表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/67

勇者と人族

 魔族と人族との仲を戻すために勇者というシステムが作られた。


 そしてゼニアスさんは人族に神託としてその経緯を説明して、魔族との仲を取り戻す様に伝えた。


 そしてこの世界の人族と同じ外見で優しい心を持った人が数多く居る地球という星の日本から勇者として役目を果たせそうな人を探し、経緯や目的を話して同意をとった上で勇者として人族に引き渡した。


 魔族と人族、どちらに勇者を引き渡すか迷ったそうだが、魔族側に引き渡して人族と魔族の間で戦争が始まってもいけないので取り敢えずは人族の方へ引き渡したそう。


 始め、人族は勇者を騙して自分達のいい様に操ろうとしていたようが、勇者はゼニアスさんから話を聞いていたのでそのような事にはならなかった。


 そして、人族は勇者をいい様に使うことを諦め、少しずつ魔族との仲を取り戻す様になった。


 ゼニアスさんは勇者の存在によって状況が良くなっていると考え、勇者が寿命で亡くなった後も同じ様にまた勇者を派遣し続けた。



 これで少しずつではあったが二つの種族の間に開いた亀裂は埋まっていった。



 ……様に見えたが、3回目の勇者の派遣、その後人族はまた勇者をいい様に使おうと考えた。だが、勿論そんな事はできるはずもなく計画は失敗に終わった。


 そしてそのすぐ後、……なんと勇者は人族に()()()()()()()()



 ゼニアスさんは勇者が人族に操られる可能性を危惧して勇者をあまり強くしなかった。


 だが、強くしなかったと言っても国一つくらいならば簡単に潰せるほどの強さは持っていた。……持っていたのに殺されてしまった。


 それは、人族が一致団結して勇者を倒したという事もあるが、一番の原因は人族の文明のレベルが今までと比べるとあり得ない程に上昇していたことだ。



 何故その様な事が起こったのか、それは、勇者が持っていた地球の情報が人族に伝わったからだ。


 これにより、科学と魔法とが融合し魔法の使えなかった人々も魔法を使えるようになったり、魔法と同じ様な事ができる様になった。


 そして、その技術が戦いに使われた、という事だ。


 この時点でゼニアスさんは勇者の派遣をやめるべきと判断し、勇者の派遣を中止した。そして、新しい解決策を探すことにしたのだ。




 これまでに人族はゼニアスさんの願いとは全く逆のことをしてきたが、ゼニアスさんを諦めさせるにまではいかなかった。


 そんな彼女を諦めさせた出来事、それは……人族が勇者を召喚しだした所から始まった。



 そう、人族はゼニアスさんの勇者召喚を真似て勇者を召喚しだしたのだ。


 当然神の領域にまで達することはなかったので、中途半端な勇者召喚術式だった。しかし、彼らにとってはその中途半端な術式の方が都合が良かった。


 その中途半端な術式は、詠唱者とその近くに居た人達の魔力を喰らいつくして偶然、勇者として一人の少女を()()()()()()()()()呼び寄せた。


 彼らにとって、自分達のいいなりにしやすく、扱い易く、それでいて強い少女の勇者は夢のような存在だった。



 そして僕はそれが誰だったのか知っている。……ミサさんが教えてくれた、あの人。


 彼の話を聞く限り少女は見た目よりも大人っぽくて、人族のいいようにはされなかったようだけど。



 とにかく、人族が自分達の手で勇者召喚を行い、呼び寄せた少女を自分達のいいように使おうとした時、ゼニアスさんは人族に対し失望し、絶望したのだ。


 と、いうことがありゼニアスさんは今、人族に対して敵対感情を持っている訳だが、はっきり言ってしょうがないと思う。


 そこまで期待を裏切られたら誰だってそうなる。


 と、まとめとしてはこの様なものでいいだろう。意外にも僕にも関係があるところが沢山あって終始驚きっぱなしだった……。


 驚きのあまり変なことをしてなければいいけど……。



「はい!休憩終了!」

「あっ、はい!」


 うぅ、休憩時間をせっかくもらったのにまとめに時間を使っていたから全然休憩できてないよ……。


 まぁ自分が悪いんだけどさ……。


「はい、じゃあ今から翔くんの事を話そう」


 え?僕のこと?


「もしかして、今更自己紹介でもするんですか?」

「いや、私が翔くんについての翔くんが知らない事を話すの」


 僕についての事で、僕の知らない事?


 自分自身の事については割と知っているつもりだけど……。


 なんだろう?見当がつかない。


「あ、そんなに悩まなくていいぞ。お前には知り得ない事だから悩んでも何かが出てくる筈が無いからな」

「僕には知り得ない事ですか?」


 僕についての事なのに、僕には知り得ないこと?


「そう、これから話すのは翔くんの前世について!」


 え、前世!?……何故今その話を!?


 いや、すごい気になるけども。


「実は、これがかなり重要な事なんだよね。場合によっては翔くんには消えてもらわないといけないくらい重要な事、()()()のだよ」


 え、なんかしれっと怖い事を言われた!?


「え、だったってどういう事ですか?」

「んー、その必要が無くなったというか、そうせざるを得なかったというか……。とにかく、別に翔くんは気にしなくていい事だよ」


 そうですか……。なら、気にしなくていい、のかな?


 ……少し何ともいえない感じが残るけれど、それは少し置いておいて、僕の前世の話を聞こう。


 僕の前世ってどんな人なんだろうか?誰もが一度は気になる様な事だと思うけど、いざ知れるとなると何故か緊張してくる……。


「じゃあ、発表します!翔くんの前世は……」


 ゴクリ……。


「私の妹です!」


 ……え、っと……。まさかの人ですらなかったパターンですか……?

誤字等ありましたらどんどん教えて下さい!申し訳ないと思いながらささっと直しますので_φ(・_・


それと、作者のモチベが上がるので高評価とチャンネル登録もお願いします!(笑)


次回は水か木曜日あたりになると思います!(……それまでに書きたい!)


もしそれよりも早かったら作者の頭をモフって下さい。撫でられ嬉しい、モフれて嬉しい。両者得をしますね(?)


……それではまた、次話でお会いしましょう!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ