第21話 七十八日目
小説というよりは音声作品の台本をイメージして書きました。
小説だと思って読むと文がぐちゃぐちゃなので台本だと思って読んでください。
気分が乗ったら続きを書きます。
おはようございます、ご主人様。
ご主人様?もう、ご主人様ったら。
そろそろ起きてください。もう朝ですよ。
……早く起きないと、私とあめちゃんでご主人様の分の朝食を食べてしまいますよ?
ふふ、冗談です。ほら、早く起きましょう?朝食の準備はもうできていますよ。
〜〜〜
いただきます。
ご主人様、今日の朝食はいかがでしょうか。いつも買っている食材が売っていなかったので、少し他のものを使って調理してみたのですが。
そうですか。それはよかったです。
…………
…………
…………ふふふ。
何を笑っているのか、ですか?
す、すみません。急に1人で笑って、気持ち悪かったですよね。気を付けます。
笑っていた理由ですか?
ふふ、だってご主人様、今日はお仕事がお休みじゃないですか。最近は1人で過ごすことが多かったので、今日はご主人様と一緒にいられると思うと、つい頬が緩んでしまいました。
ご主人様は今日、何かご予定はありません……よね?
嬉しいです。今日は1日中ず〜っと、ご主人様と一緒にいられますね♡
お家でゆっくり過ごすのも良いですし、少し外に出てデートをするのも良いですね。まだ朝ですから、何でもできますよ。ご主人様はどうされたいですか?
お買い物、ですか?お買い物デート……
はい!私もご主人様とお買い物デートしたいです。食料品のお買い物は済ませてありますから、今日はうぃんどーしょっぴんぐ、というものですね。聞いたことがあります。
あっ、そういえば、ご主人様がお買い物に行きたがるなんて珍しいですけど、もしかして何か買いたいものでもあるのですか?
旅行の準備……ですか。そ、そういえば私、旅行に何が必要なのか知りません……
旅行を楽しみにしておきながら、準備のことが頭から抜けていました……も、申し訳ありません。物事の準備は私のお仕事のはずですのに。
はい、わかりました。それでは今日は旅行の準備のためにお買い物デートと参りましょう。
ちょうど朝食も食べ終わりましたし、私は自室で外出の準備をしてきますね。
ごちそうさまでした。
〜〜〜
お待たせして申し訳ありません。その、久しぶりのデートだったもので、準備に少し時間がかかってしまいました。
きょ、今日も可愛い……?似合ってる……?
も、もう。そんな恥ずかしい台詞を堂々と言わないでください……恥ずかしくなるじゃないですか。ほら、早く行きますよ。
〜〜〜
ふふ、こうしてご主人様と2人で歩いていると、それだけでなんだか楽しくなってしまいますね。
ご主人様の手、あったかいです。とっても気持ち良くて、ずっと握っていたくなります。
私、ご主人様の手を握るの大好きです。
あっ、ご主人様、照れていますね?ふふ、さっきのお返しです♪
ところでご主人様、まずはどのお店に行くのですか?
服屋さんですか。もしかして、今度私たちが行く場所はスーツが必要だったりするんでしょうか……?
あっ、そういうわけではないのですね、安心しました。単純にご主人様の新しい服が欲しい、と。
確かにご主人様、お仕事用の服はたくさん持っていますけど、私服はあまり持っていませんもんね。数日間旅行に行くなら、新しい服があっても良いかもしれません。
そ、そういうことならこの私にお任せください。以前ご主人様が私にしてくださったように、今度は私がご主人様の服を選んで差し上げます。
はい!お任せください。ご主人様によくお似合いで、機能性も高く、お値段も優しいものを選んで見せます!
〜〜〜
ここがその服屋さんですか。子供から大人まで、女性男性問わずたくさんの服が並んでいますね。私のものを買う時のお店とは、雰囲気が全然違います。
ではご主人様はしばらくここで座って待っていてください。私が何着か見繕って来ますから、その中からご主人様が気に入ったものをお選びください。
いえ、私が選んで差し上げたいのです。ここまで歩いてお疲れでしょうし、ご主人様は少しゆっくりなさっていてください。
〜〜〜
お待たせしました。ご主人様に似合いそうな服が多すぎて、少し時間がかかってしまいました。
はい。しっかり選びました。こちらの3着を選んできたので、今からお見せしますね。
1着目は……そうですね、なんというか、1番無難な服かと思います。私には今の服の流行はよく分かりませんけど、あそこにあった大きな人形に着せられていた服を参考に選びました。最近は街を歩いているとこんな感じの服を着た方が多い気がします。
ご主人様も、たまにはこのような服を着てみたいのかなと思い選んだのですが……いかがでしょうか?
ほっ、そうでしたか。それなら良かったです。ですがまだあと2着ありますから、他のも見てから決めましょう。
2着目は、特に機能性が優秀な服です。旅行に行くのですから、たくさん歩きますよね。あまり動きにくい服は良くないと思い、動きやすそうな服のコーナーから選びました。この服なら、たくさん歩いても平気そうです。
あっ、もちろん見た目もかっこいいですよ。かなりシンプルではありますけど、こちらもご主人様によくお似合いだと思います。いかがでしょうか?
ありがとうございます。それで、その。これからお見せする3着目なのですが、これは予備というか。あくまでおまけのような感じで聞いていただけると助かります。
はい。3着目はこちらになります。……この服、ご主人様が普段着ている服と比べてかなり派手ですよね。なんというか、上級職業の冒険者の方が着る服のような見た目です。このような感じの服が2着あって、悩んだ末こちらにしたんですけど……
その、やっぱり派手すぎたでしょうか?この服がご主人様の趣味ではなさそうなことは理解しているつもりです。ですが、その、このお店の服1着1着に対してご主人様が着ている姿を思い描いてみたのですが、この服が1番かっこよく思えて……
機能性も普通ですし、お値段も安くはない……というより高めですから、お見せするか悩んだのですけど……
……って、えっ、えっ?この服で良いのですか?
いえ、その。自分でお見せしておいてなんですが、旅行に着ていくなら最初の2着どちらかの方が……
え?は、はい。私がご主人様に1番お似合いだと思ったのは、その服ですけど……で、でも本当にそれだけです。私の趣味だけで選んだものですよ……?
え、えっ?私の今日の服がどうかされましたか?今はご主人様の服のお話をしているのに。
…………
……ご主人様に、隠し事はできませんね。なんで分かっちゃうんでしょう。ずるいです、そういうところ。
はい、その通りです。今日私が着ている服と、今私が選んだ服、雰囲気がすごく似ていますから。旅行に行った時に2人で並んで着れば、とっても素敵に見えるなって、そう思ったんです。
あまり他の服にはない独特の雰囲気ですから、これを着れば2人だけの世界のまま、旅行を楽しめるなって……すみません、少し大袈裟なことを言いました。
やっぱり私、一度スイッチが入るとテンションが高くなりすぎてしまう癖がありますね。反省です。
きゃっ!きゅ、急に頭を撫でないでください!あまり人がいないとはいえ、お家ではないんですから!
あっ、いえ、その。怒ったわけではないです。少し、びっくりしてしまって、その恥ずかしかったもので……
え、ええと、こほん。では、ご主人様はそちらの服を買われるということで大丈夫なのですか?
え?悩んでいたもう片方の服?
え、ええもちろん、元の棚に戻しました。あの、ご主人様、もしかして……
や、やっぱりそっちの服も買われる気ですか。確かに旅行は1日ではありませんけど、なにも両方買わなくても。ただでさえ少し高めの服ですのに。
それは、その。もちろん私は嬉しいですけど……
なら良い、って。相変わらず私のことが関わるとご主人様の行動は極端すぎます。
そ、そんなところも大好きですけど……
い、いえいえ!何でもないです!何も言っていません!か、買うものが決まったのでしたら、早速お店の方のところへ向かいましょうか。
…………
……あれ?
あの、ご主人様。ここは人間の服屋さんですよね?どうしてワンちゃん用の首輪を売っているのですか?
人間用……?ファッション……?
あの首輪、人間につけるものなのですか……?
あっ、いえ、ご主人様、誤解なさらないでください。そんなお顔をされなくても大丈夫ですよ。私を売っていた奴隷商人の方は、奴隷に首輪をつけてはいませんでしたから。首輪に嫌な思い出はありません。
首輪を主従の証として、奴隷につけている奴隷商人や買い手の方もいるらしいですけど。
それにしても、ファッションとして首輪をつける文化があるとは驚きました。この首輪はチョーカーと呼ぶのですね。なるほど、確かに見た目は可愛かったりかっこよかったりするので、お洒落かもしれません。奴隷につけるものとは全く違います。
首輪……主従の証……
……
あの、ご主人様。先ほども私の趣味でご主人様の服を選んでおいてなんですが、もう1つだけわがままを言っても良いでしょうか。
はい。たくさんわがままを言ってしまい申し訳ないのですが、私にこのチョーカーを買って欲しいんです。
このチョーカーをご主人様に与えられて、ご主人様の手で私の首につけて欲しいんです。
ご主人様に首輪をつけてもらえたら、私はご主人様の奴隷で所有物だって、この首輪の重みを感じる間ずっと実感できると思うんです。
ご主人様をずっとお側に感じるために、この首輪を買っていただけませんか?
……ダメ、ですか。理由が危ないから……?
危ないとはどういう意味でしょう?私はただご主人様をお側に感じていたいだけです。ご主人様がお仕事の間も、ご主人様にこれをつけていただいていると寂しさが少しは紛れると思うんです。
もちろん私は奴隷の身です。お金は全てご主人様のものなのですから、わがままを言っている自覚はあります。
ですが、どうしても欲しいんです。ご主人様との、主従の証……これがあれば、きっと私は安心できます。
ご主人様、どうしてもダメでしょうか……?
……
あっ、ありがとうございます!先ほどは変なことを言ってしまったかもしれませんが、安心してください。ただのファッションだと思っていただければ良いですから。
はい。ええと、デザインは……これにしますね。ご主人様、本当にありがとうございます。
え?はい、確かにそちらの方がデザインは可愛いですけど、今日はこっちの地味な方が良いんです。こっちの方が、なんだかしっくりきました。
ふふ、それではお店の方のところへ行きましょうか。
ふぅ、これでこの服屋さんでの買い物は終わりですね。この後の予定は何か決まっているのですか?
特に決まっていないのですね。それではここからはウィンドウショッピングデートといきましょうか。
と言いたいところですけど、もうお昼過ぎですし先に昼食を済ませませんか?実は先日見つけた美味しそうな飲食店が、この近くにあるんです。今日はそこに行ってみたいのですが……よろしいですか?
はい!それでは参りましょうか、ご主人様。
〜〜〜
ただいま帰りました。
ふぅ、そんなに遅くならないうちに切り上げましたのに、少し疲れてしまいました。
それにしても昼食で入ったあのお店……今思い出してもすごく美味しかったですね。それに、すごい量でした。もともと食べ始めるのが遅かったので、夕食は遅めでも良いかもしれません。まだお腹がぱんぱんです。
ご主人様もお疲れのようですし、あめちゃんと一緒にみんなでお昼寝でもいたしますか?
はい、わかりました。ですが、その前に……
ご主人様、これ……
私に首輪……いえ、チョーカーをつけてくださいませんか。
はい。せっかく買ってもらったのですから、早くつけないともったいないです。ご主人様、お願いいたします。
……もう、まだ変な心配をしているのですか?ご主人様がどんな心配をしているのかは分かりませんけど、私はただチョーカーをつけて欲しいと頼んでいるだけです。おかしなことを頼んでいるわけではないですよ。
はい。恥ずかしいなら目を瞑っていますから。ご主人様、どうぞ……
……
ふふ、ありがとうございます♡
大丈夫です。苦しくないですし、重くもありません。でも確かにここにあるという存在は、肌で感じられます。
ご主人様、本当にありがとうございます。こんなものを買ってもらえるなんて、私は幸せ者です。
はい。それでは一緒にお昼寝しましょうか。あめちゃんはおそらく私の部屋で寝ているでしょうから、一緒に私の部屋に行きましょう。
ふふ、2人で寝ると流石にちょっと狭いですけど、ご主人様とくっついて寝られるので私は嬉しいです。
ご主人様、今日のデートは本当に楽しかったです。ありがとうございました。私、ますます旅行が楽しみになっちゃいました。
ふふ、おやすみなさいませ。




