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第1話 おやすみなさい。くままる。

 くまくまくま。くままるととっても優しいぬいぐるみの女神さま。


 おやすみなさい。くままる。


 くままる。

 くままる。

 起きてください。くままる。

 うーん。誰だろう? まだ眠いんだけどな。

 もう起きる時間ですよ。

 いつまでも『幸せな夢の中』にいてはいけませんよ。

 白い子くまのぬいぐるみのくままるはゆっくりと目を開けました。するととっても眩しい光がくままるの目の中にたくさん飛び込んでくるみたいにして、溢れました。

 くままるはとっても不思議なところにいました。

 いつものようにお友達の小さな女の子のみぞれの白いベットの中で、寝相の悪いみぞれと一緒に毛布を取り合うようにして眠っていたはずなのに、いつのまにか、全然違うところにいたのです。(いつも一緒にいるみぞれもそばにいませんでした)

 そこは真っ白な世界でした。

 きらきらとした光が溢れるとても綺麗な乳白色の世界。まるで朝日ののぼる空の中にある大きなふわふわの白い雲の中に包まれているみたいでした。(そんな不思議な世界の空には星や月や太陽のような形をしたオブジェのようなものが浮かんでいました)

 その綺麗な乳白色の世界のことをくままるは知っていました。

 ここは『ぬいぐるみたちの天国』でした。

 みぞれと出会ってお友達になる前に、くままるは(そのときはまだみぞれにお名前をつけてもらう前だったから、くままるって言うお名前ではなかったのですけど)ずっと天国にいたのでした。

 くままるはきょろきょろと懐かしい風景を見るようにして、あたりを見渡しました。

 するとそんなくままるのところに近づいてくる、白いふわふわの雲の中にある一つの小さな影を見つけました。

 その小さな影の形が(白いふわふわのわたあめみたいな雲の中から出てきて)見えるようになると、その小さな影は一人の女の子でした。

 とても美しいお人形さんみたいな女の子です。

 世界と同じ乳白色の長い髪をしている、大きな深い海のような青色の瞳の女の子。

 お人形さんみたいな女の子はとっても不思議な、やっぱりお人形さんが着ているような服を着ていました。白い花の咲いたようなふわふわの服です。

 それから、頭に色とりどりの花と緑の草で編んだ冠をつけています。

 足は裸足でした。

 その美しいお人形さんみたいな女の子のことも、くままるは知っていました。

 その美しいお人形さんみたいな女の子は『白い子くまのぬいぐるみのくままるに命を授けてくれたぬいぐるみの女神さま』だったのです。

 ぬいぐるみの女神さまはくままるのところまでやってくると、ちょこんと座って、じっと自分のことを見ている(ふわふわの大地の上に足を広げて座っている)くままるをみてにっこりと優しい顔で笑いました。

「くままる。あなたはとっても優しいくまさんですね」

 とくままるの頭を撫でながら、くすっと笑って、とっても優しい声でぬいぐるみの女神さまは言いました。

 くままるはぬいぐるみの女神さまに優しく頭を撫でられて、(真っ白な小さな手でした)なんだかすごく嬉しそうに(ちょっとだけ照れながら)優しい顔で笑いました。

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