初めての強敵
前回のあらすじ
クッソきもいテンションで朱理が町を発見。
町の入り口に着くとそこそこの人の賑わいがあった。
「ほえ~結構人おるやん。これもうゲームクリアーですわ。お家に帰れますわ~」
誰に話しかけようかとキョロキョロしていると目の前に人外な見た目の人?が
朱理の目の前を通り過ぎて行った。
「え?なに今のトカゲ?トカゲが二足歩行で歩いてる・・・
しかもなんかかっけえ剣とか背負ってるんですけど・・・」
思考が追い付かない朱理。
周りの人達をよく見てみると朱理と同じような容姿の人や、先ほど通り過ぎた二足歩行トカゲ、
身長が子供サイズだがおっさんな身なり、容姿は人と同じ形状だが耳が尖っている、
などなど色々な人?たちがいた。
しかもその殆どが鎧に身を固め剣や杖などを持ち武装している。
「?ここはコスプレパーリィー会場ですか?」
朱理は混乱している。わけもわからず自分を攻撃しそうな感じだ。
「待てよ・・・キモイ魔法陣に吸い込まれて目が覚めたら色々な人種の所にいた。
この状況を説明出来るのって・・・異世界に来たしかねくね?」
普通まだそうとは、思わないが頭が非常に残念な朱理はこの決断を下すのに
あまり時間が掛からなかった。いや、あってるんやけどさ。
「なるほど、なるほど~てことは~異世界転生するくらいだし私に凄い能力が目覚めて
私TUEEEEEする展開でしょ!!知ってる知っている!まあ、ありきたりだけど仕方が無いから
その話し乗ってあげるか~あ~私って優し!」
朱理さんの妄想は止まらねえ。
「よしならまずは、町の人から情報収集しよ!情報収集はRPGの基本やからな」
取り敢えず話を聞いてくれそうな優しそうな人を探す朱理。
少し先に髪の長い優しそうな女の子が視界に入った。
「よし!あの子にしよう!行くぜぇ!」
視界に入った女の子を早歩きで追いかける。走ると怪しい人みたいやしな。
先回りし女の子に話しかけた。
「あの~すみません。ちょっと聞きたい事があるんですけど」
女の子は首を傾げながら言った。
「po;[:/:]\@/;,oewi0clwem」
「は?」
朱理は女の子が何を言ってるか全然解らなかった。
不思議そうに女の子が朱理を見て話しかけてくる。
「-p3.0-d,9mjg4382-^;.ee0e^,」
女の子の顔をみて引きつった顔で笑う事しか出来ない朱理だった。
「え~なんで言葉が通じないの!!あ、英語かな?!ハロー、マイネイムイズアカリモガミ!」
英語力の低さが露呈してるぞ。
目の前の女の子は、困った様な顔でこちらに話しかけてくる。
「@/l,kwe-^\^;nkbvqtwf1h」
朱理は悟った。
「ああ、これ言葉が通じねえわ。クソか。」
仕方が無いので手を振りバイバイしながら逃げる様にその場を去った。
少し離れた所で朱理は立ち尽くし怒りを露わにした。
「異世界に呼ぶなら言葉くらい通じる様に設定しとけや!!あとリスポーン位置を森にするな!!!
疲れたわ!まだ名前のある登場人物私だけやんけ!」
メタ発言の多い奴やな。
こうして始まった最上朱理の異世界生活。
楽しそうやな。
言葉の壁って大きいよな。