100円で水彩画を描く前に(その2)水彩紙と100均の紙
今回は、水彩紙と100均の紙を比較していきます。
じゃないと、水彩紙で使っている技法を、そのまま100均の紙に使うと、失敗してしまうだろうから。
デジ絵と違って、実際のお絵描きは、失敗するとコストがかかるのです。
貧乏人には、それが辛い。
今回は、ホルベイン(holbein)のアルビレオ水彩紙151g中目と比較してみます。
こんな風に、また節約のため、A6の大きさに切って並べて、水に濡らして、絵の具を塗りました。
ウェット・イン・ウェット(濡れ場でべっちょり)の実験です。
(横にして絵の具を塗って、縦に傾斜をかけたところ)
塗ったのは、上から順に、ホルベイン・アーチスト・ウォーターカラーの、バーミリオンヒュー・パーマネントイエローライト・パーマネントグリーンNo.1・コバルトブルー・クリムゾンレーキです。
これを少し置いて観察します。
ホルベイン(左上)はキレイに色がにじみました。
DRAWING BOOK (D.B):右上、はほとんどにじみません。塗ったまま絵の具を吸着する感じ。
DRAWING PAPER (D.P.):右下と、エンボス・ペーパー(E.P. or C.P):左下は、にじむけれど、色がうすくなる感じが否めません。
乾いた状態での、色の乗りはどうかなと、ホルベインとDRAWING PAPER (D.P.)を比較します。
絵の具は、ホルベイン・アーチスト・ウォーターカラーの12色セットのもの全部。
紙の大きさはA5。こんどは思い切って奮発しました。
混色の具合を確認したかったから。
こんな感じ。左がホルベイン。右が100均。
遜色はなさそう。
まあ、色塗り後の、紙の歪みが気になる程度。
今度は、ためしに、乾いた紙に絵を描いてみます。
使った絵の具は、Ohuhuウォーターカラーペイントの、イエローオーク・ローズ・ウルトラマリンの3色。紙はまたA6に切って節約。
モデルはなくて、適当です。
乾いた紙であれば、とくに問題なさそう……。
なので、こんどは、ウェット・イン・ウェットの実験。
風景画を描いてみました。
これはモデルを見て、下描きをします。
そして、同じようになるように、下描きをコピーしました。
水で濡らして、まったく同じように色を乗せていきます。
筆は100均。絵の具は、ホルベイン・アーチスト・ウォーターカラーの10色。
上が100均、D.P.、下がホルベインのアルビレオ。
下塗りの段階で、色のにじみ方がちがう。
これに色を塗っていきます。
まったく同じ色を、同じように塗っていったにも関わらず、雰囲気が異なりました。
とくに、雲。
D.P.は水彩紙にくらべて色の吸着が早いので、半乾きの状態のとき、ティッシュで色を抜いて雲をつくるのが難しい。時間的にシビア。色抜きは急がなければだめ。ゆっくり後からは無理。
それから、
綿棒とかで、紙から色を取るとき、D.P.は紙質が比較的弱いので、ホルベインと同じようにやると紙を傷めてしまいました。
こんな感じかな。
水彩画に使うのは、DRAWING PAPERにします。
けれど、これは、けっこう気をつかうかも……
でも、慣れたら楽かもね。
なにより安い。
1枚あたり約5円。
(ホルベインアルビレオ水彩紙だと1枚あたり約33円。ま、これも安いと言えば安いけど)
次回は絵の具。
お楽しみに。