〜ループする日常〜
「またこの朝か」起きるとなぜかそんな風に思った。スマホを見る「7時45分7月20日」スマホを見て驚いたなぜならいつもは6時30には起きるからだ
「遅刻するよー!」
母の声だ。
急ごう「はーい」寝起きの声で返事する。
学校へ行く準備。慣れた作業だパジャマを脱いで制服に着替えるそしてバックを背負ったら家を出る。
まだ眠そうな声で家を出ることを伝える「朝ごはんいらない。いってきまーす」家事が忙しいのだろうか少し早口で母が返事する
「はーいいってらっしゃーい」
ドアを開けいつもの通学路を半分寝ながら歩くいつのまにか学校につき靴を履き替え教室に向かう
「睡おはよー」同級生の女子青木があいさつをしてきた
「青木おはよ、お前はいつも元気だなぁ俺は眠すぎて死にそうだ」
「睡は寝なすぎなんだよー名前が睡眠の睡なんだしもっとねな!」
名前のことを言われるのはあまり好きではない名前を隠したいそう思うこともある、なぜかは分からない
「分かったよ、寝る寝る。アドバイスありがとな」
雑に返事し自分の席に向かう
「おい睡!じゃんけんしようぜェー!」
こいつは太郎。高校生にもなってじゃんけん好きな変わったやつだでもその実力は本物
「絶対勝てないからやだ」
これまでの戦績は34敗0勝なぜこんなにも差が出るのかは分からない
「ま、とりあえず!じゃんけん」
何出すかなどと考えていると脳に電撃が走り太郎がチョキを出すと感じた
「ポイ!」(チョキ)「ポイ」(グー)「よっしゃ!」
さっきのはなんだったんだ…そんなことを考えながら初の勝利を喜ぶ
「まじか…」
太郎が悔しそうだ俺は今日運がいいのかもしれない。他の人ともじゃんけんをしてみよう
「青木!じゃんけんしよ」
「睡から仕掛けてくるなんて珍しいねーいいよ!じゃんけん」
まただ青木がなにを出すのかが脳に直接くる
「ポイ!」(グー)「ポイ」(パー)「よし!」
また勝てたあの直接くる感じ…なんなんだ?
「まけたぁー…あ!授業はじまるよ!」
じゃんけんに勝てるこの現象を考えていたら青木から授業がそろそろ開始することを伝えられ、焦り気味に席に向かう。
授業中じゃんけんに勝てる現象に名前をつけた「ビクトリーじゃんけん」ダサいかもしれないがとりあえずだ。
昼休みにじゃんけんを誰としても「ビクトリーじゃんけん」で勝てる、この能力はなんなのだろうか
「今日一緒に帰れなくなった!ごめん」
そんなことを考えていたら青木から一緒に帰れなくなったことを伝えられた
「はーいじゃ一人で帰るわ、ばいばい」「ばいばい!」焦り気味に青木が別れの言葉を言う。
「一人で帰るのも久しぶりだなぁ」
そんなことを考えていると全身真っ白な服を着た20代ぐらいの男がいて奇妙に思う
「ねぇ君スイマーだよね?」
男からいきなり言われる、スイマーとはなんのことだ?
「すみませんスイマーってなんのことですか?」単純に疑問に思ったので質問する
「まぁどうでもいいか」
そう男が言った瞬間視界が真っ白になり、全身が焼けるような感覚を味わう
「ハァハァハァ」起きる?とそこは自分の部屋だ「なんだあれ視界が真っ白になって全身が焼けるような…夢?」とりあえず夢だと割り切りスマホをみる「7時45分7月20日」時間を見て二つの意味で驚くそれは遅刻しそうな時間ということと夢?と同じような時間ということ
「遅刻するよー!」
夢でも同じようなことを言っていた
「はーい…」奇妙な気持ちになりながら返事をする。
学校に行く準備をし、家を出る
「いってきまーす…」
夢?では母が忙しいそうに返事をしてた。
「いってらっしゃーい」
忙しいそうな返事だ夢と同じ…。あの男はなんなんだスイマー?全然聞き覚えがない言葉だ…怖い
「睡おはよ!今どうやってドア開けたの?」
「どうやってって…は?」考え直したら俺は今日一度もドアに触れてない部屋から出る時も家から出る時も学校に入るときも教室に入るときも全て俺は触れてない
「…分からない」
「分からないってなに!なんかタネがあるんでしょ!教えてよー」本当に分からないのだ。分からない分からない分からない…。
「あ!」ふと夢?の中の能力「ビクトリーじゃんけん」を思い出した
「太郎、じゃんけんしよう」もしかしたらと思い試す。
「睡から仕掛けてくるなんてめずらしいなァ!いいぞ!じゃんけん」
なにも浮かばない「ポイ!」(グー)「ポイ」(チョキ)「なんか策があるのかと思ったらなんもないのかよ!俺に勝つには100年修行してこい!」
「そうだよな…太郎に勝てるわけない」
「?そんな落ち込むなよォ」
「落ち込んではないよ」
ビクトリーゲームは夢?のなかだけなのだろうか?「睡!太郎!授業はじまるよ!」
授業中今度はこのドアが開かれる能力を「オープンドア」と名付けたダサいかもしれないがとりあえずだ
昼休み他のドアでも試してみて分かったことは「オープンドア」は鍵がかかってても開かれるということ。発動条件は俺がドアに向かって進むだけ。
帰りだ、たしか夢?では青木と一緒に帰れなくて…「睡!ごめん今日一緒に帰れなくなった!」
「分かったじゃ一人で帰る、ばいばい」
「ごめん!ばいばい」やはり焦り気味に青木が言う
帰り、白い服をきた男と会った道はなんとなく嫌なので別の道で帰ることにした、また来たら…などと考えていると「ねぇ君スイマーだよね?」
そう声が聞こえた。その瞬間逃げなきゃと直感し別の方向に走って逃げる
「あぁーそういうことするかぁめんどくさいなぁ」
そう聞こえた瞬間視界が真っ白になり全身が焼ける感覚を味わう
「ハァハァハァ」まただ…そんなことを思いながらスマホを開く「7時45分7月20日」