表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

パパ大好き

作者: ぼんじろう

「誕生日おめでとぉ〜!」



「ありがとうママ!」



「何か欲しいものとかある?」



「えっとね!わたしね、パパのお話聞きたい!」



「もー、また〜?まったく、天国にいるパパもきっとあきあきしてるわよ。それで、なんの話が聞きたいの?」



「んー、パパがどんな人だったか聞きたいな!」



「ふふっ、そのお話ね!いいわよ〜。

あなたのパパはね、男前でかっこよくて頼りがいのある人だったのよ。悪いところといったら、ちょっと女癖が悪かったところかしら」



「うんうん、それでそれで!!」



「パパはね、ママにベタ惚れだったの。毎日迫られて困ったものよ〜」



「きゃー、パパこわーい!」



「ふふっ、そーいえばママ、あなたにパパがどうやっていなくなったか話したっけ?」



「え、聞いてないよ!?」



「じゃあ今日はひとつ大人になったあなたに特別に教えてあげる。

あれは、結婚記念日の前の日のことだったわ。パパが結婚記念日のプレゼントを買い忘れたって言ってね、わざわざ雨が降ってる真夜中に買いに行ったの。でもママね、不安になっちゃってついていったの。でももうパパは……」



「ううっ、ママぁ〜」



「あら、暗い話になっちゃったわね。大丈夫よ、パパは今もこの家をすぐ近くで見守ってくれてるわ。

今日はもうおしまい!もう寝る時間だからベッド入りなさーい!」



「……はーい」
































































女は娘が寝たのを確認した後、自分の部屋のクローゼットからひとつの大きな箱を取り出した。


「あぁ、どうしてあの日彼は同僚の元カノの妹と走っていたのかしら。あんなに他の女と一緒にいるのはダメって()()()()()()はすずなのに……」


そう言いながら女は箱の中の頭蓋骨(パパ)を優しくなでる。






親の恋愛話って聞きたくないよね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] まじテラコワス [気になる点] まじテラコワス [一言] まじテラコワス
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ