勇者召喚
僕は佐藤健一、周囲の人に相談出来ない秘密を抱えた中学2年生です。
ある日登校途中に足元に魔法陣が現れて光り輝いたと思うと薄暗い広間に立っていて周囲に豪華ながらとても古ぐさい衣装を着た大人に取り囲まれて居ました。
そして大人の中で1番豪華で華美な衣装を纏った肥え太った中年の男が話し掛けて来ました。
「おお、異世界の勇者よ、我ら人間を魔族の危機から救って欲しい」
続けて豪華な衣装の少女が話し掛けて来ました。
「私はこの国の王女ですが異世界の勇者様、魔族が人間を滅ぼそうと襲って来るので人間の世界を守る為に力をお貸しください」
僕は黙って周囲の人達を観察しましたが前回とは違い国の上層部が贅沢して居るので疑いを持った僕は小声で呪文を唱えます。
『真実を語れ』
そしてまたしても王様が話し始めました。
「私達が贅沢をする為に豊かな魔族の国を襲って財宝を奪い取り、魔族を奴隷としてこき使う為に協力して欲しい」
王様は自分の発言に驚いていて、王女が慌てて話し始めます。
「更なる贅沢の為に豊かな魔族の国を襲って美しい魔族を性奴隷にするのです」
王女も自分の発言に慌てています。
僕は勇者の鎧と剣を召喚して瞬間装備をすると魔法を唱えます。
『フレアストーム』
超高温の炎の嵐により僕の周囲を除いて影も残らず焼き尽くされて空が見えます。
彼らは僕が二度目の召喚で前回は本当に魔王の脅威に晒されて居たのでレベルを上げて魔王を倒して帰還した勇者とは思わなかったのでしょう。
そしてその世界でも財宝に目の眩んだ盗賊や貴族を始末した為に敵の殺害に戸惑わ無い事も知らなかったのだから。
僕は念の為に足元の魔法陣を焼き尽くすと制服に着替えて8次元転移魔法を唱えて地球に戻ると急いで学校に登校しました。