わたしはまっぷたつ
残酷な描写はありません。
稲光と雷鳴が かけっこして
ひらいてく距離を 雲が埋めた暗い空
こころとからだの足なみがそろわずに 悲しいね
おいてかないでと そでつかんでも
こころのこりの指を ふりほどく背中なら
他人事のようだけど
見送れば裂かれて わたしは まっぷたつ
こころとからだとで
稲光と雷鳴を ひっぺがして
光には音と べつの名前つけてみた
こころとからだの歩幅は同じじゃない 悲しくも
まるで飛ぶ鳥と這うミミズだよ
こころここにあらず 立ちすくむ背中なら
つれていけなくてごめん
見限ればもどらず わたしが またふたつ
こころとからだとで
本人にとっては、残酷かもしれませんが。