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第5話 コーヒーのヤバさ

 由紀がコーヒーを飲むのを想像しながら俺達三人で雑談をしている。


「真衣っていつもどんな風に勉強してるの?」

「私は教科にもよりますが参考書やワークの解き直しは基本的にいつもしてますね」

「やっぱそういうのが基本だよな…」

「勉強ってやり方とかあるの?」

「いや、当たり前だろ。やり方なかったら成績良い人なんていないだろ」

「これだから脳筋女王は…」

「陽光女王!!誰が脳筋女王だ!ふざけるのも大概にしろ!!」

「ここはカフェです。お静かに、というかうるさいです」


 いや、今本音出たよね?ガッツリ本音出ちゃったよね?

 そのまま俺達は雑談をしていると、注文した物が届いた。まずは由紀のが先に届いた。


「お待たせしました。こちらチョコパフェとコーヒーです。ごゆっくり〜」

「ありがとうございます!」

「コーヒー届いたな」

「届きましたね」

「ふっふ〜ん!コーヒーコーヒー!」

「砂糖入れたら?」

「いらない!いらない!」


 コーヒーが届いたのを嬉しそうにしている。馬鹿−−もとい由紀が砂糖も入れずに飲もうとしている。

 そして由紀はコーヒーを一口飲んだ。


「にっが!!コーヒーってこんな苦いの!?誰がこんなの飲むの!?」

「ふふ…」

「ふっ…」

「わ、笑うな!そんな二人は飲めるのか!」

「俺は飲めるな」

「私も一応飲めます」

「ほう…氷結!じゃあ飲んでみてよ!」

「良いですよ」


 真衣は言われるままにコーヒーを一口飲んだ。その瞬間、真衣は渋い顔をした。


「うっ…にがい…こ、これって何コーヒーですか…?」

「え〜と確か、ブラックコーヒーだったかな…」

「な、なんで一番苦いコーヒー頼むんですか!?普通はもっと飲みやすいの頼むでしょ!最初は!!」

「ブラック頼んだのかよ…」

「やっぱ氷結も飲めないんじゃん!」

「わ、私は普通のコーヒーが飲めるんです!ブラックが飲めるなんて言っていません!」

「はぁ…そのブラックコーヒーくれ、俺が飲んでやるから」

「壮馬ってブラック飲めるの?」

「飲めるな。ていうより好みだな」

「じゃあ、あげる〜」

「サンキュ」


 俺は由紀からブラックコーヒーを受け取り、一口飲む。

 やっぱり苦い…けど、この味は俺は癖になる。俺にとっては丁度良い苦さだ。


「「えっ?」」

「ん?どうした?」

「「い、いや…なんでもない…」」

((そ、それ…私が口付けた場所…))(ウチ)


 真衣と由紀は一緒に顔を真っ赤にして俯いてしまった。

 俺何かしたか…?

 その後も俺は二人が顔を赤くしている理由が分からず、ブラックコーヒーを飲み切った。その間にも真衣の注文や俺の注文が届いた。


「真衣はカフェラテだけで良いのか?」

「はい。今の頭には丁度良い甘さが欲しかったので、ですが糖分を取り過ぎなのもいけないのでカフェラテだけにしました。横にいるお馬鹿さんは糖分の取り過ぎだと思いますが」

「ん〜?何か言った?」

「いえ、何も…ただ陽光が太りそうだな〜っと」

「なんかさっきより上のこと言ってない?」

「いえ気のせいかと…」


 その後は皆で仲良く…二人が喧嘩するので仲良くは無理だったが雑談をしながらカフェで過ごしていた。そして会計になった。


「ここは大人のウチが払う!」

「いえ、ここは私が出します」

「まぁまぁ氷結はお財布がキツイと思うのでウチが出すよ」

「今の言動、とても腹が立ちます。人にお財布事情をとやかや言われる筋合いはありませんが私のお財布は余裕です」

「丁度でお預かります。こちらレシートです」

「「え?」」

「二人共何やってるんだ?早く外出るぞ」

「「あっは、はい…」」


 二人はカフェから出た後、バツが悪そうな顔をしている。

 そんなに奢りたかったのか?


「す、すみません。奢りになっちゃって…」

「ウ、ウチもごめん。元々出すつもりだったのに」

「いや良いよ。あのまま店に居ても迷惑になってただろうし」

「明日お金返すから」

「わ、私も明日返します」


 ま、まぁ俺は別に良いんだけどな…けど、この二人の気持ちを踏みにじるわけにもいけないから貰った方が良いかな…


「分かった、明日貰うよ。けど、半額ね?それか持って来なくても良いよ」

「い、いや全額返すよ」

「ウ、ウチも全額返すよ」

「そ、そうか?な、なら全額で…」


 二人の回答に困りながらも全額返してもらうこととした。その後、俺達は別れた


「じゃあまた明日な〜」

「えぇ、また明日」

「また明日ね〜!」


 意外なことに、俺達三人の帰り道はバラバラだ。

 俺は徒歩。 

 真衣は電車二時間。

 由紀は自転車二時間+バス。

 こう考えると、俺以外通学時間エグいな…中学卒業と同時に由紀と真衣が引っ越ししたけど、あの二人がいくら時間掛かってもいいから、俺と同じ高校が良いと言っていたらしい。

 なんで、そんな面倒くさいことしたんだ?

 −−−まぁ、俺だってそんなに鈍感じゃないから分かるけどな…

 俺はそんなことを考えながら、家に帰宅した。


 翌朝。


「おっはよ〜!」

「相変わらず朝から元気だな。由紀」

「そういえば真衣は?」

「え〜と…氷結はあそこだね!」

「ん?あれは?」


 俺達が見たのは真衣とその前に居る男子。だが、真衣は明らかに困り顔。

 ちょっと助けてやるか


「真衣〜おはよ。どうした?」

「あっ壮馬くん、実は…」

「朝日さん!お願いします!」


 なるほど…見るからに告白だな。朝から告白って、なかなか勇気あるな…放課後の方が成功率高いだろに。


「壮馬くんちょっと助けてくれないかな…?この人さっきから告白断ってるのに全然離れなくて…」

「おっけ〜分かった」

「朝日さん!おねが…」

「はい、ストップ。君は真衣のこと好きなんだよね?」

「きゅ、急になんですか?貴方には関係ないでしょう」

「いや、友達だからそういう訳にもいかないな。君、真衣のこと好きなら真衣が嫌がることはやめなよ?それとも君は小学生なの?小学生って好きな人にはちょっかいとか嫌がらせしちゃうよね〜でも、高校生なんだから小学生レベルのことはしない方がいいよ?正直、見てて気持ちいいもんじゃないよ」


 俺が正論を言うと、男子生徒は何も言えなくなり俯いて下駄箱に向かった。

 はぁ…どうやら、撃退成功らしい。


「ありがとう。壮馬くん…」


 小さい声、それでいてもはっきり聞こえた声だった。


「す、すごい…いつもの私達の喧嘩よりも壮馬の方が喧嘩強そう…」

「これは同意します…」

「そんなに言葉強かったか?」

「ううん、正論過ぎて怖い…」


 由紀は少し怯えた顔で顔を横に振っている。真衣は怯えてるというか驚愕に近い表情だった。

 告白野郎が下駄箱に向かった後、俺達も下駄箱に向かって教室に入った。

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