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第20話 七十五日目

小説というよりは音声作品の台本をイメージして書きました。

小説だと思って読むと文がぐちゃぐちゃなので台本だと思って読んでください。

気分が乗ったら続きを書きます。

……ふぅ。


今日買うものはこんなところでしょうか。食材は十分入れましたし、ご主人様からは特に何も頼まれていませんし。あと……洗剤がもう少しで切れそうでしたけど、あれは重いですしまた今度にしましょう。


今日はもうお会計をして家に帰って、ご主人様のために夕食をお作りしましょう。ふふ、今日はご主人様の好きな食材をたくさん買いましたから、きっと喜んでくださるはずです。



よいしょ、と。すみません、お会計をお願いします。


……はい。でしたらこちらでお願いします。


……はい。ありがとうございまし……あれ?


……?あの、すみません。見慣れない紙がついています。私はこのようなものを買った覚えはないのですが、間違われてはいないでしょうか。


ふくびきけん?ええと、それは一体どういった物なのでしょうか。3枚で1回回せると書いてありますが、何を回せるのでしょう?


ふくびき……?はい、初めて聞きました。


とにかく行けばわかる、と。わかりました。ありがとうございます。


…………


……?


福引とは一体なんなのでしょう?お店の方は行けばわかるとおっしゃられていましたけど。


福、引。文字通りに考えるなら良い事を引っ張る、ですけど、流石に意味がわかりません。


この先の広場でしているらしいですし、とりあえず行ってみましょうか。



〜〜〜



わっ、人がたくさん並んでいます。福引というものは、そんなに人気のある催しなのでしょうか。


福引券は4枚頂きましたし、私も1回は参加できるはずです。とりあえず並んでみて、前の方の様子を見てみましょう。



……ふむふむ、なるほど。あの機械を回すと、中から何か良いものが出てくる、といった感じでしょうか。


あの機械の後ろにあるのが恐らくこの福引の賞品ですよね。たくさんのお菓子、飲み物……あっ、洗剤もあります。色々と種類がありますけど、何が貰えるんでしょう?


あっ、もう私の番になってしまいました。ま、まあこの町の皆さんは優しいですし、もし何か間違えてしまっても怒鳴られたりはしない……ですよね。私が奴隷ということも知らないはずですし。


は、はい。こんにちは。こちらの券が3枚あれば参加できるのですよね。よろしくお願いいたします。


ここを持って一回転させるのですね。わかりました。それで出てきた玉の色で賞品が決まる、と。


それでは……えいっ。


あっ、出ました!色は……白いです。


すみません、白色は何が貰えるのでしょうか。


白色はお菓子、ですか。ありがとうございます。はい、また福引券をいただいたら参加させてください。


…………


……お菓子、ですか。もちろんお菓子が貰えるのは嬉しいですし、このお菓子は好きですけど、どうせなら洗剤が欲しかったところです。はぁ、当たり前ですがそんなにうまくはいかないものですね。


そういえば、お菓子や洗剤以外には何が賞品にあるのでしょう?並んでいる時はそこまで見られませんでしたし、今からでも見てみましょうか。


ええと、下からお菓子、洗剤、可愛いお皿……


……私のもらったお菓子、1番下の賞品だったんですね。まあそうではないかと思ってはいましたけど。


後は、防具と武器に……あっ、美味しそうなお肉まで。1番いい賞品は……旅行券?


温泉旅行券のペアチケット、ですか。


温泉旅行……ご主人様と一緒に……


ご主人様と景色の綺麗な町でのんびり過ごして、温泉に一緒に入って、美味しいご飯を食べて、夜はあめちゃんも一緒にみんなで寝て……


はっ、ペアチケットということは2人分です。私たちは私とご主人様とあめちゃんで3人家族ですから、足りない1人分はお金を出さないといけません。


温泉旅行というものは、普通どのくらいのお金がかかるものなのでしょうか。移動代にご飯代、宿泊代も必要ですよね。私が思いつかないだけで、他にもたくさんのお金がかかりそうです。1人分だけだとしても、そう易々と行けるものでは……


って、いやいやいや。私が当てたのはただのお菓子なのに、なぜ旅行券を当てたというていで色々と考えているのでしょう。


今日の買い物が終わった後に、おまけでお菓子が貰えたようなものなのですから良いことじゃないですか。せっかくお菓子が貰えたのに、がっかりしていては福引をしているおじさんに失礼です。


…………


……や、やっぱり今日は洗剤も買って帰りましょう。もうあとほんのちょっとしかありませんでしたし、またすぐ買い物に来るのも二度手間というものです。ちょっと重たいですけど、持てないという訳ではありませんし。


必要なものを買うだけですから。福引券のためだとか、そんなことは考えていませんから。


って、私は誰に言い訳をしているんでしょう。洗剤、洗剤、と……



〜〜〜



すみません、お会計をお願いします。


はい、ありがとうございました。



少し買い忘れていたものも買い足して、福引券を2枚貰えました。これでもう一度福引ができるはずです。


いらないものは買っていませんから。必要なものを買ったら、おまけで福引券が貰えただけですから。


せっかく貰ったものを無駄にするのはいけません。早速あの福引をしている広場に行きましょう。



〜〜〜



……食材と洗剤、同時に買うのはやはりまずかったでしょうか。思っていたより重くて、手が疲れます。広場で一度休憩するとはいえ、お家に着くころにはへとへとになってしまいそうです。


福引に並んでいる人が減っていれば良いのですが……


あっ、先程と比べて人が減っています。これならそこまで待たずに福引が引けそうです。



こんにちは。この福引券3枚で1回、よろしくお願いいたします。


……ふぅ……はずれたら何かあるわけでもないのに、不思議と緊張しますね。旅行券、当たると良いのですが。


あっ、早く引かないと後ろの方のご迷惑ですよね。申し訳ありません。それでは……えいっ。


……!


白色じゃなくて黄色です!これは、もしかして……!


……


…………え?せん……ざい??


洗剤、ですか?も、もしかして今手に持たれているとても大きな大容量の……?


あ、ええと、その、い、いえ、嬉しいです。ちょうど洗剤がもう少しでなくなりそうでしたので。ありがとうございます。はは……


い、いえ、大丈夫です。このくらい持って帰れますから、お気になさらないでください。本当にありがとうございました。



〜〜〜



はぁ、はぁ、はぁ……


や、やっとお家に着きました。


ただでさえ重かったですのに、まさかあの福引でもうひとつ、しかも大きな洗剤が当たってしまうなんて。


重すぎて、帰るだけでも一苦労でした。洗剤が当たったのは嬉しいですけど、どうせ当たるなら1回目で当たってくれれば良かったですのに……


あっ、あめちゃん。ふふ、そんなに舐めてはくすぐったいですよ。疲れた私のことを慰めてくれているのですか?あめちゃんはとっても良い子ですね。


それに比べて……はぁ……今日のことは失敗でした。よく考えたら、そう簡単に旅行券なんて当たるわけがありません。洗剤も、別に今日買う必要はありませんでしたし。


この幸せな生活に慣れすぎて、欲が出てしまいました。確かにご主人様との温泉旅行は魅力的ですけど、このお家での生活は充分すぎるほどに幸せなんですから、これ以上に欲を出しても良いことなんかあるわけがありませんよね。


食材は今日たくさん買いましたし、洗剤もあります。当分の間は買い物に行きませんから、次に私が買い物に出る時には福引ももう終わっているでしょう。


福引のことは忘れて、ご主人様のためにご飯を作るとしましょうか。今日の献立は、ご主人様の大好きなオムライスです。腕によりをかけて作りましょう。



〜〜〜



おかえりなさいませ、ご主人様。今日もお仕事お疲れ様でした。


あれ?なんだか嬉しそうなお顔をされていますね。何か良いことでもあったのですか?って……あっ。


その袋は私の好きなパン屋さんのじゃないですか。ご主人様、もしかしてお仕事の帰りにパンを買ってきてくださったのですか?


わぁ、私の大好きなメロンパンです!それにこの温かさは焼き立てですね!ご主人様、ありがとうございます!


ははぁ、それであんなに嬉しそうなお顔をされていたのですね。私はともかく、ご主人様がそんなに出来立てのパンが好きだなんて知りませんでした。


せっかく出来立てのパンを買ってきてくださったのですから、温かいうちに食べた方が美味しいですよね。ここのパンは少し小さめですし、夕食の前に食べてしまいましょうか。


はい。私は飲み物の準備をしておきますので、ご主人様は手を洗ってきてください。



いただきます。


ん〜!やっぱりメロンパンはこのお店のが1番美味しいです!他のパン屋さんのも美味しいですけど、このふんわりした感じと甘さはこのお店が1番です!


今日はご主人様もメロンパンなんですね。どうですか?私おすすめのメロンパンのお味は。


そうですよねそうですよね。美味しいですよね。ふふ、ご主人様にもわかっていただけて嬉しいです♪


あっ、もう無くなっちゃいました。うぅ、小さくて食べやすいのはいいですけど、ちょっと小さすぎな気がします。大きいものも作ってもらいたいです。


まあ今日はこれから夕飯なのでこのくらいがちょうど良いですね。


ふふ、今日の夕飯はご主人様の大好きなオムライスですよ。もう少しで出来上がるように準備はしてありますので、ご主人様は先にお風呂に入って来てください。ごちそうさまでした。



あっ、ちょうど出られましたね。私もたった今出来上がったところなんです。先程パンを食べましたから、ご飯をいつもより少し少なくしてあります。もし足りなければおかわりもありますから、またおっしゃってください。


いただきます。


いかがでしょうかご主人様。今日は上の卵を少し工夫してみたのですが……


いつもより美味しいですか!ありがとうございます。ふふ、工夫した甲斐がありましたね。


ご主人様はオムライスが大好きですから、もっと美味しく食べていただけるように私なりに考えてみたんです。今回はそれが成功したといったところでしょうか。


なんにせよ、ご主人様に喜んでいただけたなら良かったです。今度からはこのレシピでお作りしますね。


……?私にお話ですか?


食べる手を止めてまでわざわざ改まって、どうかされたのでしょうか。何か大事なお話ですか?


パン屋さんに寄っていたとはいえ今日は少し帰りが遅かったですし、もしかして実は事故にでも遭われたとか……?それとも、お仕事の都合で当分帰ってこられないとか……?


えっ?悪いお話じゃ、ない?


ほっ、良かったです。ご主人様がこうして改まってお話をすることなんてほとんどありませんから、何か悪いことでも起きてしまったのかと思いました。


悪いお話ではないのなら、良いお話でしょうか。聞かせてください、ご主人様。


……?


その袋の中に何か入っているのですか?見たところ、普通の薄くて小さな袋のようですが。大切なものが入っているような感じもしませんし。


あっ、私が開けても良いのですね。ご主人様がこんなに勿体ぶるなんて、何が入っているんでしょう?


ええと、袋の中には……封筒が入っていますね。封筒には何も書かれていませんけど、この中も見て構わないのですか?


はい、それでは……


……!!


え、えっ!これ、あ、あの、福引の……!


温泉旅行のチケットじゃないですか!


えっ!えっ!ど、どうしてご主人様がこれを!?もしかしてご主人様も福引をされたのですか?


1回だけ、って……1回で温泉旅行を当ててしまうなんて凄いです!流石は私のご主人様です!


え?は、はい。実は私も2回ほど。結果はお菓子と洗剤でしたけど……


そ、そんなことより!温泉旅行ですよ温泉旅行!温泉旅行のペアチケットなんて……あ。


あの、ご主人様。私、ご主人様との温泉旅行はすごく楽しみですけど、行くなら家族3人みんなで行きたいです。


このチケットは2人分ですから、もう1人の分はご主人様がお金を出さないといけないと思うのですが、その、お金の方は大丈夫なのでしょうか。


普段の生活に問題がないとはいえ、旅行というのはとてもたくさんのお金が必要なのですよね。隠さなくても、本で読みましたから知っています。


もし3人で行くのが難しいなら、私がこれから節約をして……って、なぜそんなぽかんとされてらっしゃるのですか?私が真面目なお話をしているのに、お口が開いていますよ。


え?もちろん、3人というのは私とご主人様とあめちゃんのことです。他にいないじゃないですか。


えっ?猫は人間じゃないからお金はいらない……?


そ、そうなのですか?でしたら、そのチケットは私とご主人様が使っても大丈夫ということですか……?


そ、そうなのですね!良かったです!あめちゃんだけ置いて行くなんて、そんなの考えられませんから。家族3人の温泉旅行、とーーーっても楽しみです!こんなの、楽しくないはずがありませんから!


本当にありがとうございます♪ご主人様♪


ふふ、実は私も温泉旅行のチケットが欲しくて福引をしたんです。それで、今日買ったばかりの洗剤が当たってしまって、お家までとっても重くて。欲なんて出したらだめだな、って思っていたところだったんです。


でもその願いはご主人様が叶えてくれました。実は自分のしたことを後悔して少し気分が落ち込んでいたんですけど、ご主人様のおかげで気が楽になりました。


当たったのは私のおかげ、って……何を言っているんですか。当たったのはご主人様の日頃の行いが良かったからです。私とは何にも関係ないじゃないですか。


え?ま、まあ確かに私があの中にある玉の2つを出したのは事実ですけど……


もう、ご主人様は優しすぎます。そんなに優しくしていると、私が今よりもっと調子に乗ってしまいますよ?


ふふ、そんな優しいところが大好きなんですけどね。あっ、もう、私が好きって言うたびに照れるの、まだ治らないんですか?


旅行に行ったら、もっとたくさんたくさんたーくさん、恋人らしいこと、しましょうね♡

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