あとがき
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この短編集は
『拐われたお姫様ですが、勇者ではなく魔王様を好きになりました』の番外編、
『誰かが笑い、誰かが焦り、誰かが燃え尽きる──王宮の裏側は今日も平常運転です。』に収録された5話を、
前書き・あとがき付きで改めてまとめた再掲版となります。
テーマは、「なぜ、王太子殿下には婚約話がないのか?」
侍女、文官、貴族、近衛、そして王女本人──
王宮のあちこちで囁かれる、“埋まらない欄”をめぐるざわめきを描きました。
楽しんでいただけたでしょうか?
なお、この“空白の欄”が何を意味していたのか──
その答えは、いずれ語られる日も来るかと思います。
よろしければ、その時がくるのをお楽しみいただければと思います。
そして、王宮の裏側を舞台にした番外編『誰かが笑い、誰かが焦り、誰かが燃え尽きる──』では、
毎朝さまざまなSSを更新中です。
気に入った一編がありましたら、ぜひコメント欄で教えてくださいね。
その一言が、次の“ざわめき”へとつながるかもしれません。
……そしてもし、この“空白”の奥に、何かを感じていただけたなら──
そっと★を灯していただければ嬉しく思います。
それはきっと、沈黙の中にある“気づき”の証になるでしょう。