五日目 告白
「なんだなんだ、新庄と浜崎さんは知り合いか?なら浜崎さんの席は新庄の隣…そこでいいや。」
城山はそういうと明の隣の机を指差した。
「新庄くん、よろしくね。」彼女はそういうと以前会った時と同じように微笑んだ。
一方明はその美玲の笑顔にデレデレ。
「明、ニヤケ過ぎて顔面崩壊してるぞ!」亮太が突っ込むが全く聞いていない。
他の男子からは「新庄だけズルい!新庄死ね!」と女子からは小さい声で「え、新庄君ってあんな表情するの?」と散々罵声を浴びせられているが本人はと言うと顔面崩壊したまま美玲を見続けている。 結局それは美玲が帰るまで治らなかった。
その日の放課後ある決意をして、明は亮太を誰もいない教室に呼び出した。
「亮太、お前今朝告白にタイミングがどうこう言ってたよな?俺と一緒に告白しないか?」
「えっ、お前もサキちゃんのこと好きなの?」
亮太が驚いた顔で言った。
「なんでだよ、俺は浜崎さん、お前は沙紀にだ。」
「あぁ、なるほど。いいぜ!お互い後で報告しような!」
そう言って亮太はニコニコしながら明と別れた。
その晩必死に明は考えた。どうしたら美玲が振り向いてくれるかを。ラブレターがいいか、直接がいいか。どう言うふうに告白すればいいか…。
そんなことを考えるうちに夜が明けてしまい考えることに疲れた明は結局普通に告白することにした。
告白の方法も決まったため明は朝食を終え、早めに家を出た。もしかしたら美玲が早く学校にきているかもしれないと思ったからだ。
学校に着くと案の定早く学校にきていた。
「おはよう浜崎さん、朝早いんだね。」
明は少しぎこちない様子で話かけた。
「そういう新庄くんも早いんじゃない?」
美玲はニコッとした笑顔で返す。
「今日はちょっと浜崎さんに話があってね…」
明は周りに人がいないことを確認して決心した。
「実は俺、一番はじめに見た時から好きでした。付き合ってください。」
明は照れながら少しずつ顔を上げた。
「私でいいならお願いします。」