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第15話 四十日目

小説というよりは音声作品の台本をイメージして書きました。

小説だと思って読むと文がぐちゃぐちゃなので台本だと思って読んでください。

気分が乗ったら続きを書きます。

ふふ、たまにはお散歩も良いものですね。


ただ2人並んで歩いているだけなのに、何でこんなに退屈しないんでしょう。


本当はあめちゃんとも一緒にお散歩したいですけど、逃げて迷子になってしまっては大変ですし。


ふふ、そうですね。帰りにあめちゃんのおやつでも買って帰ってあげましょうか。


それにしても、この道は結構人が多いんですね。まだお昼も来ていない朝ですのに。普段通らない道なので知りませんでした。


普段通らない道を通るのもお散歩の醍醐味……?た、確かに。私はまだこのあたりの地理が完璧なわけではありませんし、もしかしたらこっちの道に良いお店があるかもしれませんね。



……あっ。あそこにあるのは本屋さんでしょうか。こんなところにも本屋さんがあったなんて知りませんでした。ご主人様、入ってみても良いですか?


ご主人様も入ったことがないのですね。それでは行ってみましょう。ふふ、新しいお店に入る時って、なんだか少しわくわくしますね。



……


うーん……


……あまりこういうことは言ってはいけないのかもしれませんけど、ここの本屋さん、なんだか少し変わっていますね。新しい本が少なくて、古い本ばかり。品揃えもまばらな感じがしますし……


……?古本屋さん……とは、なんでしょうか。ここは、古い本の専門店なのですか?


もともと他の人が持っていた本……?はぁ、そのようなお店があるとは知りませんでした。確かに新品の本と比べると値段がかなり安いです。


ここは本を売ったり買ったりするお店なのですね。


それならこのお店の品揃えにも納得です。新品を仕入れるわけではないのですから、並べる本はどうしてもまばらになりますよね。


普段行っている本屋さんと品揃えがかなり違っていますし、何かいい本が見つかるかもしれません。せっかく入ってみたんですし、少し探してみましょうか。


…………


……


……うーん、少し面白そうな本は何冊かありましたけど、ピンとくるような本はありませんね……


ご主人様、何かいい本はありましたか?


ご主人様も何も見つからなかったのですね。このお店は本の入れ替わりが多いようですし、運が悪かったのかもしれません。


もう出ましょうか。そろそろお昼ごろですし、軽く買い物をしてから家に帰りましょう。


…………


……?この本……”小説の書き方”……?


あっ、い、いえ。なんでもありません。行きましょうか、ご主人様。



〜〜〜



ただいま……って、あっ、あめちゃん。


そうですよね。もうお昼を少し過ぎてしまいましたから、あめちゃんもお腹が空いていますよね。少し待っていてください、すぐに準備をしますから。


私はあめちゃんにご飯をあげてきますから、その間にご主人様は買ってきたパンをお皿に並べてもらえますか。


はーいあめちゃん、よく待てて偉かったですね。ご飯、今あげますから。今日のご飯は少し豪華ですよ。



いただきます。


うん、やっぱり美味しいですね。あめちゃんのご飯のことがあるので持ち帰りにしてすぐ帰りましたけど、家から近いのでまだ温かいです。



ご主人様、今日は午後の予定はないのですよね。最近は体調を崩したりお仕事が多かったりで疲れているでしょうから、今日はゆっくりなさってください。


わ、私ですか?


私は、その、ええと、先ほどの買い物で少し買い忘れたものがあったことを思い出したので、ご飯を食べたら行ってこようと思います。


い、いえいえ、一緒でなくても大丈夫です。ご主人様はお家でゆっくりなさっていてください。すぐに帰ってきますから。



ごちそうさまでした。


それでは私は少し出掛けてきますね。すぐに戻りますから、心配しないでください。



〜〜〜



……はぁ……なんだか少し不自然な感じになってしまいました。


あのお店を出る直前に見たあの本……なんだか無性に気になります。なんとなく恥ずかしいのでご主人様をごまかして家を出てきてしまいました。


い、一応切れかけていた調味料がありますし、それを買って帰れば嘘にはならないはず……ですよね?


と、とにかく。とりあえずあのお店にもう一度行って、あの本を少しだけ読んでみましょう。



……着きました。家から近いのですぐですね。ええと、あの本は確かこのあたりに……


あっ、ありました。”小説の書き方”。


これ、小説を自分で書くための本ですよね。


ご主人様に買われてから、暇な時間があれば読書をしているのは確かです。でも、今まで小説を自分で書くという発想はありませんでした。


ですのに、なんだか妙にこの本に惹かれてしまいます。


私、自分で小説を書いてみたいと思っているんでしょうか。書きたいお話は……思い付きませんけど。


ご主人様は小説が大好きです。私が書いた小説をご主人様が読んで、それでもし喜んでくれるなら、それはとても素敵なことだと思います。


……ちょっと恥ずかしいですけど、ご主人様への気持ちを小説にしてしまったり、なんて。


か、考えていたら更に恥ずかしくなってきました。


こ、こほん、ちょっとだけなら立ち読みしても怒られないですよね。少しだけ内容を確認してみましょう。


……ふん……ふん……


ど、どうしましょう。少し読んだらもっと読んでみたくなってしまいました。単純な小説の書き方以外のことも載っていて、勉強になります。


本のお値段は安いですね。ご主人様から頂いているお小遣い、今までは特に欲しいものがなかったので全く使っていませんでしたけど、こういう時こそ使うべきなんでしょうか。


……よし、買いましょう。この本を買ったら小説を書かなければいけなくなるというわけでもありません。とりあえずはこの本を読んでからです。


あっ、あの調味料を買うことも忘れないようにしないと。



〜〜〜



ただいま帰りました。


ご主人様、本を読んでいらっしゃったのですね。


は、はい。無事に買えました。次からは忘れないようにしないとですよね。ははは……


私は部屋に戻っていますので、何かありましたらお呼びくださいね。



〜〜〜



すぐ帰って来れたので、まだお昼過ぎです。今日はまだこの本を読む時間がありますね。早速読んでみましょう。


読んでみて、小説を書きたくなったら挑戦してみれば良いですし、そう思わなかったらただ勉強になるだけです。普通に本の内容も面白そうでした。


それでは、最初のページから……



〜〜〜



……ふん……ふん……


……ふん……って、きゃっ!ご、ご主人様!?


も、もう。私の部屋に入る時はノックをしてくださいっていつも言っているじゃないですか。


ノックをしたけど返事がなかった……?そ、そうでしたか。それは申し訳ありません。読書に集中していて、全く気がつかなかったようです。


い、いえ、特になんでもない、普通の本ですから。と、ところでご主人様、何か私にご用ですか?


夕食……?まだ早いでしょうに、ご主人様ったらもうお腹が空いたんですか?しょうがないですね、夕食の準備を……


あ、あれ?もうこんな時間だったんですか!?いつもならもう夕食を食べているくらいの時間じゃないですか!


も、申し訳ありませんご主人様。今すぐに準備をいたしますので、もうしばらくだけお待ちください。


え……?もう夕食の準備が終わってる……?


わ、私がお昼寝をしていると思って、ご主人様が夕食の準備をしてくださったのですか?


ほ、本当に申し訳ありませんご主人様。夕食の準備をせずに読書に耽るどころか、ご主人様に準備をさせてしまうなんて……


は、はい。せっかくのご飯が冷めてしまってはいけませんね。すぐにいただきます。


あの、私はお手洗いに行ってくるので、ご主人様は先に向こうで待っていて下さい。



お待たせしました。わあ、美味しそうな夕食ですね。ご主人様の手料理、なんだか久しぶりです。


なぜご主人様が謝るのですか。食事の準備は奴隷の仕事ですから、普段は私が作るのが当たり前です。


はい、それではいただきますね。


……!


とっても美味しいです、ご主人様。


前々から思っていましたけど、ご主人様はお料理がお上手ですよね。昔から作られているのですか?


そうなのですね。長年積み重ねてきた技、といった感じなのでしょうか。とにかくご主人様のお料理はとっても美味しくて大好きです。



ごちそうさまでした。本当に美味しかったです。


普段はしないのに、おかわりまでしてしまいました。


……元気そうで良かった、って、ご主人様は私の様子を心配していたのですか?


お散歩の途中から様子がおかしかった……?


ご主人様にはなんでもお見通しなのですね。


ご心配をおかけして申し訳ありませんご主人様。体調はいたって健康です。悪いところなんてありません。


様子がおかしかった理由は……申し訳ありませんがまだ内緒です。ですが安心してください。心配するようなことではありませんので。


私自身もまだよくわかっていないんです。ですが、いつか伝えられたらいいなと思います。


はい。私は大丈夫です。洗い物、すぐに終わらせてしまいますね。


ええと、着ている服を見るにご主人様はもうお風呂に入られたのですよね。夕食も食べたことですし、私もこれが終わったらお風呂に入って寝ようと思います。



ご主人様、今日は変な心配をかけたりして申し訳ありませんでした。本当に私は大丈夫ですので、心配はしないでくださいね。


それではご主人様、おやすみなさいませ。

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