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神様の心が死んだ日

私は天界の最下層にいた。天界の最上層では他の神々たちが人々の安寧を見守り、不純物を取り除く作業をしている。不純物というのは稀に地球に飛来してくる宇宙の敵のことではあるが、不純物は10年に一体という緩慢な出現スペースである。何故かと言うと飛来してきた奴をここの最下層に転送して皆殺しにしているからだ。汚れ仕事は私だけでいいんだ。逆にみんなが私の手伝いをされてもかえって迷惑かつ私の心に宿るみんなへの失望感が増大するだけだ。私も最初はみんなに任せてもいいのかという愚の骨頂極まる希望を抱いていた。しかし、いざ任せてみればあまりも脆弱すぎて見てられなかった。それでも私はみんなに私の知る限りのスキルを教えた。そんなとき夜の神ニューケリオンに言われたことを反芻する。


「いちいち俺たちに教えてる暇があるんだったらテメェがやればいいだろ!上から目線で意味のわからないこと叩き込まれるこっちの目にもなれや。」


他の神はニューケリオンを必死に捉え、言葉の撤回を訴えたが、ニューケリオンの言葉が発せられた時の他の神の目には怒りよりも先に同調の色が灯ったの私は見逃さなかった。


「ニューの言った通りだね。私は君たちに期待しすぎたのかもしれない。」


「貴方様のご期待に添えない私たちが悪いのです!ニューの戯言派は忘れてください」


他の神の言い訳を聞くのも聞くに耐えなかった。他の神は私に崇拝依存している。それがみんなの弱い根源かつ罪だと気づいた。強いていうなら甘やかしすぎたのだ。それでいうならニューの言い分は他の神の言葉より芯をくっており興味が惹かれる。


「ニューの言葉を撤回する必要はないよ。これからは私が戦うから、君たちは人間の管理だけをやってればいいよ。」


「ニュー!今すぐ撤回しろ!これ以上あの方に恥をかかせるなぁー!」


ニューケリオンを拘束していた一柱の神がニューケリオンの胸ぐらを掴んだ。その言葉から滲み出ている感情は恐怖だった。私に見捨てられる恐怖が言葉の端々に出ている。


「私は最下層でゴミどもを片付けるから君たちは争いをやめて仲良くやってほしい。言うのが遅くなってすまない。」


周りの神々は私の拒絶とも取れる言葉を聞き、ある神は不甲斐ない自分を許せず下唇を噛み、ある神はショックを瞳には涙を浮かべていた。


「みんなを血生臭い鎖で封じ込めてすまない。

どうか幸せに。」


これで多分最後になるであろうみんなの顔を見渡す。みんな悲しみや絶望で感情を支配される中ニューだけは下を向き顔を見せてくれない。私はニューの肩に手を置く。


「ニューのせいではない。これは私の贖罪だ。きっちり私自身で潔斎するよ」


ニューは私の言葉を返事を返さない。

「ニュー。私の顔をちゃんと見なさい!」


ニューの瞳が私の瞳に反射する。私はニューの額に軽く唇を合わせる。


「チュッ」


ニューは何をされたのかわからず、呆然と私の瞳を覗かせた。私はニューに言葉を待たず、ニューを素通りして最下層に向かう。心の中でさよならを呟きながら。

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