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ストーカーをストーキングする翔くん

「隠れてないで出てきてもいいですよ?」


 僕がそう言うと、何者かは近くの路地裏に逃げていってしまった。

 これで出てきたら相手は相当強いから、油断できなかったけど……逃げたのなら大丈夫か。


 僕たちは当たり前のように《変身(レオン)》を使っているけど、この魔法は相当な実力を持っていないとできない。それに、痛みに声も上げなかったとなれば……その人の実力は計り知れない。


 目の前でこの魔法を見せたのはこれで相手が退くか、それとも出てくるか試したかったから。



 ……さて、結果退いてくれたわけだけど


 勿論、素直に逃がす僕じゃない。


 即席で作った家の事とか、変身したこととか、全部黙っていてもらう必要がある。

 それに、なぜ監視していたのかも気になる。



 と、いうことでしばらく後をつけさせてもらうことにしよう。

 影を消すことは得意なので、見つかることはないだろう。



 よし、見失っても困るからそろそろ動き出さないと。


 ……でも隠密行動ならやっぱり私に戻るのが一番いいんだよな。

 機動力もいいし、小柄で隠密に向いているし。


 まぁ、せっかく僕の体に戻ったんだし、しばらくはこの体で過ごそうかな。

 転生してからすり減りつつある男成分を取り戻さないと。


 このままだと本当に心まで幼女に染まってしまう。それだけは絶対に起こしてはならない。死守せねば!




 と、そんなことを思いながら後をつけているわけだけど……本当にどこへ向かっているのか分からない。


 たまに後ろをちらちら見てくるし、変に道を曲がったりして遠回り?をしているように感じる。



 バレてはいない……と思うんだけどなぁ。


 シュナの姿には劣るとはいえ、それなりに隠密能力はあると思うんだけど。……自分で言うのもなんだけど影が薄いし。



 こうやって僕が追いかけ回している間に家に攻め込まれてたら……と思うと少し怖いけど、一応簡易な結界は張ってある。というか張ってあったと言うのが正しい。


 どうせどこかの過保護な神が張ったのだろう。


 という事でそこに関してはそこまで心配はしていない。


 ということでストーカー行為に勤しんでいるわけですが……っと、そこの建物に入った!


 ここは……って耐震性、耐久性共にバッチリのあのビルじゃん!


 

 ついに進展あり。鬼ごっこも終わりじゃいっ!



 少しおかしなテンションになりながらも僕は心を落ち着かせてビルの中へと入るのだった。



 中に入るとそこはかなり広いロビーになっており、特に変なものや目立つものはない。


 あるのはただ、すごく高級そうな内装だけだった。

 例えるなら高級ホテルみたいな?


 ううっ……こんな内装の家に一度でいいから住んでみたかったよ!こんちくしょうっ!



 …………さて、こんなところに一体何があるのだろうか?


 そんな疑問を持ちながらも、影から様子を窺っていると……対象はロビーの先の通路の一番奥の部屋へと入っていった。


 扉を見るとご丁寧に『staff only』と言う文字が書かれており、一体どんな人物なのか一層分からなくなった。


 もしかするとこのホテル?全体が怪しいのかもしれない。

 つまり、なかなか闇の深い場所へ入ってしまった?


 それでも僕はこの扉の先へ入りますけどね!


 部屋ってことは隠密も流石に意味ないと思うから危険が増す。……けど、ここまで来て引き下がるわけにはいかない。


 ここで面倒事を片付けないと後々面倒なことになる気がする。

 残念なことに僕の悪い予感は当たるんだ……。


 という事で、より一層気を引き締めていこう。




 僕は一度深呼吸をした後ドアノブを回し、慎重にドアを開けた。


 そして中の部屋へと入り込んだ瞬間、いきなり視界が全て白に包まれた。


「これは……煙?」


 突然のことで何が起きているのか分からなかったけど……僕の頭はうるさいほど警鐘を鳴らしていた。


 僕の存在は相手に既に知られていたのか、それとも入念に侵入者対策をしていてそれに僕が引っかかってしまっただけなのか……そんな事を頭の底で考えていたが、次の瞬間その疑問に答えを出すことができなくなる。


 部屋中に立ち込める煙の中に一つ、確かにこちらを見ている黒い影がある事に気付いた。

ここから先は本編と関係ないと思われる↑の続きを書き殴っていくにゃー( ̄^ ̄)ゞ




 そして、黒い影が何か手を突き出したかと思ったその時


 バンッ


 と無機質な音が部屋中に響いた。


 白に包まれていた景色が一転、自分を中心に緋色に染まっていく。


「え?」


 何も分からずにそう声を漏らしたが、劈く耳鳴りと鋭い痛みと、その暖かさが全てを語っていた。



 この世界にあってはならないもの……その片鱗を見たような気がした。


 胸の中を走る何とも言えない悪寒は、その胸の暖かさと共に消えた。



 ◆ ◆ ◆



「はっ……!」



 生きてる……?


 あれ、でもさっき撃たれて……。



 僕は自分の鼓動を確かめるように胸に手を当てる。


 先程まであった傷は、ない。


 それにここは……どこなんだ?


 そう思いあたりを見回すと……



 ミサさんが隣を歩いていた。


 それに、ここは見覚えのある場所……。



 …………王宮?


 それに気づいた時、僕は冷や汗が止まらなくなっていた。



 時間が、戻っている。


「翔さん?どうしたんですか?……顔色が悪いですよ」


 僕以外は正常に、回り続けている。


 そう思った時、僕はその場でへたり込んでしまった。


「あっ……ああ…………」


 今までの出来事が全て、何もかも無かったことにされてしまった……。




 何かのせいで。



 目から涙が一粒落ちた、その時


 突如周りが闇に染まった。


 頭が追いつかないことが多すぎて、何をどうすればいいのか分からずに、泣いていたその時、


「時空の歪みを察知して来てみれば、その正体はどうやらキミか?

 だけど、ボクにはキミにそんな力は無い様に見えるんだけど

 それに、どうやらコワレてしまっている様だし」


 そんな声が後ろから聞こえた。



 ○ここから先は有料になります。゜(゜´ω`゜)゜。



 何だよそれ!と思った方はブックマークをして次話をお待ち下さい……。


 もちろん有料版なんてありません。



 それはさておき、最近の投稿が昔のように一ヶ月に一回みたいな絶望的な状況になっている件ですが


 ……色々忙しくてそうなっていただけなので更新ペースは戻ってくると思います。



 モチベはモンスターというブーストドリンクで補うので……。


 それではまた次話でお会いしましょう!





 緋色……銃…………緋色の弾丸!?


 因みにsironeko*は緋色と言ったらどこぞのフライドチキン(税別118円)を思い出します。


 おいしさ やばげ 緋色の鳥よ

 あぶらみ あかみ 手を伸ばせ

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