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三人でお買い物




 ペティとの甘い雰囲気が一段落したところで、俺はセルフィナに仕事内容や従業員の生活場所、旅館の現状や今後の方針なんかも含めて話した。

 もちろん俺が異世界人である事も一緒に伝えた。

 ペティに伝えたときもそうだったが、この世界の人々は俺が異世界人だと知ってもあまり驚かないようだ。


 そのあとセルフィナの許可を取って、俺の守護者になった後のステータスを確認した。


=====

 ◆セルフィナ・フィリオ・フォルテ

 種族:人族  性別:女  年齢:18  職業:旅館の副支配人

 LV:15  HP:1370  MP:1290  SP:1320

 物理攻撃力:450  物理防御力:460  敏捷力:340  

 術効力:540  術抵抗力:510  幸運:80

 アクティブスキル:鑑定5、多人数同時念話6、隼突き5、フェイント5、閃光5、光の加護5、幻光3、光剣3、閃駆穿通5、天眼5、天使化5、天占術8

 パッシブスキル:寛大5、慈愛5、機転5、話術5、洞察力5、暗算5、記憶力5、淑女の心得6、王女の心得6、毒耐性3、恐怖耐性3、フォルテ流細剣術5、光術5、能力隠蔽10、預言7、未来視7

 称号:ユラリの妻、亡国の姫、復讐より愛を選ぶ者、天使の転生者、元託宣の戦天使ヴァルキリー、おせっかい

 ※ユラリの二十四守護者の一人:天使

=====


 おお! 新しいアクティブスキルが幾つも増えている。

 どういうスキルかチェックだ。


=====

 ◆閃光:光を一点に集束させてから光速の熱線を放ち攻撃する。

 ◆光の加護:対象に光の属性を付加する。

 ◆幻光:光を操作し幻覚を作り出すことができる。

 ◆光剣:光の剣を作り出すことができる。

 ◆閃駆穿通:全身を光の刃と化しあらゆるものを貫き通す突撃技。

 ◆天眼:上空からの視野を獲得し広範囲を視認できる。

 ◆天使化:一定時間天使の姿になり能力値が大幅に上昇する。

 ◆多人数同時念話:複数人と同時に念話できる。

=====

 ◆寛大:心がひろく思いやりがあること

 ◆慈愛:我が子を愛するようないつくしみの気持ち。

 ◆話術:話の仕方。話し方の技術。

 ◆光術:光術を操る技術。レベル毎に新たな術を取得する。

=====


 セルフィナは光術が得意のようだ


「そういえば、セルフィナって転生する前の記憶ってあるのか?」


「いえ、全くありません。わたくしも自分が天使の転生者だと知ったのは、自分自身を鑑定してみて初めて知りましたので」


 そうか、記憶はないのか。

 異世界転生ものの小説なんかでは、主人公は記憶を残していることが多かったけど。

 そんなに都合良くはいかないか。


 こうしてセルフィナのステータスを見ると、彼女には旅館を総合的に統括できる能力があるようだ。

 あとは仕事を覚えて慣れてくれれば、最高の副支配人として俺に楽をさせてくれるだろう。


 そういえば、セルフィナには『一葉』で着ていた着物しか私物がないんだったな。

 ペティも連れて明日にでも買い物に行くか。

 なんだかんだでセルフィナの身請け金がそのまま浮いたから、何でも買ってやるぞ。


=====

 所持金

 金貨:4795枚

 大銀貨:35枚

 大銅貨:43枚

=====


 今気付いたけど、日本円換算で一億にちょっと足りないくらいになってる。

 この短期間に稼いだにしてはすごい額だ。

 まあ、一番額が多かったのは九兵衛の美術品だけどな。

 どの世界でも美しい物に大金を払う人がいるということだ。




***




 地上生活十二日目。


 俺たち三人は西町の呉服屋に到着した。


 ここの呉服屋は手広く商売をしており、絹や綿の反物はもちろん中古の着物や商品の一割ではあるが大陸の衣服や布地も置いてあった。

 つまり、少ないが洋服も売っていた。

 外国との貿易や商売で成り立っている国とはいえ、やはりこの国の文化に馴染まない物は需要がないようだ。


「まぁ! 綺麗な柄の布が沢山ありますよペティさん!」


「あっ! セルフィナさん、こっちに大陸の服もあります!」


 セルフィナとペティもこの店を気に入ったようで何よりだ。

 二人で仲良く布の柄や手触りについて楽しそうに話している。

 

 この国では反物と呼ばれる大人の着物一着分の布地を買い、それを仕立てるというのが一般的だと店主が言っていた。

 それができない人は中古を直して着るか、着物をレンタルするらしい。

 まずはセルフィナの為の布を探そう。


「店主。この店で一番上等で落ち着いた柄のものを見繕ってくれ」


「はい、かしこましました」


 店主が数点の上質な絹の布を広げてくれた。


「セルフィナ、どれが好みだ?」


「えっ!? こ、こんな高価な物受け取れません」


「金なら腐る程あるし、副支配人のセルフィナは受付業務も兼ねるから人目につき易い。だから良い着物を着るのは仕事だと思って受け取ってくれないか?」


「そ、そういう事でしたら、仕方がありませんね」


 といいつつセルフィナの表情には笑みが浮かび瞳は輝いている。

 喜んでくれてよかった。

 

 俺はペティに私服の枚数を聞くと、彼女は仲居の着物を二着だけだと言った。

 この国の標準は知らないが、女性として個人の服を持っていないのは可哀想だよな。


 次に二人には自分で気に入った布を二つずつ選ばせた。


 ペティには部屋着として桃色の綿の反物と、外出用には紫色で少し大人びた柄の絹の反物を買った。

 絹は高価だからとペティも遠慮していたけど、俺がペティに買ってやりたいと言ったら申し訳なさそうにしながらも頷いてくれた。


「こんなに良いものを……。私、こんなに幸せでいいんでしょうか?」


 いいに決まってる。

 というか不幸にはさせない。

 本当にペティはいつでも期待を裏切らない初々しさである。


 セルフィナにも部屋着と外出着の二着を買った。

 サイズも丁度良い洋服の完成品が二着あったのでそのまま持ち帰る。

 部屋でくつろぐ時には着慣れた洋服がいいのだろう。


「ありがとうございますユラリ様。奴隷にまで落とされたわたくしに、ここまで気を使って頂けるなんて……」


 そんな事気にしなくてもいいのに。

 セルフィナも大陸からここまで来る間に、見せ物のように扱われてきたんだろうな、可哀想に……。


 後は二人の下着も数枚自由に選ばせ、二人の体の採寸をしてもらってから会計を済ませた。


=====

 絹布×2:金貨477枚

 綿布×1:金貨50枚

 大陸の服×2:金貨11枚

 下着数点:金貨1枚、大銀貨1枚、銀貨3枚

 仕立て料金×3:金貨8枚、大銀貨2枚

 合計:金貨547枚、大銀貨3枚、銀貨3枚

=====

 所持金

 金貨:4247枚

 大銀貨:31枚

 銀貨:1枚

 大銅貨:43枚

=====


 絹の布地の代金は思ったより高くなかったな。

 もっと高額だと思っていた。

 江戸時代の絹の反物は高価で、二百万くらいから数千万円もする反物もあったと学んだ事がある。


 今日買った反物が全て仕立て終わるまで二週間ほどかかるらしい。

 後は待つだけだ。


 俺たちは他に日用品や履物、化粧品等の店も見てまわり一通りの生活必需品を買い揃えた。

 途中芝居小屋を通りかかると、丁度歌舞伎の演目が始まるタイミングだったので歌舞伎を見たり、清浄教の古くからある寺院や川沿いで満開になっている桜並木なども見物し、ちょっとした東江の都観光を楽しんだ。

 それから一休みするために入った団子屋で、三色団子とお茶を頼んで三人仲良く食べた。

 

 二人とも女性だから甘い物が好きなのか、団子を喜んで食べていた。

 可愛い二人を見ながら頂くお茶はいいものだな。

 ようやく今になって人として生活できているという実感が湧いてきたよ。




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