人の顔を観よう (キャラ作画4 表情)
今回は顔の表情の意味です。
たとえ、整ったキャラの顔を描けたとしても、表情が、表現したい状況と合っていなかったら、オカシク感じちゃいます。
よくよく確かめて描いてみましょう。
なお、例によって、これらは、組み合わせにより、あるいは背景、状況により意味は変わります。なので、これらは単独で用いずに複数、組み合わせると、より意味が伝わりやすくなるかもしれませんね。
表情とポーズが同じ意味を持っているように、矛盾する意味を持たないように気をつけましょう。
( 例外的に、偽善者や、嘘つきキャラを描く時などは、別です )
1.額・眉
額のしわをよせる ―― 困惑、驚き
眉間のしわ ―― 否定
眉間をもむ ―― 疲労、行き詰まり
眉が少し吊り上がる ―― 隠された怒り
「ハの字」の眉と「への字」の口 ―― 深い悲しみ
2.目
上に目が泳いでいる ―― 何か思い出そうとしている(左上:記憶された映像、右上:未来、想像のイメージ)
横に目が泳いでいる ―― 自信がない、音の記憶を思い出している(右:想像した音、左:記憶された音)
横に目が泳いでいて笑顔 ―― 興味、気がある
横に目が泳いでいて眉間にしわ ―― 疑い、悪意、批判
下に目が泳いでいる ―― 考え中、(右下:感情・体感覚、左下:心の中での会話)
横目で見あげる笑い ―― 子供らしい茶目っ気、秘密
見開いた目 ―― 驚き
目尻のしわ ―― 正直な喜び
少しだけ目尻を下げた笑い ―― 押し殺した快感
下まぶたをゆるめて、唇を強く両端に引く ―― 心からの祝福
相手を強く見つめる ―― 説得欲求
相手の視線を避ける ―― 回避欲求
視線をはずして、筆記具などで遊ぶ ―― 欲求不満
うつろな目、髪をいじる ―― 欲求不満
相手と同じ方向を見る ―― 好意
相手の目を見つめ微笑む ―― 親和欲求
相手を下からすくい見る ―― 服従欲求
相手の目を見て小さくあいづち ―― 同意、はげまし
目を細く開けて見つめる ―― 内心の疑い
遠くを見つめる視線 ―― 夢と希望
3.頬
頬が上がり、目じりが下がる ―― 喜び
頬、目、口のまわりが一緒に収縮 ―― 正直な喜び
頬だけ盛り上がる ―― 相手の失敗を喜んでいる
頬が左右非対称に盛り上がる ―― 意地悪
4.鼻
鼻に寄った表情しわ ―― 嫌悪、軽蔑
鼻にしわをよせて笑う ―― 嘲笑
5.口
口だけ笑って、目が笑っていない ―― 嘘つき
口角が少し上がる笑い ―― 余裕
口を大きく開けた笑い ―― 愉快
左右非対称の笑い ―― 偽善
下唇をなめている ―― 焦っている
下唇をかんでいる ―― くやしさ
小さく尖らせた唇 ―― 幼稚な不満
固く結んだ口 ―― 決意
固く結んだ口で笑顔 ―― 秘密
6.顔
顔中の筋肉が垂れ下がっている ―― 放心状態
顔中に力を入れ、目口を大きく開く ―― 達成感
顔が上気している ―― シャイ、怒り
顔が青い ―― 恐怖、怒り
眉を上げ、目を細め、唇を軽く開き、下から見る ―― 性的従順さのアピール
他にもたくさんありそうだったけど、とりあえず「上手く見える絵」を描くためには、最低このくらいは知っておきましょう。
けっこう、みなさん、「あるある」って思ったんじゃありません。
他にも重要な「表情としぐさ」がありましたら、追加します。教えてください。
さあ、これでキャラの基本が描けるはず。
次は、
「どのように美しく描くか」
です。
美しくする必要があるのかって?
だって、汚いものはじっくり鑑賞したくないじゃないですか。
写真集だって、画集だって、誰だって、美しいものを買いたい。
怪物や幽霊などの怖い絵だって、緻密な描写とか、構図とか、色彩とか、どこかしら美しさを持ったものが売れてますしね。
と言うことで、次回は、人物を「美しく魅力的」に見せるコツです。
お楽しみに!