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『毒麦は自らを晒し復讐者に食われる』  作者: 頭木カムパネルラ


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最終章:終わらないメロディ

教会の外、夜が明け、アキラはカノンの車の中で意識を取り戻す。


ドクターの指示で、カノンはアキラをアジトへ連れ帰る途中だった。


カノンは涙ぐみながらも、安堵の笑みを浮かべている


「アキラ…!よかった。あなた、全身傷だらけ

よ」

アキラは手の甲の印を見つめる。

印は光を失い、ただの傷跡になっている


「終わった。毒麦は刈り取られた。純粋浄化機構も、これで瓦解する」


カノン:「あなたを、警察に連れて行くべきなのかな…?私は、まだ迷ってる」


アキラ:「連れて行け。俺は、ユキオたちを殺した。俺は殺人者だ。裁きを受けるべきだ」


カノン:「いいえ。あなたの裁きは、もうこの世界にはない。あなたは、もう私たちが住む世界の法則の外にいる」


ドクターが後部座席から声をかける


「その通りだ、アラストル。太古の昔に、人類で

最初に復讐を行った人間の契約は、君の自由と引き換えに、ユースティティアの印を回収した。君は、もう普通の人間だ」


アキラは、もう復讐の神に縛られていない。


だが、彼の心臓には、地獄の門を叩くような、激しく不協和な破壊の打音が、音楽として残り続けていた。


アキラ:

(俺の復讐戦争は終わった。だが、この世界には、まだ毒麦が種を蒔き続けている。俺は、もうアラストルの代行者ではない。だが……)


アキラはカノンを見つめ、静かに微笑む


「カノン。俺のオペラは、まだ終わってない。俺の音楽は、この世界に蔓延る毒麦が尽きるまで、終わらないメロディとして響き続ける」


カノンは、その笑顔を見て、彼の隣で生きることを決意する。


彼らは車を走らせ、夜明けの街へと消えていく。


アキラは、殺人者でありながら、共犯者と共にあるダークヒーローとして、世界を舞台にした復讐という名の“葬削活動”を続けていくのだ。


(了)

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