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休憩中2 ランチタイム
休憩中2
「次の階層どうしようかしら」
「もぐもぐ。ステラの弁当おいしい! 毎日つくってほしい! むしろ三食ほしい」
「もうっ。ちゃんと考えなくちゃだめじゃない」
ステラが作った手作り弁当は、お世辞にもよくできたものではない。
唯一のとりえが剣の腕なので、料理の腕は食べられるものを作る程度だった。
それでもツェルトは喜んでいるようだった。
ステラは、お腹が空いていたのだろうと推測し、空腹は最大の調味料と言う言葉を思い出した。
「あれ? なんか不本意な落ち着き方をされたような
「ツェルトは食いしんぼさんね。ほら口元に食べたものがついてるわよ」
「うわっ、そういうのされちゃうと、勘違いしちゃうぜ?」
「えっ、何が?」
「ぐっ、毎度の気づかれてないアピールが辛い」
そんな中で、視界の先で数時間前に保護した迷子犬を見かけた。
散歩させているのは、仲の良い男女だ。
あの騒動は、地元住民の目撃証言をつなげて解決に導いたのだった。




