表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

君が僕に残していったもの

作者: 裕介
掲載日:2023/01/15

付き合ってるときは、「全然趣味が合わない」と友達に愚痴っていた。


ホイットニー・ヒューストンも、村上春樹も、

インドっぽいキラキラが付いた変なカバンも。


美術館でアクビばかりする僕に君は呆れていたよね。


僕は君の趣味に合わそうと努力したつもりだけど、

君は僕の趣味にほとんど興味を示さない。


と思っていた。

あの日、ケンカをするまでは。


「たまには野球の試合に応援に来るとか、ゴルフのレッスンに行ってみるとか、

僕の好きなことに興味を持ってくれてもいいんじゃない?」


そんなにキツい言い方をしたつもりはない。

だけど、彼女は大きな目に涙をいっぱい浮かべて僕に言い返してきた。


「私もそう思ってる。ゴルフもできるようになろうと、お父さんに練習に連れて行ってもらったこともある。でも、努力しても私は出来なかったの。私はそういう人なの」


僕の知らないところで、努力をしていた君。

それを知らずに、無神経な言葉を投げつけた最低な僕。

どうして、それを察してあげられなかったのか。

刺々しい気持ちは一気に収まり、僕はひたすら彼女に謝るしかなかった。


そのときは、2人の仲はなんとか収まった。

が、長くは続かないことも薄々わかっていた。


一年後、僕は案の定、彼女に振られた。

だけど、一生彼女のことを忘れることは出来ないだろう。


なぜなら、ホイットニー・ヒューストンも村上春樹も美術館通いも、

僕の大好きな趣味になり、その都度、君を思い出すから。


君が僕の中に残していったものは、あまりに大きい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ