タイルで絵を描こう(人物模写 入門)
著作権とか肖像権にひっかかるかもしれないので、一部の画像にモザイクをかけました。
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お見苦しいところ、スミマセン~。
さて、今回は人物画を描けるようになりましょう。
時間があって、努力さえすれば、だれでも必ずできます。
絶対です。
前回の、国旗の続きはどうなったかって?
スミマセン。
アレです。
モチベーションがアレなので、あと回しにさせてください。
写真をモデルにして、絵を描いてみましょう。
では、
今回のモデルは、この方。
著作権とか肖像権にひっかかるかもしれないので、モザイクをかけました。
分かりにくくてすみません。
ところで、
みなさま、自分で人物を描いてみて、
全然似ていない、どうもおかしい、生き物に見えない、
って感じたことはありませんか?
わたしは、しょっちゅうありました。
なんでオカシク見えるのでしょう。
それは、
身体のパーツパーツ、顔や胴体、手や足の「比率」が狂ってしまったからです。
このパーツの「比率」さえ合っていれば、人物画は整って見えます。
じゃあ、なんで、比率は狂ってしまうのか。
それは、
わたしたちの頭脳は、見たものを、写真のように一枚の映像として記憶していないからです。
人の眼、網膜には、約1億個の視細胞があります。
それが、120万から150万本の視神経によって脳につながって、視覚情報を伝えています。
網膜に映った映像は、視神経を通る時、タイル画のように切り分けられて、脳に送られるのではありません。
神経細胞は、ある特定の傾きにだけ反応したり、特定の方向への動き、明暗の境界に反応したり、いろんな条件に反応をするように役割分担があります。
そうして脳に送られた情報を、わたしたちは自分の好みに合わせて記憶します。
なので、複雑なモデルであればあるほど、記憶のゆがみが大きくなって、実物と、かけ離れたものになっちゃうんですね。
と言うことは、脳に情報をおくる時、ひとつのパケット量を少なくして、脳内で合算して記憶すれば、元の情報に近くなるのでは。
つまり、インプット時に、絵をタイル化、細分化しちゃうんです。
模写をする場合、いくつかのやり方があります。
ひとつは、ただ見て描く。才能ある人、訓練を積んだ人なら、これで結構うまく描けます。
ふたつめは、トレーシングペーパーを使う。半透明の紙です。あんまり高くもないし、お手軽です。
(デジ絵だと、レイヤーを作ってなぞり描きって手もあります)
今回、行うのは、みっつめ。タイル化する方法です。
これは、風景画でも何でも、応用が利くので、おすすめです。
学生時代、クラスや学年全体で、ひとつの大きな絵を描く時に、絵を格子状に区切って、みんなで分担して描いた記憶はありませんか?
アレです。その一人バージョン。
それでは、やってみましょう。
まず、見本に格子を描きます。縦線と横線。
モザイクでちょっと分かりずらいですね。
下の方の絵で、ご確認ください~。
細かい所は、格子も細かくすると、より正確になります。
全部、細かくすると、作業が大変になるので、おすすめできません。
絵に合わせて、自分の経験に合わせて、タイルの大きさを決めましょう。
そうして、絵を写していきます。
サラサラサラ~
こんな感じになります。
これで、パーツの「比率」が合います。
しかし、これは全然「上手く見える絵」ではありません。
ここで、わたしたちは、そっくりに写したのに、なんで上手く見えないのだろう、なんて考えちゃいますが、それもそのはず。
これは、「比率」を写しただけ。
まだまだ、下絵の状態です。
ここから、絵を「上手く見える」ように錯覚させていく必要があります。
みなさま、円を描く練習しましたね。
アレを思い出して、いい線で、輪郭を描いてみましょう。
一本の線の太さ、長さ、曲がり具合を考えましょう。
人物画の場合、1mmの違いで、絵の印象は大きく変わってしまいます。
一本の線が短いと、勢いや滑らかさが減少します。長いとその逆。
太いと力強さがアップし、細いと繊細さが出てきます。
曲線が多いと、柔らかさがでますが、あまり多いと、もこもこと太った感じになってしまいます。
輪郭線を重ねたり多くすると、鑑賞者が見たいように、線をピックアップして見てくれるので、少し上手く見えることもありますが、絵がごちゃごちゃして汚くなってしまいます。
なので、普通の人物画では、輪郭線は1本にしぼった方がメリットが大きい。
(でも、人物を混乱させて見せたり、震えさせて見せたり、表現のひとつとして、輪郭線を増やすっていう手もアリです)
今回は、線を「単純化」して、スッキリとさせます。
ポスターのイメージです。
サラサラサラ~
こんな感じ。
これが正解ってわけではなく、ひとつの表現方法です。
下まぶたを描いたり、目の周囲を強調し、陰影を描いて鼻筋を通せば、鋭さと力強さがアップして、もっと似た感じになるでしょう。
今回は、ちょっと柔らかな感じかな。
これを彩色していきます。
色塗りの方法は、「色ビルディング」を参考にしてくださいね。
サラサラサラ~
背景は橙色。
色の種類が少ないですけど、悪くはないですね。
では問題です。
これらの色は何を意味しているでしょう。
調べてみてね。
さあ、これで、あなたも「上手く見える人物画」が描けます。
何か写真を用意して、今度は、あなたが自分で絵を描いてみましょう。
上手く描けたら、ぜひ見せてくださいね。
もし、イマイチだったら、お気軽に質問してください。
あるいは、これから先の回に出てくるコツを読んでね。
次回は、架空の人物を描く方法。モデルがない場合です。
自分のマンガや小説のキャラを、どうやって描いたらいいか。その方法です。
お楽しみに。