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満月の夜に
隣の家の、僕の部屋の向かいにある部屋の電気が消えた。
おそらく、部屋の主が眠りにつくのだろう。
その直後、携帯のバイブレーションが誰かからメールが届いたことを知らせる。
携帯を開き、メールの中身を確認する。
そこには、非常に簡潔な文章が表示されていた。
『おやすみなさい また明日』
ふっとさっき電気が消えた窓を見やる。
そう、送り主はあの部屋の主であるあの子だ。
『おやすみ それじゃまた明日』
そう返信して、今やっている作業に一段落つけ、寝る準備を整える。
今日は満月の夜か……音楽に耳を傾けつつ眠りに落ちるにはちょうどいい……