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俺に謝られても困るんだが

今回は謝罪とお宅訪問です

篠崎の義母はどんな感じなのか

では、どうぞ

「篠崎が好きならどうして篠崎に告白しなかったんだ?」


 好きな奴に告白しないで他の異性と付き合う意味が俺には理解できない


「そ、それは……」

「それは?」

「お、追いかけて来てほしかったんです……」

「追いかけて来てほしかった?篠崎に?」


 俺の問いに頷く里奈。しかし、どうしてそれが篠崎をイジメる事に繋がるんだ?


「他の男子と付き合えば康祐は嫉妬してその勢いで私に告白してくれる。そう考えたんです。ですが……」

「その彼氏が篠崎をイジメ始めた。そう言う事か」

「はい……」


 里奈は静かに泣き始めた。が、俺はそんな里奈に同情はしない。コイツが彼氏より篠崎の味方をしていれば状況は違っていたかもしれないのも事実だ


「泣いたって俺は同情しないぞ。アンタが篠崎の味方をしてイジメを止めていれば状況は少し違っていたかもしれない。こんな状況を作ったのは他でもないアンタ達だ」

「そ、それは理解してます……」


 理解しているのならどうして俺に篠崎を元に戻すのを頼んできたんだか……まったく、呆れてものも言えない


「そうか。理解しているのなら篠崎を元に戻す為にアンタは行動するべきだ」

「行動しろ?一体どうしたらいいんですか!?私の理解を超えた力を持っている康祐をどうやって止めればいいんですか!?」


 コイツは……イジメを止める事もしない。篠崎が人知を超えた力を得たら自分で何とかしようとせずに人頼み。まぁ、人知を超えた力を得た奴に立ち向かえって方が無理があると思うけどな


「知るか!!大体、篠崎が人知を超える力を得た原因の一端はアンタにあるんだぞ!!」


 校舎裏に俺の怒鳴り声が響く


「ごめんなさい……」

「謝るのは俺にじゃないだろ?」


 謝るのは俺にじゃない。謝るのは篠崎にだ


「ごめんなさい……ごめんなさい……康祐ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


 里奈は溜まっていたものを吐き出すように泣き出した。俺の怒鳴り声の次は里奈の泣き声が校舎裏に響き渡る


「こんな事になるならイジメなんてしなければいいのに……」


 今の里奈にかける言葉なんてない。自業自得だ


 数分後、泣き止んだ里奈。あれだけ泣いたのに人一人来ない。つまり、この学校の人達は誰一人として目が覚めてないみたいだ


「さて、アンタが泣き止んだところで篠崎の家に行くか」

「はい……ところでどうして私だけ倒れずにいるんでしょうか?」

「さぁな。校舎の爆発もそうだが、こうなった原因は篠崎に聞くしかないだろ」


 篠崎がどうやって校舎を爆発させたか、どうして里奈一人だけが倒れずに無事なのか、その答えは篠崎にしかわからない


「そうですね……」

「とりあえず篠崎の家に行きたいんだが?」


 里奈もそうだが、篠崎の暴走の原因は家族にもある。暴走の原因はが家族にもあるとなると篠崎が次に狙うのは義母と義姉二人だ


「それなら私が案内します」


 資料には篠崎の家までのルートと住所が書いてある。だからそれを見ながら歩けばいい。だけど、せっかく案内してくれるって言うならお言葉に甘えるか


「案内してくれるって言うなら遠慮なく甘えさせてもらうわ」

「はい!」


 俺と里奈は篠崎の家へ向かうべく歩き出した。その道中で里奈に篠崎の家族について聞いてみるか


「なぁ、篠崎の家族ってどんな感じなんだ?」

「いきなり何ですか?」

「まぁ、いきなりだな。だが、篠崎が人知を超えた力を得た原因の一端は家族にあるんだよ。それと、アンタの彼氏や篠崎のクラスメートにもな」


 変わってしまった篠崎に襲われた以上、里奈に原因を隠す意味はない


「そ、そうですか……康祐があんな風になってしまったのは私だけのせいじゃなかったんだ……」

「ああ。後藤、アンタだけが悪いわけじゃない。だが、アンタにも責任がある」

「はい。それで、康祐の家族がどんな感じかって事ですよね?」

「ああ、できるだけ詳しく教えてくれると助かる」


 資料には家族構成は書いてあっても家族がどんな感じかは書いてない


「そうですね。お父さんは普通のサラリーマンで家にいない事が多いんで康祐の現状について詳しく把握してません。感じとしては優しい感じですかね」

「なるほど、父親は優しい感じの人間で家にいない事が多いんでイジメについては知らないと……」


 子供が不登校になった時、子供の状態を把握していない父親が多いって聞いた事がある。それ故か母親と喧嘩になるらしい。この世界で共働きしている夫婦がいるのかは知らないけど、俺の世界ではそうだった


「で、義母さんとお義姉さん二人ですが、康祐に対してすごく冷たく当たっているみたいです。それこそ嫌な事があったら康祐で発散させたりしているみたいです」

「その発散方法ってもしかして……」


 ストレスを人で発散させるのはもっての外だ。しかし、今更言っても仕方ない。問題はその方法だ


「はい……暴力です」


 外れてほしかった事が当ってしまった。できれば外れてほしかったんだが


「はぁ……幼馴染とその彼氏、クラスメートによるイジメ、義理の母と姉二人からの暴力。篠崎が力を求め、得た力を使って学校を爆破させたりするのも無理はない。俺だってそんな状況になったら同じ事をする」


 篠崎は敵だらけの環境にいた。俺の認識が正しければそうなる。つまり、俺がこの世界でやる事は篠崎に力を暴走させないように言って聞かせる事


「ご、ごめんなさい……」

「学校でも行ったと思うけど、謝るのは俺にじゃないだろ」

「はい……」


 俺達は無言で篠崎の家を目指した。これ以上里奈と話しているといらん事で喧嘩になりそうだし


「そろそろか?」

「はい、あの家です」


 里奈が指差した家はどこにでもありそうな普通の家で特別金持ちって感じじゃない


「普通の感じの家だな」

「そりゃリーマンが建てられて周囲の住民に迷惑を掛けない範囲で建てられた家ですから」

「そりゃそうか」


 篠崎の家が見えてから家に着くのは早かった


「さて、この時間に家の人はいるのか?」


 本来なら学校や仕事に行ってるはずだ。平日でも休みだったり昼まで寝てられるのは午後から講義がある大学生くらいだ


「今の時間ならお義母さんとお義姉さん二人が家にいると思いますけど……」

「そうか……」


 俺は無事であってほしいという思いと共にインターホンを押す。


『はーい、どなたー?』


 応答した女性はテンションが高い。って事は篠崎が学校を爆破した事や里奈を襲った事は知らないのか?


「おばさん、里奈ですけど、おばさん達に用があって来ました」

『私達に?まぁ、いいわ。今開けるわね』


 インターホンが一旦切れた。多分、玄関を開ける為に離れたんだろうが……


「いらっしゃい、里奈ちゃん。あれ?そちらの方は?」


 見た目は穏やかそうだが、篠崎が人知を超えた力を手に入れる原因を作った一人だ。本性はどんなものになっているのやら


「俺は白石洋平といいます。お宅の康祐君とはお友達で康祐君の事でお話しがあってきたのですが、上ってもよろしいでしょうか?」

「もちろん、康祐のお友達なら歓迎するわ」


 俺と里奈はリビングへ通された。だが、俺が見たいのはリビングじゃなく篠崎の部屋だ


「すみません、康祐君に忘れ物を届けたいのですが……康祐君のお部屋はどこに?」


 リビングに通されたが、俺は篠崎の普段の生活の様子とこの女達が篠崎にどんな仕打ちをしているかを調べる為に来たんだ。コイツ等の上っ面には興味ない


「それなら階段を上がってすぐのところにあるわよ。ドアに札が掛かっているから行けばすぐにわかるわ」

「そうですか。ありがとうございます」


 俺はリビングを出てすぐの階段を上がる。


「ここが篠崎の部屋か……」


 目の前の札には『康祐』の文字がある。幼馴染とその彼氏、クラス全体からイジメを受け、家では義母と義姉二人から暴行を受けているらしい奴の部屋だから荒れているのは容易に想像がつく


「やっぱりか……」


 ドアを開け、部屋に入り、飛び込んできた光景は案の定、荒らされた部屋。荒らした犯人を捜すのは後でもできる。それに、ある程度犯人の目星は付いている


「篠崎はこんな部屋でどうやって生活してたんだよ……」


 本棚は倒され、棚に収納してあったであろう本は散らかったまま。オマケにベッドにある枕や毛布はズタズタに切り刻まれている


「誰がやったかは知らない。だが、これで篠崎の今の状態を遠慮なく話す事ができる」


 俺は篠崎の部屋を出てリビングに戻った


「康祐君の忘れ物を届ける事はできたかしら?」


 部屋に入る前と変わらず笑顔のままでいる篠崎の義母。この家の誰が篠崎の部屋を荒らしたかは知らないが、あれは普通じゃない


「ええ。忘れ物を届ける事もできましたし、遠慮する必要もなくなりました」

「じゃ、じゃあ、康祐の部屋は……」


 イジメてた立場の里奈には俺の今の言葉で篠崎の部屋がどんな状態か簡単に予想できるみたいだ


「ああ、誰にやられたかは知らないが、荒らされてたよ」

「や、やっぱり……」

「…………」


 俺と里奈の話を聞いて黙ったままの義母


「さっきから黙ったままですけど、どうしました?篠崎君のお義母さん?」


 俺は黙ったままの篠崎の義母。初対面の人間には好印象を持たれるが、本性はどんなものになるのやら


「いやぁ……ものは試しに康祐の部屋に通してみたけどやっぱダメだったかと思ってね」


 先程の優雅な笑顔とは違い、今の笑顔は下品の一言に尽きる


「部屋が荒れていた原因なんていくらでも誤魔化せたはずなのにアッサリ認めるんだな」


 部屋が荒れていた原因なんて本人がやったと言えばそれまでだ。だが、どうしてそれをしないんだ?


「ええ、隠しても仕方ないから。でも、まさか康祐にお友達がいるとは驚きだわ」


 どういう事だ?篠崎だって高校生だ。友達の一人や二人いてもおかしくないだろ


「そうでしょうか?康祐君だって高校生です。お友達の一人や二人いてもおかしくないでしょ」

「いないわよ~根暗だし」


 それは家での話だろ?学校では意外と明るいかもしれないじゃないか


「そうですか。それよりも自己紹介からやり直しませんか?俺はあなたの名前をまだ知りませんし」


 家に通された時に軽く自己紹介はした。それは俺だけ自己紹介したが、この人の名前は聞いていない。篠崎がいつ襲撃してくるかわからない。できるだけ話を進めておこう



今回は謝罪とお宅訪問でした

今回は篠崎の義母との対面でしたが、次回からは本性を出そうと思います


感想等があれば気軽に感想欄へ書いていただけると嬉しいです!

感想を書くついでに評価して頂けると作者のモチベーション向上になるので宜しくお願いします


今回は最後まで読んで頂きありがとうございました!

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