レゾンデートル
空虚だ。閑居も忙しなさも無縁な、純粋な無価値の集合だ
生まれてこの方幾度となく、仲間を求めて、仲間を見つけて
仲間割れを見届けて、どちらを選ぶことも無く
ただ漫然と往き来をし、吐いた言葉は舌に張り付き
どちらの怒りも尤もで、止められないのは自分が悪い
だから伸ばした二枚舌、三枚舌も短くて
フサインもバルフォアも反故にして、唯落陽の先を見て
途切れた間に言葉の渦に、身を任せ、唯、身を任せ
空虚な時に飲み込まれ、意識を恨んで、命を憎み
自ら断ち切るナイフも持たず、重い石頭ただ垂れて、
重石に腰を痛めつつ、眩い光に目を傷め
夜の凍える空気を満たして、ただ春を待つ、人は愚かに