第10話 勉強嫌悪
土曜日は投稿できない可能性があります。余裕があったら投稿します。日曜日は定休日です。
翌朝。
「おはよう〜」
「おはよお兄!ぎゅ〜しよ!」
「毎朝の義務みたいだな」
俺は美咲を抱き上げながら、真衣と由紀に話し掛ける。
「どうする?朝ご飯食べてから行く?」
「絶対食べてもらうわよ〜!」
「もちろんお母さん!食べて行く!!」
「す、すみません。夕飯だけではなく朝ご飯まで…」
「何遠慮してるのよ〜!学生なんだからもっと、じゃんじゃん食べなさい!」
「母さんはこうなったら止まらないから食べて…」
「い、いただきます…」
「いただきます!」
「いただきます!お兄あ〜んして!」
「はぁ…仕方ないな…」
俺は唐揚げを口に運ぶと満面の笑み。
美咲は真衣と由紀を見て
ーーーニヤリと笑った。
(これが妹の特権だよ!)
(う、羨ましいです…)
(ふん…ウチだっていつかやるんだから…)
「真衣、今日って何があったっけ?」
「今日は数学A、古文、英語、歴史、保健がありますね。今日は早く帰るみたいですよ」
「うぇ〜苦手なのがいっぱい…」
そして俺達は朝ご飯を食べ終え身支度もし終え、学校に登校する時間となった。
「そろそろ行くか…」
ちなみに美咲は今日は午後かららしい。
「お母さんありがとう!お邪魔しました〜!」
「本当にありがとうございました。おかげで助かりました。では、お邪魔しました」
「ふふふ…礼儀正しいわね。だけど、家を出るときはお邪魔しましたじゃないわよ?」
二人は母さんの意図に気づいたのか、満面笑顔でこう言った。
「「行ってきます!」」
「いってらっしゃい!」
「いってきます」
……今は二人の声に掛けるのはやめておこう。何故なら今、二人は世界で一番幸せそうな顔をしてるから。
だが、俺達は知らなかった。学校が地獄と化してることに。
「んぁ?朝日さんと白上さんが同じ家から出てきた…?あの家って確か目野の…まさか!?」
俺達学校に着き席に着くと、なにやらクラスが騒がしい。
「ねぇねぇ白上さん!目野くんの家から出てきたってホント!?」
「白上さん!目野の家から登校してきたの?」
「目野!お前、二人を家に連れ込んでたのか!?」
「み、皆一回落ち…」
「白上さん真相はどうなの!?」
「なんでこうなった…」
あぁ…迂闊だった…なんでこの可能性を予想できなかった!俺の馬鹿馬鹿馬鹿!!学校で評判高い二人を家に泊めたら変に思われるだろ!?
そう俺が頭の中で自分を殴ってると、思わぬ救世主が来た。
「貴方達…昨日は雨が酷かったんです。だから、私と白上さんは目野くんの家に泊まりました。何か問題でも?」
「う、ううん…ないです…」
「そ、そうだね…問題はないね…」
「ご理解ありがとうございます。でば、授業がそろそろ始まるので席をお着きください」
「は、はい…」
「う、うん…分かった」
「はぁ…良かった…流石真衣…」
「こういうのは慣れてますので、ですが今度お泊りするときは気を付けた方が良いですね」
「そ、そうだね…」
俺達は一安心し、授業が始まった。
授業開始五分。もちろん由紀は寝て、真衣は真面目に受けている。
この違いは一体なんなんだ?
「じゃあここを朝日〜答えてみろ」
「はい。そこはX=……」
嘘だろ…俺全然解けなかったのにあんなにスラスラ…やっぱりいつもの真衣に慣れてただけで真衣も十分人外なんだろうな…
「なぁ真衣…」
「どうしました?壮馬くん」
「ここ分からないんだけど、教えてくれない?」
「良いですよ。そこは公式の応用ですから…」
「ありがと、真衣は頭良いだけじゃなくて教えるのも上手いんだな…」
「い、いえこれぐらい普通ですよ…」
真衣は褒めたのが照れたのか、少し頬を赤らめてよそを向いた。
「白上寝るな〜成績下げるぞ〜」
「は〜い…」
由紀は返事をするがその声に心は籠ってはいない。そしてまた寝始めた。
これが勉強を捨てた人間か…
由紀は終始ずっと寝て授業が終わった。
「由紀流石に寝過ぎじゃないか?部活の成績があるとはいえ流石にまずくないか?」
「大丈夫だよ〜全国出れれば成績は余裕だよ〜」
「ちなみに通信簿は?」
「オールニ!」
いやいや…そんな自信満々に言うとことじゃないって…
そんな様子を見ている真衣が小さくため息をついた。
「そんなんなだから脳筋になってモテないんですよ」
「はぁ!?この前の勝負で互角だったでしょ!」
「いえ、あの人が現れなかったら私は二人の差をつけて勝っていました」
「へぇ〜そんなに自信があると…また勝負する?」
「やめんか…」
俺は昨日のトラウマにも近い思い出を思い出し、即刻二人の喧嘩を止めた。
時は流れ昼休みとなった。
「なんで二人って喧嘩するんだ?」
「え?なんでって…」
「そう…ですね…」
由紀と真衣はお互いを見て、この間の会話を思い出し、お互い顔が赤くなった。
「二人共どうした?熱でもあるのか?」
「い、いや…だ、大丈夫!」
「は、はい…私も大丈夫です…」
「ん〜なんか普通だな…」
「「え?」」
「こう…ほら、最近はやっぱりハプニングとか事件とかあったんじゃん?まぁ今朝は事件だったけど…」
「まぁ確かにそうだね。普通だね…」
「はい、普通です」
「ちょっと時間あるから寝るか〜」
「ここは日も出てるしね〜」
「良い提案ですね、賛成です」
俺達はベンチに座って瞼に閉じる。
(ふふふ…壮馬の隣…)
(こんなこと初めてですね…ですが、気持ちいいです…これはありですね)
うん…この平和な日常が良い。って何最終回みたいなこと言ってるんだ?俺は。
その後、俺達が昼寝から起きたのは五時間目の途中だった。
だが、俺と真衣はお咎めなしで由紀だけは職員室に呼び出された。
「とほほ…なんで私だけ…」
「それほど、いつもの授業態度が悪いってことだ」
「これで分かりました?これに懲りたら少しでも授業で寝ずに受けてみてはどうですか?」
「うぅ…受けたくない…」
「どんだけ授業嫌いなんだよ」
「体育以外はホント嫌い!!」
「はぁ…」
真衣は小さくため息をつきながらも、その目はまるで仕方ない奴を見るような目だ。
「私が勉強を教えますよから勉強をしましょう」
「ふん!嫌だね!!壮馬ならまだしも氷結なら尚更嫌だよ!」
「はぁ…だから貴女は馬鹿なんですよ」
「うっさいガリ勉!アンタはちょっとでも運動できるようになったら?そしたら人間として完璧だと思うよ〜?」
「勉強ができない時点で貴女は人間として完璧ではないと思います」
「あ〜もう!せっかく昼寝したのに気分悪くなったじゃん!私先に帰る!!」
俺達は怒って帰った由紀の背中が見えなくなるまで見送った。
「壮馬くん…どうしようかな…私的にも陽光には勉強をしてほしい…」
「由紀をどうにかするのは骨が痛むからな…まぁ俺が頑張ってみるよ」
「壮馬くんありがとう。今度お礼するね」
「いや別にお礼はいらないよ」
その後、俺は知らなかった。由紀がどこまで勉強嫌いなのかを…




