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4,クラスメイト
(わぁ…すごい…)
これが私の素直な言葉だった。
中学とは違って、みんな大人っぽい。
かと思えば少し幼い風格が残っていた。
きっと周りからの私も、そういう風に見えてるのかと思うと、なんだか胸が高鳴った。
そんなことを考えながら、私は自分の席についた。
そしてカバンを置いたとき…
「ね、おはよう。あたし、上原咲って言うんだ!!」
そうそう言ったのは私の後ろの席の人。
小麦色の肌に白い歯が輝いており、茶色がかった髪がツインテールにされ、可愛らしい笑みを浮かべている。
「咲って呼んでよ♪あなたは?」
「わ、私、木原みよ、です。」
緊張のあまり噛みまくりの私を咲は、
「あはは、そんな緊張しないでいいよ。」
と笑いかけてくれた。
「じゃあみよって呼ぶ。よろしくね、みよ♪」
そして差し出される手。
「うん、よろしく。」
私はきごちなくその手を握った。
高校初めての友達、咲。
明日からの学校がまた、期待でいっぱいになった。