第9章:カノンの罪と、最後の擁護
ユキオたち失踪事件の捜査は難航していた。
カノンは、アキラが以前と違う「恐ろしい高み」に行ってしまったことを感じていた。
彼女はアキラを止めるために屋上に呼び出す。
放課後の屋上、アキラとカノン
カノン:
「アキラ。お願い、もうやめて。あなたのしてることは…、正義なんかじゃないわ。人殺しよ」
アキラ:
「人殺し? お前は、ユキオたちが俺にしたことを知っていて、見て見ぬふりをした。お前は、俺の透明な壁を打ち破れなかった。それは、ユキオたちの罪と同じ重さではないのか?」
カノンは涙ながらに訴える。
「違う!私は、私は怖かっただけよ!私は、あなたが憎いんじゃない。私が無力で善き人になれなかったことが憎いの!」
審判を前にした最後の言い逃れか……
心からの告解か……
アキラは判決文を読み上げる執行官のように無感情に呟く。
「お前のその弱さが、お前を毒麦のリストから守った。お前は、傍観者としての罰を受けるべきだったが、アラストルは、お前の復讐心の純度が低いと判断した」
カノン:
「アキラ!お願い、私を裏切らないで!私たち、ずっと友達だったじゃない!」
アキラ:
「友達? 友達は、毒麦を刈った夜に、一緒に死んだ。お前は、俺の新しいオペラの、唯一の聴衆だ」
カノンは、アキラの目が、もう自分の知るアキラではないことを悟る。
彼女は、アキラの復讐を止められないことを理解し、代わりに、彼の行動の**「秘密」を守るという、究極の共犯者**としての道を選ぶ。




