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第11話 三十日目

小説というよりは音声作品の台本をイメージして書きました。

小説だと思って読むと文がぐちゃぐちゃなので台本だと思って読んでください。

気分が乗ったら続きを書きます。

ごちそうさまでした。


朝食が遅かったので昼食は簡単なものになってしまいましたけど、ご満足いただけたならよかったです。


私はそこまで料理が得意というわけではありませんし、作れる料理の種類もまだ少ないです。ご主人様に買われてからもう1ヶ月ほどになりますし、そろそろ作れる料理を増やしたいと思っているのですけど……


はい。ですがやっぱりご主人様には色々なご飯を食べて、ずっと健康でいてほしいですから。また今度何か考えてみますね。


それに、ご主人様にもっと私の料理を美味しいって言って欲しいですし……


な、なんでもありません!洗い物、すぐに済ませちゃいますね。



私はこれから食材の買い出しに出かけようと思うのですが、ご主人様も一緒に行きませんか?


はい。先ほどの昼食で卵が切れてしまいまして。それに卵の他にも常備していた調味料がいくつか切れそうなんです。私1人で買い物に行っても持って帰れる量は少ないですし、ご主人様の力をお借りしたいんです。


ふふ、ありがとうございます。昼過ぎはちょうど人が少ない時間なので、ご主人様さえよろしければすぐに出ようと思うのですが、いかがでしょうか。


わかりました。それでは私も準備を済ませてきますね。



お待たせいたしました。申し訳ありませんご主人様、思っていたより準備に時間がかかってしまいました。


これ以上遅くなっては人が増えてきてしまいます。行きましょうか、ご主人様。


え?か、かわいい……ですか?


ふふん、今日の服、先日ご主人様に買っていただいたものと以前から家にあったものを合せて着てみたんです。


この服、かわいいですよね。私のお気に入りなんです。今まで着たことのない着合わせだったのですけど、ご主人様にかわいいと言ってもらえてよかったです。


……それもそうだけど、そうじゃない?それでは一体どういう意味で……


わ、わたし!?服ではなく私のことを褒めてくださっていたのですか!?


い、いえその。ご主人様にかわいいと言われること自体はもう少し慣れてしまったのですけど、こんな急に言われるとは思っていなかったものですから……


ありがとうございます、ご主人様。実は今日、ちょっとおしゃれに気を使ってみたんです。


はい。今日はご主人様とのお出かけですから。私の一番大切な髪留めを着けているんです。もちろん、普段は着けていませんよ。これを着けるのはご主人様とお出かけする時だけです。


……ほ、ほら。なんだか変な空気になっちゃったじゃないですか。今日はただの買い出しなんですから、早く行きますよ。



まずは軽いものから、ですよね。それではご主人様、まずはあそこのお店に入りましょう。ちょっとした調味料を置いているお店です。


えっと、切れかけだったのはこれと、これと……


あっ、そういえばこれも切れかけでした。気づいた時に買っておかないと……


むむ、ちょっと少なめの量でこのお値段。今買ってある方と比べたらどっちが安いんでしょうか。


ご主人様、これとこれのお値段……って、なんでさっきから商品じゃなくて私ばかりを見ているんですか?私の顔、何かついていたりしますか?


なんでもないって、なんでもなくないでしょう。わざわざお店に来て、私の顔ばかり見るなんて。


気になるじゃないですか。なんで見ていたんですか?


え、ええ?買い物をしている私が新鮮だったから……?


た、確かに食料品の買い物はいつも私が1人でしていますけど、他の買い物はご主人様とたまにご一緒していますよね?商品を選んでいる私なんて、その時に見ているでしょうに。


せ、生活感……?はぁ、ご主人様はたまによくわからないことを言いますね。そんなに見られると恥ずかしいので、見るのはほどほどにお願いします。


そんなことよりほらご主人様、これとこれ、どっちがいいと思いますか?こっちは量が少なくて……



これで調味料は買えました。後は卵やお肉のような食材の買い物です。


今日はご主人様と一緒ですし、ある程度まとめて買ってしまおうと思っているのですが、大丈夫ですか?


ふふ、それは心強いです。持つのはもちろん私も手伝いますから、重い時は重いってちゃんと言ってくださいね。ご主人様ったら、私の前だとすぐ無理をするんですから。


食材の買い物は大体この辺りのお店でしょうか。普段買い物をする時も決まったお店では買わないので、物が買えればどこでもいいのですけど。


今日は……このお店が安い日みたいです。ここにしましょう、ご主人様。


えっと、まずお野菜に、卵……


あっ、普段は重くて買えない料理酒も今日買っておいた方がよさそうです。


あとは、お肉とお魚……あっ、今日はお魚が安いです。せっかくですから少し多めに買っておきましょうか。


……ご主人様、子供じゃないんですから露骨に微妙な顔をしないでください。ご主人様がお魚をあまり好まないのはもちろん知っています。ですがこのシィナ、ご主人様の食事の調理を任されたからにはちゃんとバランスの良いものを作るという使命があるんです。


ほら、ちゃんとお肉も買ってますから。それにお魚だって、ご主人様の好みの味付けにしてあげますよ。ご主人様に満足していただけるように料理しますから、安心してください。


ふふ、ご主人様はたまに子供みたいになりますね。


えっと、次は……あっそうです、あれを買っておかないと……



はい。これでもう必要なものは買い終えました。ご主人様、何かまだ買うものはありますか?


お酒、ですか。ご主人様はあまりお酒を飲まれないと思っていたのですが、たまには飲まれるのですか?


なるほど。本当にたまに、ですか。確かに今うちにはお酒が1本もありませんし、たまにでも飲むことがあるなら今日買っておいた方がいいですね。私が1人で来た時には多分売ってくれませんから。


はい。確かお酒はあの辺りで見かけたと思います。私はよく分かりませんから、ご主人様が選んでください。


お酒売り場、今まで見たことがありませんでしたけど思っていたよりかなり広いんですね。私はてっきりジュースと同じくらいかと思っていました。


ビンの絵もなんだか独特で、”大人の飲み物”って感じがします。ちょっとだけ憧れちゃいますね。


あっ、決まりましたか。ご主人様はいつもこのお酒を飲むんですか?


特にこだわりはない、と。ご主人様が買ったこのお酒、どんな味がするのかちょっと気になります。


わ、わかってます。飲みませんって。気になっただけです。お酒は大人になってから、ですもんね。



このお酒でもう買う物は最後ですよね。思っていたよりたくさん買ってしまいました。


はい。それではお金を払って……


……どうされましたか?まだ何か買い忘れているものがあったでしょうか。


あそこ……は本を売っているようですね。食料品を売っているお店に本が置いてあるなんて、普段あんなところは見ませんから知りませんでした。


でも、置いてある本は少なそうですよ。ご主人様がお好きな小説はなさそうです。


そうですね。確かにどんな本が置いてあるのか気になりますし、少し行ってみましょうか。



これは、雑誌ですね。雑誌と、新聞と……あっ、一応小説も置いてあります。ですけどベストセラーの古い有名小説なので、ご主人様の好みとは違いますね。


あとは……この本はなんでしょう。えっと、料理の本、ですか。色々な料理の作り方が書いてある本……


料理の作り方……ですか。


……


って、ご、ご主人様!?私まだ何も言ってません!なんで勝手に買おうとしているんですか!?


いらないのか、って、い、いりますけど。せめて私が自分からお願いするのを待ってくださいよ!なんだかもじもじしていた自分が恥ずかしいじゃないですか……


も、もう。ご主人様はもう少し女心を理解した方がいいと思います。


……私の気持ちにすぐ気づいてくれたのは、とっても嬉しいですけど……


は、はい。本、ありがとうございます。人もちょっとずつ増えてきましたし、そろそろお会計に行きましょうか。



やっぱりこの量の食料品を買うと、1つ1つが安くても結構なお値段になってしまいますね。


いえ!そういうわけにはいきません。お金はご主人様から受け取っていますけど、食材や調味料を選んで買っているのは私なんですから。お金は大切に使いませんと。


ですけど、安いものばかり買って美味しくない食事をご主人様にお出しするわけにもいきません。難しいですね、お買い物って。


ところでご主人様、重くないですか?


袋を分けてもらい忘れてしまいましたから。今日買った食材のほとんどをご主人様に持たせてしまっています。


申し訳ありません。私も手伝うと言っておきながら。


平気とは言われましても、やっぱりご主人様にだけ荷物を持たせて奴隷である私が何も持たないというのは……


あっ、そうです。私、いいことを思いつきました。1人では重い荷物も、2人で持てばはんぶんこです。そこまで重くはならないでしょう。


ほら、ご主人様。袋の持ち手の片方を貸してください。


こうやって、2人で1つの袋を持てば……


……どうですか?少しは軽くなりましたか?


それでは、このまま帰りましょうか。私もこのくらいなら全然平気です。いつもの買い物と同じくらいですから。


……


ちょ、ちょっとご主人様。なんでちょっとずつ離れていくんですか。離れすぎたら袋が破れてしまいますよ。


え?は、恥ずかしい?


……た、確かに。その場の勢いで提案してしまいましたけど、これはよく考えたらとても恥ずかしいことなのでは……?


い、いえいえ。大丈夫です。私とご主人様は、その、付き合っているんですから。ら、らぶらぶですから。2人で肩を並べて帰っても、何の問題もありません。


でも、その、ご主人様。家に帰るまで、私の顔はなるべく見ないでくださいね。きっと今の私の顔、真っ赤になっていると思うので……



ただいま帰りまし……あっ!ご主人様、見てください!あめちゃんがお出迎えに来てくれました!


よしよし、1人でお留守番して偉かったですね♪


もう、何やってるんですかご主人様。早くご主人様も撫でてあげてください。こんなにいい子して待っていたんですから。


ほーら、よしよし。よしよし。あっ、でもまだご飯はちょっと早いですよ?もうちょっと我慢してください。


ふふ、やっぱりかわいいですね。まさかお出迎えに来てくれるなんて思いませんでした。これはもう私たちに慣れてくれている証拠です。


さて、まだ夕食まで時間がありますし、私は先ほど買ってもらった料理の本を読もうと思います。しっかり読んで、完璧に料理ができるようになりますから、期待していてくださいね。


ご主人様も一緒に本を読むんですか?


ふふ、わかりました。それでは一緒に読みましょうか。


ほらご主人様、早くこっちに来てください♪

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