その4
今回は下書きを描いていきます。
高山由宇先生の願いで、はつを描かねばなりません。
ホントは、人物は主人公のはつではなく、千手姫がいいんじゃないかと思ってました。
なぜかって?
それは千手姫が、美女だからですっ!
●引用 (【第三部】 鵺 第一章 鵺と千手姫 より)
「美しい」という言葉だけでは足りないかもしれない。髪は長く健康的で、艶やかな鴉の濡れ羽色をしている。肌は透き通るように白く滑らかで、前できちんと合わせた手の指はまるで白魚の如き細さだった。
草之助が太陽なら、その女はまるで月のようだとはつは思った。闇の中にあって、静かに、煌々とした輝きを放ち続ける、白い満月を思わせる女だった。
はつは女の身でありながら、草之助の連れてきた女のあまりの美しさに目を奪われ、しばらくの間呆然と見つめてしまっていた。
●
読者を増やすには、(特に男性)、1.美女、2.エロ、3.バイオレンス、ですからね。
挿絵で美女を描けば、その餌に釣られた男が、目を輝かせて集まってくるでしょう。
はつと言えば、特に美人だという記述もないし……。
だが、しかーし!
物語としては、その普通感が良いのです。
とくに取り柄のない三十路の女が、戦国時代で四苦八苦。
マンガじゃないんだから、普通のOLが、実は剣の達人だったとか、特殊な能力を持っていた、歴史に詳しくて予言者みたいになる、なんてないですよねー。
そこにリアリティーを持ったドラマがあるのです。
里の人々と交流し、小袖をもらったりするけど、当然、着方なんて分からない。はつは、ひとつひとつ学んでいくのです。
では、挿絵を描いていきましょう。はつに小袖を、ついでに腰布も着せて、ついでに鵺……。
サラサラサラ~。
うん。こんな感じ。
あれ、ちょっと上手すぎるかな?
それから、川と草木を描いていきましょう。
サラサラサラ~。
いいですねー。
もう、高山由宇先生、これだけで満足しちゃうかも。
うそ、うそ、ちゃんと色もつけます。
そうそう、高山由宇 先生、こんなことを、おっしゃってました。
気分転換にする
「ゲームは、もっぱら『バイオハザード』です♪」
うれしいですねー。わたしもゾンビ好きです。
よし!
はつと鵺もゾンビっぽくしちゃいましょー!
(決定事項、変更不可)
きっと、大喜びされるはずですっ。
それでは、次回は完成品の発表です。
どうぞ、お楽しみに!