つみ木で遊ぼう!(明暗のバランス)
それでは今回は「つみ木」で遊んでみましょう。
あれ、お絵描きじゃないの?
まあまあ、実は、これがとても役に立つのです。(と思います)
用意するもの
・つみ木・ブロック(あればそれも使って、なくてもOK)
・いろんな大きさ、形、重さの箱、(お菓子、家電、ティッシュの箱など)
・その他いろいろ(広辞苑、ゴミ箱、まくら、人形など)
では、これらを積み重ねてみましょう。正解なんてありません。
もうひたすら、箱がつぶれるとか気にしないで、どんどん積み重ねます。どんなに高く大きくしてもいいです。ただし、上に危険物をのせたりして怪我しないようにしてね。
これを、100回、1000回と繰り返します。
いろんなバリエーションでやってみましょう。そして観察しましょう。たぶん、安定感とか不安定感、何かしらを感じて、それを記憶するんじゃないかと思います。
つみ木を安定させるには、
・底面を広くする
・重いものは下にする
逆にすれば、不安定になります。
絵も一緒。
明暗は軽重です。
ここでは明(白)、暗(黒)で表現します。
均質なものっていうのは、面白みがありません。
物語でも、何も事件が起こらなかったり、終始、闘いばかりだったりだと面白くない。緩急、メリハリが必要です。
恋愛も、ずうっとイチャイチャだったらつまらない。男と女が、別れたり、くっついたり、泥沼になったりするから面白いのです。(他人ごとの場合ね)
絵も、真っ白、真っ黒だと絵にならない。
そこには不均質さ、バランスの崩れが必要。だから崩します。
単純に、上下に同じ割合で崩すと、こんな感じ。
白黒の割合がまったく同じでも、、見ている人に、安定感の違いを感じさせることが出来ます。
下が黒いと安定し、上が黒いと不安定に感じますよね。
また例えば、下が黒いと海とか、上が黒いと、夜の空とか、何かしらのイメージが想起されると思います。
割合が変化すると、全体の印象が変わります。
どんな感じです?
たぶん、
明るいと、楽しい、幸せ、安心、心地いい
暗いと、不安、不気味、恐怖、死、終わり
などなど、他にもありますが、いろんなイメージが混ざってくると思います。
また、
こうすると、太極図っぽくなって、すこし上下のバランスが整います。
斜めにすると、また違った印象を与えることが出来ます。黒が下だと安定し、上だと圧迫感が強くなります。
こうすると分かりやすいかも。
上は、黒いボールがどんどん坂を転がり落ちていくようにも見えるし、下は、壁が倒れて来て、ボールを今にも潰しそう。
右に傾斜しているか、左に傾斜しているかで、また印象が変わりますが、それはまた後で。
同じ三角でも、安定して動かないもの、上から落ちて来るもの、コロリと倒れそうなものがあります。
単純な図形でも、人にいろんな印象を与えます。
絵を描いている時に、ついつい忘れてしまいますが、複雑な絵、風景画、人物画でも同じ。
安定感があると、メリットが大きい。見る人が絵を安心して観ていられるから。
でも、安定させなければだめ、って訳でもありません。
まだお菓子の入っている紙箱の上に、広辞苑やら辞書を十冊くらい重ねていくと、今にも潰れて中身がボロボロになるんじゃないかという危機感を感じるように、
物語のハラハラドキドキ感を、絵で表現する時、あえて不安定に描くことも、アリかもしれませんね。
・いろいろ塗ってみよう!
絵をプリントして、マジックなどで塗ってもいいですし、
このまま編集ソフトなどを使って、ディスプレイ上で塗ってもいいです。
例題1
これを自由に黒く塗って
・安定させてみましょう
・不安定にさせてみましょう
・線対称に塗ってみましょう
・点対称に塗ってみましょう
例題2
これを自由に黒く塗って
・安定させてみましょう
・不安定にさせてみましょう
・線対称に塗ってみましょう
・点対称に塗ってみましょう
例題3
自分で、思う存分、黒く塗ってみましょう。
色んな模様、パターン、パランスを崩して、または整えて塗りましょう。
例題4
色やスクリーントーンを使っていないマンガを黒く塗ってみましょう。
「ドラゴンボール」とか「ワンピース」、多くの四コマ漫画など。
明暗、白黒で印象がガラリと変わるはず。
面白いですねー。
次回は色のバランスについて。
お楽しみに。
つみ木と塗り絵、忘れないでね。