いきもの 蛍 作者: 誰彼小路 掲載日:2011/08/05 どこへ行っても、 お前の啼く声が聴こえるのだ 逃げるように飛び出した あの古里の村から、 私を追い掛けてきたのだな 毒々しいほどの色合いと 禍々しいほどの明かりに 綺麗に着飾ったようにみせる この澱の中に聳えた街にまで 何処へ行けば、 お前の啼く声は届かないのだろう 逃れたくて走るのだ この息苦しい帝都にも、 私を追いかけてくるのだな 白々しいほどの囁き声と 仰々しいほどの性格さで 私が安堵にうち震えていた この奈落の底に燻る街にまで