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第4話 放課後の過ごし

 サッカーの授業が終わり、帰る時間となった。だが、真衣が何故かソワソワしている。おそらく由紀にお礼を言うのが初めてなのだろう。


「真衣。俺は先に下で待ってるからな?ちゃんとお礼言って来いよ?」

「う、うん…言ってくる…」


 そして、俺は真っ先に帰りの準備をして先に下で待つことにする。ここで覗いたりするのは野暮というやつだろう。

 誰も居なくなったクラス。由紀と真衣しか居ない状況。


「よ、陽光…」

「何よ?私はさっさと壮馬と帰りたいんだけど…」

「そ、それは私もですけど…そんなことより、今日のサッカーの時ありがとうございました。おかげで、あまり恥ずかしい思いをせずに済みました」

「急になに?不気味だね〜背中がゾワゾワする〜」

「う、うるさいです。これで貸し借りのようなものはないですよね。さてと壮馬くんの所に向かいましょう」


 真衣は恥ずかしいのか顔を逸らしながらも由紀に感謝を言うことに成功した。

 だが、由紀にとったらそれはとても不気味でおかしな行動らしいが、由紀はそんな真衣を見て幸せそうに笑っている。


「ウチ達ってなんでこう喧嘩になるのかな〜?」

「昔からそうではありませんでした?」

「そうだっけ?まぁだけど、高校に入ってから喧嘩が多くなった気がしない?」

「確かにそうですね。あ、あの…もしかして由紀って壮馬くんのこと…」

「ちょっと待ちな!それ以上言ったら駄目だよ。それはお互いでしょ?」

「ま、まぁそうですね…」


 由紀と真衣はお互いの顔を見合わせて顔を真っ赤にした。

 そう。喧嘩する理由は、お互い壮馬のことが好きだからだ。それはお互い理解しているから喧嘩してしまうのである。


「はぁ…小学生の頃からウチ達壮馬に恋してそれが高校まで続くとはお互い思わないよね〜」

「それは私のセリフです。さっさと諦めたらどうですか?貴女では無理ですよ」

「年齢=彼氏いない歴の人に言われてもな〜」

「そ、それは貴女も一緒でしょうが!!」

「あはは…」

「ふふふ…」

「「あっははは!」」


 二人は顔を見合わせて笑った。


「いや〜ホントおかしい…」

「ふふふ…そうですね。じゃあ切り替えていきましょうか」

「そうだね。氷結!」

「ええ、陽光!」

「「負けないよ!!」」


 由紀と真衣は笑顔でハイタッチを交わし、教室を後にした。


「壮馬お待たせ〜」

「お待たせしました」

「真衣はちゃんとお礼言えたか?」

「うん。言えた…」

「ホントこっちからすると気持ち悪かったよ〜真面目でプライド高い氷結が急に「ありがとう」とか言ってくるんだから」

「そ、それはさっきやめてくださいって言いましたよね?そして誰がプライドが高いですか!」


 うんうん…やっぱりこの二人はこの感じが良い。ん?なんで俺は喧嘩してる二人を見て安心しているんだ?


「そういえば帰り道に新しくできたカフェがあるらしいんだよね〜今から行かない〜?」

「生徒会長を確認してください。原則、家庭事情がない限り帰り道の寄り道は禁ずる。よって、寄り道は禁止です」

「細かい!だから氷結女王なんだよ!」

「生徒会長なので当たり前です」

「相変わらず真面目だな。真衣」

「生徒会長ですから当たり前です」


 真衣はこう言ってるけど、結局はカフェに行くことになりそうだ。なぜならこういう場合の由紀は無理矢理でも行くので、おそらく力で止めようとしても無駄だろう。


「じゃあ出発〜!!」

「あっちょっ!?」

「まぁこうなる気はしてたよ!!」


 俺達は由紀に腕を掴まれ、とんでもないスピードで引っ張られていく。

 あぁ…速すぎて足が死にそう…横腹痛い…

 そして、そのまま数十分走らされ、ようやくカフェに着いた。


「はぁ…はぁ…疲れた…」

「ひょ、氷結…もう少し人のことを考えてくださいよ。誰しもが貴女みたいなゴリラ並の力を持ってないんですよ」

「あぁ?誰がゴリラだって?勉強馬鹿に言われたくないな〜!!」

「お店の前です。うるさいのでご迷惑になりますよ」

「ま、まぁとりあえず入ろっか」


 俺は二人をなだめながらもカフェに入り、席に着く…

 無事に着ければ良かったが…


「貴女が横にいると壮馬くんが迷惑です。なので私が隣に座ります」

「い、いや別に俺は迷惑じゃ…」

「そんだったらお前みたいなガリ勉が横に座っていると気味が悪くて安心して座れないよ!」


 はぁ…なんでいつもこうなる…?仲良くすれば良いのに気付いたら喧嘩する…大変な奴らだ…


「な、なぁ…」

「「壮馬くんは黙ってて!」」(壮馬)

「は、はい!」


 ってつい怖すぎて反射的に「はい」って言っちゃった…女子って場合によったら怖いんだな…静な真衣でもこんなに怖い…


「お、お客様〜そちらの男性のお隣になりたいのならお席が横長で椅子が三つのお席に案内するので」

「あっありがとうございます!」

「す、すみません…」


 と、とりあえず良かった…けど、あとでお店に謝っておこう…もうホント、土下座するレベルに…

 なんやかんやありやっと席に着くことができた俺達は注文を始める。


「ん〜どうしようかな…ウチはコーヒーにしようかな?」

「由紀ってコーヒー飲めたっけ?」

「飲めないけど頼んでみたいの〜」

「小学生なのか?」

「うぐっ…ウチ、氷結以外に始めて言われたかも…」

「壮馬くんに言われるほど頭が幼稚ってことですよ。さっさと決めてください」

「アンタに言われるのが一番ムカつく!」

「今回は真衣に同意だな」

「うそぉぉぉ…」


 机にぐったりした由紀を無視して俺達は注文をした。

 俺はチョコケーキとミルクティーを注文さた。

 由紀はチョコパフェとコーヒーを注文した。コーヒーは飲めるかのチャレンジらしい。

 真衣はカフェラテを注文した。


「いや〜楽しみだね〜コーヒーってどんな味なんだろう。まぁアイスコーヒー美味しかったしコーヒーも美味しいでしょ!」

「アイスコーヒーとコーヒーはあんまり味が違うぞ?多分由紀は無理だと思う」

「私からも言います。陽光では無理だと思います。砂糖を入れてギリギリかと…」

「いやいや二人共大袈裟過ぎるよ。絶対いけるって!」


 そこまで言うとは…コーヒー飲む姿が楽しみだ。

読んでくださりありがとうございます!

由紀が調子に乗ってコーヒーを頼みました!壮馬と真衣が止めたのに頼んでしまいました。由紀がどうなるか。

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