四日目 浜崎さん現る
「おい、明。しっかりしろ、明。」
その声で明は現実に引き戻された。目の前には直樹と亮太がいる。
「あぁ、悪い。何か用か?」
「何か用か?じゃねえよ。お前ここ数日おかしいぞ。どうしたんだ?」亮太が心配してそうな顔でいう。
「どうせ例の超絶美人のこと考えていたんだろ?」
「・・・。」
「図星かよ、お前わかりやすいな。」直樹がからかうように言う。
「あれから一週間くらい経つのに頭から全く離れないんだよ。」
「でも、あんまり女に興味ない明がそんな風に思うってどんな奴なんだろうな、ちょっと興味あるかも。」
「それこの近くの中学校の学生なのか?」
「全然わからない…。中学生って言うのも多分だし…。」
「まあいいじゃん。お前にはサキちゃんがいるんだし。」亮太は相変わらず沙紀の話をしている。
「ってかお前はなんで沙紀のこと言ってんのに告白しねえんだ?」明はふと聞いてみた。
「まあ、タイミングかな?俺はムードとかを大事にするんだよ。」
「へぇ~、そんなゴリラみたいな容姿からそんな言葉がでるとは思わなかったよ。」
明が思っても言わなかったことを直樹が口から漏らした。
「こら、てめぇ誰がゴリラだ。」
亮太が大声を上げたタイミングで転任の城山亜希子が入ってきた。
「はいはい、静かにしろ。そして席に着け。今日はお前らに紹介する子がいるんだ。入ってきて、浜崎さん。
じゃあまず自己紹介しようか。」
「はじめまして。浜崎美玲です。これからよろしくお願いします。」
「あの時の!!」
明は驚いて思わず声を漏らしてしまった。なぜなら目の前にいたのはコンビニで出会ったあの少女だったのだから…