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虹色スープのラーメンが出てきたんだが

今回は異世界での食事からスタートです

さて、どんなものが出てくるんでしょうか?

では、どうぞ

「死安さん……これ、何ですか?」

「何ってこの世界のラーメンだけど?それがどうかしたの?」

「いや、どうかしたの?って……はぁ、もういいです」


 俺は目の前にあるラーメン(仮)を見て驚愕を隠せないでいる。何が驚きってまずスープの色。どうして虹色なんだ?普通の醤油ラーメンならスープは茶色だし、塩のスープは透き通っている。味噌なら赤かもしくは濁った茶色をしている。そして、豚骨なら白いスープだ。が、しかし、このラーメンのスープは虹色。英語で言うならレインボー


「神子ちゃんの部屋にいる時に洋平君、ラーメン食べたいって言ってたし、メニューにあったから頼んでみたんだけど……ダメだったかな?」


 いや、確かに俺は神子の部屋でラーメンが食いたいとは言った。だけど、スープがレインボーのラーメンが食いたいとは一言も言ってないんだけど……


「い、いえ、頂きます」


 せっかく死安さんが注文してくれたんだ。例え不味くても箸をつけない理由にはならないし、ここは異世界だ。ワイバーン?が普通に空を飛んでいる世界だし、このラーメンも虹色のスープではあるけど、食べてみたら案外美味いかもしれないし


「そう、じゃあ、僕もいただくとしよう」

「「いただきます」」


 俺達は目の前のラーメンに手を付けた。俺も死安さんも同じものを頼んでいるので互いのラーメンの食べ比べをする必要はない。っていうか、俺も死安さんも男だ。男同士で食べさせ合いをしている場面なんて誰が得するんだよ……


「意外と美味い……」


 スープが虹色だったから不味いものだと思っていたけど、味は見た目とは裏腹に美味い!俺の世界のラーメンで例えるならこのラーメンの味は塩味だ。虹色だったからてっきりゲテモノだと思ったけど、ここは異世界だ。俺の世界の常識は通用しない。最初から解ってたじゃないか


「そうでしょ。まぁ、洋平君の世界じゃ虹色の食べ物なんてあんまりないから警戒するのも無理はないけどね」


 死安さんの言う通りだ。俺の世界じゃ虹色の食べ物なんてほとんどないし、あったとしてもスイーツの類くらいだけど、あくまで名前だけ。レインボーパフェとかそういうものだけど


「はい、俺の世界じゃ虹色のラーメンなんてありませんでしたから」


 篠崎のいる世界に行った時には気にも留めてなかったけど、異世界には俺の知らないものや食べ物があるんだな。今回初めて知ったよ


「ははは、だろうね。それに、洋平君は篠崎康祐がいる世界で初めて異世界に関わったわけだから異世界の事について知らない事が多いのも無理はないよ」


 神子は神で死安さんは死神。神子と死安さんは神だから俺の行動を知っていても不思議じゃない。だから俺は死安さんが俺の行動を知っていてもツッコまない


「そ、そうですか……ところで死安さん」

「ん?何?」

「俺が異世界に行った事を知ってるって事は俺が異世界で何をしたかとかも知ってますよね?」


 神様が全て知っているとは限らないだろうけど、死安さんの口から篠崎の名前が出てくるって事は多分、俺が異世界で何をしたかも知っているはず


「うん、知ってるよ。最初に行った世界では勇者に大剣を届け、次に行った世界ではハーレムに悩む少年の背中を押し、その次に行った世界では復讐に燃える少年の暴走を止めた。どう?合ってるかな?」

「はい、全て合ってます」


 やっぱり死安さんは俺がこれまでに行った異世界で何をしたか知っていた。ちょうどいい機会だから篠崎の力とした事について死神である死安さんに聞いてみよう


「そう。で、洋平君から篠崎康祐の力とした事について聞きたいなら食事が済んでからにしよう」

「は、はぁ……」


 俺はどこか腑に落ちないと思いつつもラーメンを完食した。ラーメンは麺が伸びてしまっては不味くなるから死安さんの言う通りに早く食べてた方がいいってのは間違ってないけど


「さて、食べ終わったところで話の続きだけど、篠崎康祐の力とした事について僕に聞きたい事があるんだよね?」

「はい。篠崎の力と篠崎がした事について死神の死安さん的にはどう思うかって事を聞きたかったんですけど、ここじゃマズイですよね?」


 俺達は現在、飲食店にいる。当たり前だが、ここには俺達以外にも客がいるから死神の話とか、転生者の話とかはしちゃいけないはずだけど……


「いや、構わないよ。僕はこの世界の文字を読み、この世界の言葉をしゃべれるけど、洋平君の世界の言葉はこの世界の人達は解らないから」

「じゃあ、問題ないですね」


 俺の世界の言葉をこの世界の人達が理解できないのなら問題ない。転生者の事もそうだけど、異世界の話とかこの世界の人達に聞かれたらマズイだろうし


「うん。それで、篠崎康祐の力とした事が死神の立場から見てどうかって事だよね?」

「はい。死神の死安さんからしてみれば篠崎の力やした事ってマズイ事だと俺は思うんですけど……」


 死神にとって人の魂を抜いたり、燃焼させたりするのはマズイ。俺が勝手に思っているだけだけど


「結論から言うとマズイ事だよ。人の魂を好き勝手する行為だもん。篠崎康祐の力もした事もね」

「やっぱり……」


 やっぱり死神である死安さんにとって篠崎の力とした事はマズイ事だ。マズイ事ならどうして死安さんは篠崎に何もしないんだ?


「そりゃ人間が人の魂をどうこうするのはマズイ事だけど、それ以上に篠崎康祐がイジメを苦に自殺する方がもっとマズイ事なんだよ」


 どういう事だ?篠崎の力やした事がマズイのならどうして死安さんは動かない?それ以上に篠崎がイジメを苦に自殺する方がもっとマズイとはどういう事だ?


「篠崎の力やした事よりも篠崎がイジメを苦に自殺する事の方がマズイってどういう意味ですか?」

「言葉の通りだけど、洋平君はそれじゃ納得しないだろうから軽く説明するけど、あの世界の主人公は篠崎康祐なんだよ」

「どういう意味ですか?」


 俺は死安さんの言ってる事が理解できない。大剣を届けた勇者も背中を押したハーレム少年も転生者だった。だけど、篠崎は転生者でもなんでもない


「篠崎康祐の家族は篠崎康祐がいたから家族という形を保っていた。それと同じでクラスは篠崎康祐をイジメていたから一致団結していたようなもの。篠崎康祐は義母や義姉二人もそうだけど、幼馴染やクラスメイトにイジメを止めるように強く言ったり世間に公表したらイジメていた連中は叩かれていた。ここまではいいかな?」

「はい」


 篠崎がイジメていた連中に対し、強く反発していたり自殺していたりしたらクラスは団結の基礎がなくなり、家族は義母と義姉二人が篠崎の父親と対立し、家庭崩壊。それで、学校側はイジメを隠ぺいしたとして世間からバッシングを受けていたという事になる。世界の仕組みとしてそう言う風になっていたらしい。


「それでだ。篠崎康祐が力を得た事によって義母と義姉二人や幼馴染はいつか自分もクラスメイトと同じような目に遭うんじゃないか?という恐怖からイジメを止め、クラスメイトは篠崎康祐が魂を燃焼させたからイジメが表に出る事はなく、学校の名誉が守られた。犠牲になった人達には可愛そうだと思うけど、その人達の犠牲によって多くの少年、少女の未来が守られたんだから安いものでしょ」


 死安さんの意見は神子の言ってた事と同じだった。死安さんから詳しい話を聞いた今でも納得できない部分はある。


「で、でも……」

「犠牲を出さない方法もあったんじゃないかって思ってる?」

「はい」

「そうだね。確かに犠牲を出さない方法もあったかもしれないけど、それは結局、イジメのターゲットを篠崎康祐から別の人間にすり替えるだけで結果は何も変わらない」


 考えてみればそうだ。イジメのターゲットが篠崎から別の奴に変わっただけで、未来は変わらない。だったら里奈や由紀子達は篠崎に怯えながら暮らし、クラスメイト達は魂を燃焼させられてイジメを行う人間が少しでもいなくなった方がいいに決まっている


「そうですね……絶望的な未来になるくらいなら少しの犠牲で多くの人の未来を救った方がいいですよね」

「うん。さて、あんまり長居してもお店に迷惑だから出よっか」

「はい」

「じゃあ、先に出てて。支払してくるから」

「はい。ありがとうございます」


 俺は死安さんに支払を任せ、先に外へ出た。


「多くの人達を救うには多少の犠牲も必要か……納得できないけど、戦争の歴史を考えるとそうなんだよな……ま、戦争は自分の意見を通そうとしたり、自国の力を見せつける為にするものだけど、それでも犠牲は出る。そもそも、犠牲を出したくないなら戦争なんてするなって話だけど」


 戦争には多くの犠牲を伴う。それで世界が平和になったりする事だってある。もちろん、その戦争で犠牲になった人には敬意を払う必要があるけど、俺はそんな歴史があるから世界が平和だと思っている


「お待たせ」


 支払を済ませた死安さんが店から出てきた


「いえ、そんなに待ってません」

「そう?じゃあ、転生者の元へ行こうか?」

「はい」


 俺は死安さんの後ろをついて行く。転生者がどこにいるかなんて俺は知らないし、居場所を知っているのは死安さんだ。隣りを歩くよりも後ろをついて行ったほうがいい


「着いたよ」


 俺達は商店街を抜け、町はずれの小さな家の前に来ていた。こんなところに世界崩壊を目論む転生者が本当にいるのか疑わしいけど、死神である死安さんが言うんだから間違いないと思う


「こんなところにいるんですね」

「意外だったかい?」


 意外じゃないと言えば嘘になる。だけど、伝説のドラゴンを倒したっていう実績がないので豪勢な暮らしができるとは思ってなかったから想像通りっちゃ想像通りなんだけど


「意外じゃなかったと言えば嘘になりますが、転生者なら神子から何らかの転生特典を貰ってると思ってたので豪華な暮らしはできなくてもそれなりに大きい家に住んでるんだなと思ってました。そう言った意味では意外でしたね」

「ははは、そうだろうね。だけど、神子ちゃんの転生特典は金持ちになる事やチート能力、ハーレムだけじゃないんだよ」


 神様から貰える転生特典はチート能力やハーレム、それに、一生かかっても使いきれない程の大金だと思っていた。しかし、転生特典はそれ以外にもあったとは……この転生者は特典に何を貰ったんだ?


「それ以外の特典って一体何を貰ったんですか?俺にはチート能力やハーレム、一生かかっても使いきれない金だと思ってましたけど?」

「この家に住んでいる転生者が神子ちゃんから貰ったのは不老不死の力だよ」

「不老不死の力ってそれってチート能力になるんじゃないんでしょうか?」


 不老不死の力。つまり、どんなに年を重ねようがその転生者は今の見た目のままで、どんな事をしても絶対に死なない。それってチート能力になるんじゃないかな?それに、そんな奴をどうやって殺すの?


「ある意味じゃそうかもしれないけど、その転生者が貰ったのはそれだけ。それ以外はこの世界にいる人間と大して変わらない。全属性の魔法を使う事もできないし、身体能力が特別強化されたわけでもない」

「そりゃそうでしょうけど……」

「魔法で抵抗される事がほぼないから戦うってなったら楽だから安心して」


 そりゃ全属性の魔法を使えるってわけじゃないから戦う分には楽かもしれない。だけど、不老不死の人間をどうやって殺すかが問題になってくる


「戦う事について問題がないのは解りましたけど、不老不死の奴をどうやって殺すんですか?」


 不老不死の相手を殺す方法があるなら俺が知りたい


「そんなの簡単だよ」

「どうやるんですか?」

「篠崎康祐がした事とほぼ同じ事をする」


 篠崎がした事と同じ事。つまり、魂を燃焼させるって事か……それなら死神である死安さんは簡単に出来るかもしれない


「そうですか」

「うん。じゃあ、行くよ?」

「はい」


 俺の返事を聞いた死安さんは家のドアをノックした。さて、この世界に転生した奴はどんな奴なんだ?


今回は異世界での食事からのスタートでした

異世界の食べ物って珍しいものが多いと思う今日この頃


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今回は最後まで読んで頂きありがとうございました!

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