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予想外の疑惑

 現れた、私が婚約破棄されたはずの王子ウェリーだ。

 そのそばにいるヒロインは、キャンディである。

 二人はそろって私を見ている。


 その顔は、『この悪女が! よくもおめおめと私達の前に顔を出せたわね!』といった雰囲気ではなく、どうしようといった感じではある。

 様子がおかしい。

 だがここで私は勘づいた。


 それはラウルあの行動だ。

 一向に婚約破棄をどのようにしたか語らない。

 もしやそれが影響しているのだろうかと思っているとウィリー王子が、


「久しぶり、クリスティーヌ」

「お久しぶりです、ウィリー殿下」


 そこまで言ってまた黙ってしまうウィリー。

 彼も話したいことがあるがいいだせない、だから会話が続かないといったように見える。

 一体どういうことなのか私が気になっていると、


「……いつまでも黙っていては仕方がないか。あれは嘘なのか本当なのかをクリスティーヌの口からききたいし」

「? 何がですか?」


 そう返すもまたも黙ってしまうウィリー。

 そこでラウルが、


「クリスティーヌ、そろそろ行きましょうか」

「ラウル、貴方私に何か隠していることがあるんじゃない?」

「いえ、そんな事はありませんよ」


 微笑むラウル。

 だがそこでウィリーが、


「そういえばラウルを通してしか話は聞いていなかったな。丁度いい、今ここでクリスティーヌの口から本当の事を聞こう」

「? なんでしょうか?」


 本当の事って何だろうと私が思っているとそこでウィリーが、


「実はクリスティーヌは同性愛者で、けれど親が結婚をとうるさいので僕と偽装結婚しようとしたが、いつまでもキープしておくのは申し訳ないので今回婚約破棄になる様に手を打ったとかなんとか……」


 私はそれを聞いて、一瞬頭が真っ白になりかけたのだった。

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