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ロマンス小説が大好きな令嬢は、自分の恋愛に興味ありません!  作者: 希空 蒼


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第15話 告白という最高の瞬間

 待ちに待った告白の当日。


「楽しみ過ぎる!告白のシーンが見られるなんて最高!!」

「お嬢様、応援に行かれるのですよね?」

「うん、応援!」

「そうは見えませんが…」


 あまりにも楽しみで全然眠れなかったけど、身体の調子は絶好調。


 いつもは憂鬱な王太子殿下イアンの待つ門に行くのも全く苦じゃない。


「お待たせしました!」

「…元気だな」

「早く行きましょう!」


(最高の癒しが待ってるって幸せ!)


 気分高々に馬車では過ごし顔のニヤケは抑えられず、前に座っている王太子殿下から不思議な目を向けられている。

 けれど、私がご機嫌だからか王太子殿下も機嫌がいいような気がする。


 ここ最近、シュリヒトの話に限らず恋愛の話をするだけでヤキモチなのか、すぐ不機嫌になるから機嫌をとるのが大変なのだ。


(今日は不機嫌にならなさそうでよかった…)


 シュリヒトが告白するのは景色が綺麗なシュモックというところ。

 ちなみにあれからちゃんとどういう場所か調べた。


 シュモックと名付けられている理由として、景色が宝石のようにたくさんの綺麗な色で輝いているように見えるからだそう。


(本で初めて写真を見たけど、ここを告白の場所に選ぶのはセンスいいよね…)


 告白の応援に行くんだけれど、景色が見られるのがちょっと楽しみであったりもする。


「着いたー!!」

「これからどうするんだ?」

「いい隠れ場所を探します」

「…そうか」


 もうだいぶ私の行動には王太子殿下も慣れたようで。

 何も言って来なくなった。


(真ん中で告白するって書いてあったから、わりとどこからでもよく見えそうかな?)


 とはいえファインには気づかれないようにしたいから、私たちの姿が見えない場所を探さなければ。


 ならばあそこしかないだろうか。


「王…じゃなかった、イアン!」

「…なんだ?」


 察しているのか少し嫌そうな顔をしている。


「草むらの中に隠れていい?」

「……好きにしろ」

「やったー!!」


(初めて使ったけど上目遣いって便利だね!)


 恋愛小説でもよく出てくる上目遣い、読んでいる身としてそんなに効くものなのかと疑っていたがこれはかなり効果があるようだ。


(これから頻繁に使ってみようかな…)


 上目遣いを別に使わなくても案外今まで色々提案が通っているが、これならもっと踏み込んだ提案が出来そう。

 でもついて来ないで欲しいという願いはどんな手を使っても叶わないだろう。


「もうすぐ時間だ!二人がそろそろ来るはず…」

「そんなに楽しみなのか」

「楽しみですよ!!だって告白シーンを見られるなんて滅多にないんです!それを近くで見れるなんて…!あぁ…最高!!」

「楽しみなのはわかった。けどそんなに大声を出すと気づかれるぞ」

「そ、そうですね…」


 さすがに自分でもテンションが上がり過ぎていると思い、気持ちを落ち着かせる。


(告白するのは私じゃないのに緊張してきた…)


 息を潜めて待っていると、二人の姿が見えた。


「来ましたよ!」

「そうだな」


 小声で状況を王太子殿下に伝える。

 もう常に話していないと落ち着かない。


 それでも告白の時だけは静かにしようと気を引き締める。


「ファイン、君に伝えたいことがあるんだ」

「何でしょう?」

「ファインとは昔から幼馴染として仲良くしてもらっていたけれど、君が大人になっていくにつれて僕は君に恋情を抱くようになった。僕にはファインしかいない。それくらい本気で愛してる。どうか僕と婚約を結んでくれませんか?」


 大勢の人が居る中、堂々とシュリヒトはファインに気持ちを伝えた。

 跪いて手を差し出している。


(いや、告白って言ってたけどこれはプロポーズじゃん!?)


 いつもなら叫んでしまうところを思わずツッコんでしまった。


「是非、これからもよろしくお願いします」

「…!ファイン!ありがとう!」


 告白という名のプロポーズは大成功。

 他の人たちもお祝いの言葉や、これからの二人を応援する言葉がかけられている。


「おめでとう!そして本当に最高!!!」


 王太子殿下にしか聞こえない程に小さな声で叫んだ。


 予想していた通り成功したけれど、やっぱり安堵の気持ちはあって感動と相まって涙が零れそうだ。


「本当によかった…」


 感傷に浸っていると王太子殿下に頭を撫でられた。


「な、なんですか急に?!」

「頑張ったな」

「へ?!べ、別に私はちょっとアドバイスしただけで…頑張ったのはシュリヒトですし?!」


 頭を撫でられるなんて思ってなくて、たじたじになってしまう。


「ははっ、動揺し過ぎだろ」

「動揺じゃないです!驚いただけで…!」


(恋には落ちないけど!これは完全に落としに来てる…!)


 頭を撫でて褒めてからの笑顔は、さすがに破壊力がとんでもなかった。


(私じゃなかったら恋に落ちる令嬢がたくさん居そうだ…!)


 告白を応援しに来ただけなのにこんなことをされては調子が狂いそうだ。

読んで頂きありがとうございました!


次回は日曜7時となります。

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