けろ!!」


 勇者の声が辺り全体に響く。『避けろ』と言われても俺は身体能力が強化されてない。それに加えて魔王の向かってくるスピードが速すぎるので避けようにもどうにもらない。その結果、どうなるか?答えは──────


「力をよこせー!!!!」

「──────ッ!!」


 魔王の攻撃を避けられず、攻撃を食らうしかない。俺の生死などお構いなしの魔王と目の前で人が死んだと思い目を伏せる勇者。そして、別に痛くもかゆくもなく比較的冷静な俺。これ、なんてカオス?


「危ないな!!いきなり何すんだ!!」

「「えっ?」」


 俺が『死んだ』と思ってた勇者と俺を『殺した』と思っていた魔王がスッとんきょんな声を上げる。神様のところにあったテレビで見て知ってはいたけど、生身で食らったら死んでたな


「さっきの巨大火の玉の時に説明してなかったから今、説明するけど、俺は身体全体が水になってるんだよ」

「何!?」

「ど、どういう事だ?」


 魔王は驚き、勇者は戸惑う。ま、当たり前だよな?おそらくだけど、魔王は『そんな魔法がこの世に存在するのか!?』って感じだし、勇者は転生者って事で人間の身体の大半が水分でできてる事は知ってても『身体全てが水になってる人がいるなんて……』って感じだ


「どういう事って言われても言葉通りだよ。俺は身体全てが水だから火の玉なんて消化してしまうし、物理的に俺を攻撃してもすぐに再生するから無意味だって事。理解できた?」


 神様からは全く説明を受けてないから俺のこの雑な説明で魔王と勇者が理解できたかは知らないけど。俺はお使いを済ませて早く帰りたい


「り、理解はできたけど、君は水属性の魔法使いなの?」

「あー、まぁ、そんなところだ」


 勇者が勝手に俺を水属性の魔法使いと勘違いしてくれて助かった……神様からはこの世界がどんな世界か聞いてなかった。別に興味もないしな


「そんな事はどうでもいい!!俺にも力をよこせ!!」


 あ、この魔王、神様の力じゃなくて純粋に力を求めてるんだ。はぁ~、俺は神様のお使いで来ただけなんだけどな


「あー、勇者さん?この大剣あげるからさっさと魔王を倒してね」

「あ、はい」


 力をよこせと喚く魔王に反応してるのがめんどくさくなったので俺は勇者に大剣を渡し、さっさと帰る事にした。俺も俺で神様から詳しい話を聞きたいし


「じゃあ、俺は帰るから」


 用事も済んだし俺は早々に帰る事にした。あれ?俺、帰り方教えてもらってねぇぇぇぇぇぇ!!どうやって帰るの!?ネックレス渡されただけじゃん!!帰り方教わってねぇぇぇぇぇぇ!!


「力をよこせ!!」


 帰り方がわからず戸惑っている俺に再度向かってくる魔王。今はそれどころじゃないんだが!?


「うっせぇぇぇぇぇ!!」


 俺は八つ当たりをせんばかりに魔王に叫ぶ。この魔王は力を得る事しか頭にないのか!?それとも、勇者に力を与えて魔王に力を与えてないのが不公平だっていうのか?


「ちょ、ちょっと!?それ魔王だよ?」


 勇者が何か言ってるが、気にしない気にしない。今は魔王よりも俺がどうやって帰るかが重要だ


「力をよこせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」


 最初よりもよりうっとおしさを増した魔王。まぁ、いい。とりあえず動きを封じておくか


「やかましい!!大人しくしてろ!!」


 神様がやっていたように俺も魔王を指差す


「な、なんだこれは!?」


 魔王の身体に水が纏わりつき、魔王を拘束した。神様の見よう見まねで魔王を指差してみたが、意外とやってみるものだな


「さて、魔王が大人しくなったところでどうやって帰るんだろう」


 魔王が大人しくなったところで帰る方法を自分なりに考えてみる。今あるのは神様から持たされたネックレスと神様からもらった水の力。こういう場合って突然ネックレスが光り出したり、手をかざすと扉が現れたりとかするんじゃないのか?


「ものは試しにやってみるか」


 俺は神様から持たされたネックレスに手をかざしてみる。これで扉か何かが現れたらいいが、さてさて、どうなる事やら


「おっ、扉が現れた。じゃあ、勇者様。俺は帰るから」


 俺がネックレスに手をかざしたら扉が現れた。俺がした事といえばネックレスに手をかざしただけだが、意外とやってみるものだな


「あ、はい」


 勇者に一声掛け、俺は神様の部屋に繋がってるであろう扉を開ける。


「じゃあ、ちゃんと魔王を倒すんだぞー」


 こうして神様から言いつけられたお使いを無事に終わらせ、神様の元へと帰る。ちょっとお使いするだけでどうしてこんなに時間が掛かるんだよ……


「ただいま戻りました」


 異世界から戻った俺はこの先の事に若干の不安を感じつつ扉を開けた


「白石さん、お帰りなさい!」


 目が覚めた時と同じエプロン姿の神様が出迎えてくれた。さて、神様から言われたお使いは終わったし、俺は自分に与えられた力がどういったものなのかを聞くとしますかね


「ただいま戻りました。勇者には無事に大剣を届けてきましたよ」

「知ってますよ。見てましたし」


 見てた?つまり、俺が魔王に攻撃されるところも全部見てたのか?


「って事は俺が魔王に攻撃されて焦ってたところとかも全部?」

「はい!バッチリと!」


 ナンテコッタイ、本当に全部見てたっぽい……


「じゃあ、俺に与えた力の説明等をしてくれますよね?」


 見てたのであれば俺がいちいちこうだったとか、あーだったとか言う必要はない


「はい、もちろんです。白石さんに与えた水の力─────正確には()()()()()なんですけど、水……というか、液体であれば何だって思うがままに操れます!」

「はあ……」


 俺だってRPGゲームの知識を少しは持ち合わせている。その中で水系の魔法がある事くらいは知ってる。液体であれば思うがままって言うのも理解はできる。だが、一つ疑問がある


「むっ!今の話で納得しきれてませんね?」


 今の説明で俺に与えられた力が液体であれば意のままに操れたりするのは理解できた。だが、ここを出る前や魔王に攻撃された時にケガ一つしてない事にどう繋がるのかがわからない


「ええ、勇者に大剣を渡しに行く前と魔王に攻撃された時に俺はケガ一つしませんでした。それに、そんな余裕なかったんでハッキリと見たわけではありませんが、俺の身体の一部が水みたいになったのはどうしてでしょうか?」


 俺の記憶が正しければテーブルをぶつけられた時、俺の身体は部分的に水に変化したと思う。で、魔王から火の玉を食らった時は俺の身体は蒸発し、その後で再生したと思う


「それは私が与えた力が白石さんに順応したからだと思います」

「どういう事ですか?」

「本来ならば水を司る力は液体を思い通りに操るだけなんです。例えば、空気中の水を集めて壁を作ったり、自分の想像した形に変化させたりするくらいはできますが、身体を液体に変化させたりはできません」


 神様の説明を要約すると、水ないし液体を壁にしたり、俺が想像したもの、例えば、剣とかにはできるけど、自分の身体を水ないし液体そのものにはできない。だけど、俺が水を司る力に順応し、自分の身体を水ないし液体に変化させる事ができる。そう言う事らしい


「じゃ、じゃあ、その力が順応したと言う事は俺は水を飲む事ができなかったり、水を飲むと身体が大きくなったりするんでしょうか?」


 力に順応したからと言って水を飲む事ができなくなったり水を飲んだりしたら身体に変化が表れるとかはないとは思うが、念のために聞いておいて損はない


「それはないと思います」

「そうですか。ところで、与えられた力って神様に返す事ってできますか?」

「ええっ!?せっかくの力を手放すんですか!?」


 最初に言ったけど、俺はチート能力なんていらない。楽して手に入れたものに意味なんてないからだ。よって俺が与えられた力を神様に返すのは当たり前だ


「当たり前です。俺はチート能力なんて必要ないですし、それに、最初に言いましたが、俺は元の世界に帰りたいんです」


 俺は異世界転生なんて望んでいない。むしろ元の世界で平穏な暮らしがしたい。普通に学校に行って、普通に恋愛して、普通に結婚する。俺はそんな平穏な暮らしがしたいだけだ。チート能力を手に入れて異世界転生し、ハーレムを作る事なんて望んでいない


「力を私に返す事も白石さんが元の世界に帰る事もできません……」


 俯いて話す神様を責める権利が俺にはある。何せ俺が死んだ原因は神様が酔っ払って俺に酒瓶を当てたのが原因だからだ


「俺が死んだ原因はあなたが酔っ払って酒瓶を当てたのが原因なんですよ?それなのに俺を元の世界に帰せないってどういう事ですか?神様なら間違って人を殺しても許されるんですか?」


 人が人を殺す行為が許されないのに、神様が人を殺して許されるなんてあるはずがない。いや、あっていいはずがない。


「そ、それは申し訳なく思っています……ですが、白石さんを元の世界に帰すのは無理なんです……」


 開き直ってるわけじゃない。だが、俺は神様の態度に腹が立つ。


「酔って人を殺しておいて元の世界に帰せない?ふざけんな!!アンタが自分の限界も考えずに酒飲んだのが原因だろ!?帰せよ!!俺を元の世界に帰せ!!」


 俺は感情のままに神様を怒鳴りつけた。俺にはその資格があるし、神様はそうされても仕方ない


「ご、ごめんなさい……ごめんなさい……」


 神様は泣きながら俺に謝る


「俺は普通に学校に行って、普通に恋愛して、普通に結婚する。そんな俺の平穏な暮らしはどうなる!?」

「ううっ……ごめんなさい……」

「謝るくらいなら俺を元の世界に帰せよ!!俺の平穏な暮らしを返せよ!!」

「ご、ごめんなさい……」


 さっきから謝ってばかりの神様。俺は謝罪の言葉が聞きたいんじゃない。これからどうするかを聞きたいんだ


「謝ってばかりじゃわかんねぇんだよ!!どうしてくれるんだよ!!俺はまだ彼女すらいた事ないんだぞ!!」


 自慢じゃないが俺は生まれてから彼女がいた事なんてない。俺は恋愛をする前に死んでしまったのだ


「で、ですから異世界に転生を……」

「異世界転生で誤魔化されるか!!元の世界に帰せって言ってんだよ!!」

「そ、それは無理です……」


 このままじゃ俺は『元の世界に帰せ』神様は『無理です』の水掛け論になる。ここは俺が大人になるか


「もう元の世界には帰してもらわなくて結構です。ですが、俺のお願いは聞いてもらいますよ?」

「は、はい……」


 さっき怒鳴り散らしたのが原因なのか、若干腰が低い神様。人の弱みに付け込むのは気が引ける。だが、俺が死んだ原因は神様だ。お願いの一つでも聞いてもらわなきゃ割に合わない



今回は勇者に届け物をして異世界から帰る話でした

洋平が死んでしまった原因が神様自身にあるとはいえ戻せないと言うのは理不尽だと思う今日この頃

誤字、脱字等あれば気軽に感想欄に書いていただけると嬉しいです!

感想を書くついでに評価して頂けると作者のモチベーション向上になるので宜しくお願いします


今回は最後まで読んで頂きありがとうございました!

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