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線を書いてみよう! ( インプットとアウトプット )

 

 今日から、さっそく絵を描いてみましょう。


 すぐに見本どおり、そっくりに描けるようになりますよ。




 用意するもの


 ・筆記用具(えんぴつ、ボールペン、紙など)

 ・いろんな大きさの、丸を描ける物(フタ、ビン、何かの芯)、あるいは、コンパス

 ・雑誌、広告、あるいは、描きたいイラストのコピー





 1.円を描けるようになろう




 キレイな線で絵を描くには、円を描けるようにならないといけません。


 円を描くのが目的じゃないですよ。フリーハンドで線を上手に描くのが目的です。



 マンガの神様、手塚治虫はコンパスを使わずに、真円を描くことができたと言います。もちろん、若い時には、たくさん練習をしました。



 円を描ければ、あらゆる図形をキレイに描ける。

 円が描けると、球を描くことができ、球を描けると、あらゆる立体を描くことができるようになります。



 古代ギリシャのプラトンは、円を完全形とみなし、円と直線で描かれる図形を、「幾何学的ジオメトリック」と呼びました。



 古代中国には、「天円地方」という言葉があります。太陽や月、星などの天体は円運動をおこないます。天は完全に規則正しい。地上は、方(四角)、不完全。



 江戸時代、臨済宗中興の祖、白隠禅師は、たくさんの絵を描きました。達磨大師の絵が有名です。また「円相図」を描きました。


 ただの丸です。


 円は丸い。切れ目もなければ、角もありません。たまきのように、終わりもなければ始まりもない。


 なんで禅師が、円を書いたかっていうと、これは心のあり方として最高だからです。心にトゲがないっていう意味だけじゃありません。これは真理をあらわす究極形。



 もしかしたら、円を描く練習で、悟りを得られるかもしれませね。



 ちなみに、この白隠禅師という人は面白い人で、たしか実家が薬問屋だったと思います。なので、民衆に説法するときの口上が、まるで薬のセールストーク。


 今でいう、ジャパネットたか◯の社長とか、フーテンの寅さんみたいな感じ。絵だけじゃなくて、口もうまかったんですね。ただし売るのは商品ではなく、仏教の教え。




 さて、まずコンパスで紙にいろんな大きさの円を描きます。


 もしコンパスがなければ、何か丸いもの、円筒のビン、缶やペットボトルのフタ、セロテープやトイレットペーパー、サランラップの芯を使います。


 そして、それをひたすら、ペンでなぞります。


 たぶん、最初は線からずれます。でも気にしなくていいです。消したりしないで、2周、3周、10周、100周、1000周、徐々に、はみ出ないように真円に近づけましょう。



挿絵(By みてみん)

 はじめはこんな感じ



 小さい円、中くらいの円、大きい円、いろんな大きさの円をなぞります。時計回り、反時計回り、描き方を変えたりして円を描きます。描く筆のスピードも変えてみましょう。速く描けるといいですね。




 すると、脳内に、円がインプットされていきます。理論的、抽象的な円ではなく、身体で覚え込んだ、実践的な円。



 次に、円をなぞらずに、白紙に円を描いてみましょう。


 もし、真円を描けることが出来れば、アウトプットも完璧です。いろんな大きさの円を描いてみましょう。苦手な大きさの円は、また見本の円を、なぞって練習です。


 1日だけじゃ、だめですよ。毎日です。もし毎日が大変だったら、時々やりましょう。





 2.絵をなぞって描いてみよう!




 雑誌、広告、あるいは、描きたいイラストのコピーを用意します。


 円ばかり描いていると、すぐに飽きて嫌になるので、実際に絵をなぞって描いてみましょう。


 いらない広告や雑誌は、けっこうおすすめ。捨てる前に、遠慮なく、その絵の上から、なぞり描きできます。


 好きなイラストは、なぞる作業がたのしくて続けられるかも。現物を汚したくない場合はコピーがいいですね。


 これをやると、見本の絵を描いた人のクセとか、特徴を発見できます。



「学ぶ」とは「まねる」こと。



 職人の世界でも、小説の世界でも、絵の世界でも、まねることは上達の近道。


 そうして、プロの絵を脳内にインプットしていきます。


 時々、なぞるだけじゃなくて、白紙に描いてみて、アウトプットの能力を確認してみましょう。


 見本にそっくり描けなくても問題ありません。わたしたちはコピー機じゃないんですから。


 そっくり描けても、それは、その時点でのアウトプット能力が高いってことを意味しているだけで、練習をサボれば、能力は落ちるし、低くても練習すれば、能力は上がります。


 まあ、能力が高ければ、脳内イメージを効率的に絵に出来ますから、有利と言えば有利ですが、低くても、同じような絵は描けます。わたしたちは秘密道具を持っています。



 「消しゴム」



 これさえあれば、フィードバックによる修正が可能。これで大丈夫。





 ここがスタートラインです。


 練習がんばってくださいね。





 次回は、絵のバランスについて。


 お楽しみに。





 教室は、全10回から15回くらいになる予定。

 講座数は、ご意見ご要望によって変わります。






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