2話
魔王の片腕から繰り出される黒い炎は
シェリーへと向かい、その炎に取り囲まれた
シェリーのHPは0になった。
ぐぅああああああああああああ!!
正直シェリーでよかった。
またミスされたら困るからな。
よし!このターンが終われば僕の攻撃で勝利だ!
僕はガッツポーズをした。
3回、いや4回はしただろうか。
そのくらい僕のターンは回ってこなかった。
不思議に思い魔王を見る。
その瞬間、誰かのレベルが上がる音がした。
魔王は先ほどより鼻息が荒くなり、失ったはずの片腕が復活して、体力も十分にありそうだった。
レベルが上がったのは魔王であった。
「あれ、魔王って普通レベルMAXじゃないの?ていうか戦闘中に強くなっちゃだめじゃん、それ僕らだけの特権じゃん。」
僕は今度こそ諦めた。
僕のターンになり諦めの攻撃。
魔王はかなりダメージを受けたそぶりを見せる。
目があったとき、鼻で笑われた。
「うわあ、うぜえ…」
屈辱であった。
魔王のターンになり、魔王は呪文を唱えた。
おそらく先程のレベルアップで覚えたのだろう。
ぐおおおおおおおおおおおおおおおお!
呪文を受けた僕は視界が真っ白になった。
それと同時にゲームオーバーの音が流れた。