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拐われたお姫様ですが、勇者ではなく魔王様を好きになりました

今日も王宮はざわついています――婚約欄が白紙でいいんですか?

作者:Aldith
王宮には、今日も“その話題”が飛び交っている。

──なぜ、王太子エドワルド殿下には婚約話がないのか?

完璧な器と讃えられながら、
婚約候補の記録はすべて斜線。
唯一噂された令嬢は、いつの間にか姿を消した。

侍女は沈黙し、文官は察し、貴族は話題を逸らし、
近衛は──誰よりもそれを恐れている。

本作は、“婚約欄が白紙のままであること”をめぐる、
王宮の内と外、五つの視点から描かれる小さな連作短編集です。

※この作品は『誰かが笑い、誰かが焦り、誰かが燃え尽きる──王宮の裏側は今日も平常運転です。』で公開したものです。
すべての話が既出ですが、まとめとしての再読性を意識して構成しています。
初めての方も、既読の方も、お楽しみいただけます。


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