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ラグラジェント ストーリーズ  作者: 月野片里
黒き魔人と勇者の目醒め
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守護者と門

初仕事か....なんか緊張するな..

俺は冒険者としての初仕事で緊張してギルド入口で少し固まってしまった。そんな俺を後ろから呆れたような声で

「エドワード殿でも緊張をされることもあるんですか?」

ミトゥースが声掛けてくる、彼なりの優しさのようで声を掛けてくれたおかげで俺の緊張が解けたようだ。

「それでは、エドワード殿。行きましょうか」

そして俺は受付の所に向かった。依頼主はケビン・ストーク博士で、依頼内容は博士が遺跡のある洞窟に行くのを護衛するということだ。

「こんにちは、今日はよろしくおねがいします」

「はい、こちらこそよろしくお願い致します」

「ところでその、依頼書にも書いてありますがその、なんで俺達に護衛の依頼なんかを?」

「ああ、それですか。実を言うと私の知り合いで考古学に詳しい人がいるのですが、その人から遺跡について色々と聞きまして、一度行ってみようかと思ったんです」

「な、なるほど」

正直そこまで興味は無いが、とりあえずそう答えておくことにした。

(それにしても、この人も研究者なのか?にしては白衣着てるけど……)

「ではそろそろ出発しましょうか。準備の方は大丈夫でしょうか?」

「はい、大丈夫です!」

俺は元気よく返事をした。

「あの、エドワードさん……」

「ん?どうしたんだ?」

「いえ、私も一応戦えますよ?こう見えて結構強いんですよ!」

「へぇーそうなのか!それは頼もしいな」

「はい、なので足手まといにはならないと思います」

「わかった、じゃあ一緒に行こうか」

「はいっ!!」

「ところでエドワードさんはどのような武器を使うのですか?」

「刀だけだよ、剣とか槍とか弓とか使ったことないし」

「そうなんですか!?珍しいですね~」

「まぁ、確かにそうだな。でもこれしか使えないんだよな」

「そうなんですか……」

「そういえばストークさんは攻撃手段だは何を?」

「私の場合は魔法や薬品とアイテムを使う攻撃補助がメインですね」「おお、回復役って感じなんだな」

「はい、そういうことです」

そんな会話をしながら歩いているうちに目的の場所に着いた。そこは薄暗い洞窟だった。

「ここが例の遺跡がある洞窟です」

「こんなところに入り口があったのか……全然知らなかったな」

「ふむ、やはりここから遺跡に行けるみたいですね」

ストークは地面に落ちていた石を拾い上げながら言った。

「しかし困りましたね……道が塞がれています」

「えっ、マジかよ……それじゃあどうすればいいんだ?」

「うーん、これはおそらく誰かが先に調査をしていたんでしょうね。だからもう中に入ることはできませんね」

「な、なるほど」

俺は落胆しながら言った。

「さて、どうしましょうか……」

「おいおい、まだ諦めるのは早いんじゃないか?」

「あっ、あなたは確か……?」

「おう!お前とは初めましてだな!俺は冒険者のエイン・カシウスだ」

「はじめまして、私は考古学者のケビン・ストークといいます」

「それで、何を諦めるって?」

「実はこの洞窟には入ることはできないんです。なのでここで引き返した方がいいと思うのですが」

「はっ?無理矢理入ればいいじゃないか?」

「いえ、ここは恐らく古代の文明が作ったものだと思うんです。それを壊すわけにはいかないでしょう?」

「なーるほどね……よしわかった!!それなら俺に任せてくれ!!」

「えっ?どういうことですか?」

「要するにこの洞窟の入り口を塞いでるものをぶっ飛ばせば良いんだろ?」

「まあ簡単に言うとそうですね」

「おし、任せろ!すぐ終わらせてくるからな!」

そう言ってカシウスはどこかに行ってしまった。

(大丈夫かな?)

俺は不安になりながらも待つことにした。

10分後……

「お待たせー!」

「おっ、早かったな……って誰だ!?」

俺は目の前にいる人物を見て驚いた。そこには筋肉ムキムキで身長が3メートルくらいある大男がいた。

「ああ、こいつはな、巨人族の奴でな、力仕事が得意なんだよ」

「よろしくな人間よ!」

そう言いながら握手を求めてきた。俺は戸惑いつつも手を握り返した。

「あの、その人はなんていう名前なんですか?」

俺は恐る恐る聞いた。

「ああ、そういえば名乗ってなかったな、こいつの名前はゴーズだ」

「よろしくな人間よ!」

「は、はぁ」

(やっぱりこの人怖いんだけど……)

そう思いつつなんとか笑顔を作った。

「で、こいつらを使って入口を開けるぞ」

そう言って取り出したものは大きなハンマーだった。

「おお、すごいな」

「そうだろう?この『ゴーズの鉄槌』は特別製なんだぜ?」

「へぇ~」

(でも、どこから持ってきたんだろう……)

そう疑問に思ったがあえて聞くことはしなかった。

「じゃあいくぞ!」

カシウスはそう言うと同時にゴーズと息を合わせて振り下ろした。すると轟音と共に岩が崩れ落ちた。

「おお、すげえ……」

俺はその光景に感動していた。

「よっしゃ、これで入れるようになったぜ!」

「ありがとうございます!助かりました!」

「いえいえ、お礼を言うのはこちらですよ。本当に助かりました!」

「いえいえ、そんな……」

「ところでエドワードさんはどうしてここに?」

「ああ、それは……」

俺は依頼で遺跡の調査に来たことを話した。

「ほう、それは面白そうですね」

「えっ、興味あります?」

「はい、遺跡に興味があるので」

「へぇーそうなんですか」

「ところでエドワードさんは遺跡についてはどれぐらい知っているんですか?」

「えーっと、ほとんど知らないです」

「そうですか……」

「あっ、そうだ!よかったら途中までの地図は要りませんか?俺達の依頼は洞窟の入口を通れるようにだったから此処で拾った地図は持ってても必要無いからね」

「いいんですか!?」

「うん、全然構わないよ」

「では遠慮なく頂きます」

「おう、じゃあ気をつけてな」

「はい、お二人も頑張ってくださいね」

「ああ、じゃあまた会えたらな」

「はい、さようなら」

こうしてカシウスと別れた。

「よし、じゃあ行くか」

そして俺達は洞窟の奥へと進んでいった。

「そういえば、ストークさんは遺跡について何か知ってることはありますか?」

俺は歩きながら質問をした。

「うーん、私が調べたことだと古代文明は魔法や錬金術などを研究していたらしいです」

「へぇ、そうなんだ……」

(なんか意外だな……もっと科学的なものを想像してたけど)

「他にも色々なことがわかっていますよ」

「例えばどんなこと?」

「まずは、この世界とは別の異世界があることが分かりました」

「ふむ、なるほどね」

「あとは、魔物を人工的に作り出すことが出来たなども分かってます」

「ほぉー、それは凄いな」

(あれ?ちょっと待てよ……それってつまり……)

「ちなみにその魔物を作り出す方法は?」

俺は恐る恐る聞いてみた。

「それが……よく分からないんですよね」

「えっ?」

「どうにも、資料などが残されていないらしく、まだ詳しいことまでは分かっていないのです」

「そ、そうですか……」

「ただ、最近になって新たな情報が分かったみたいなんですよ」

「へぇー、一体なんなの?」

「なんでも、遺跡から『魔導書』が見つかったみたいです」

「ま、『魔導書』!?」

俺は思わず声を上げた。

「ええ、私もその本の解読された数枚の紙束を読みましたがとても興味深い内容でした」

「マジですか……見てみたかったな」

「残念ながら、今はその本を研究者が持っていってしまったのでもう見れませんよ」

「そうですか……」

俺は少し落ち込んでしまった。

「そんなに落ち込まないでください。また新しい本が出たら見せてもらいましょうよ」

「そうですね、そうします」

「おっ、分かれ道だな」

俺は目の前にある二つの通路を見て言った。

「どっちに行きますか?」

「うーん、左かな」

「了解しました」

そして、俺達は左側の道を進んだ。

しばらく歩くと広い空間に出た。そこには大量の本が棚に入っていた。

「おお、これはすごいな……」

「そうですね……」

「とりあえず手分けをして探そう」

「そうしましょう」

2人で協力しながら探索したがなかなか見つからなかった。

(やっぱり、ここにはないか……)

そう思いながら部屋を出ようとした時、ストークさんが急に叫び出した。

「ありました!」

「ほんとか!?」

急いで駆け寄ると確かにそこには目的のものがあった。しかし……

「これ、表紙だけじゃん……」

そう、中身は入っていなかったのだ。

「こりゃあ、骨折り損のくたびれ儲けだな……」

(でも、この絵はどこかで見たことがあるような気がするんだよなぁ……)

「仕方ないですね……」

「そうだね……」

「では、帰りますか」

「ああ、そうしようか……」

そう言って俺達は元来た道を戻ろうとした。その時……

「危ない!」

ストークさんが叫んだ。その瞬間、俺達がいた場所に無数の黒い矢が降り注いだ。

「なんだ!?」

「敵襲です!早く逃げてください!」

「わかった!」

俺達は一目散に逃げ出した。すると後ろから足音が聞こえてきた。

「追ってきているぞ!このままじゃ追いつかれる!俺が時間を稼ぐから先に行ってくれ!」

「そんな、無茶です!」

「大丈夫だから、先に行っててくれ」

「わかりました……必ず生きて帰ってきてくださいね」

「ああ、約束するよ」

「では、行きますよ」

「はい」

こうしてストークさんは引き返していった。

「ミトゥース殿も急いで撤退を!」

「いや、俺は此処に残る」

「な、何を言っているんですか!?死にたいのですか!?」

「ああ、そうだな。俺は死ぬかもしれない」

「なら、どうして!?」

「俺は、あの黒い奴らの正体を知っている」

「えっ!?それはどんな奴なのですか」

「奴らはゴーレム兵、中大より西にある国で創られた魂のない兵士だ」

「そ、そんな……まさか……」

「信じたくない気持ちは分かる。だが、現実だ」

「……ッ!貴方はどうするつもりなんですか?」

「俺は戦うつもりだ」

「無理です!絶対に勝てません!」

「やってみないとわからないさ」

「いいえ、分かります。それに貴方は私達のために戦おうとしているんでしょう?」

「まぁ、そうなるな」

「それなのに、私が貴方を置いて逃げるわけにはいきませんよ」

「そうか……ありがとう」

「いえ、当然のことですよ」

「それじゃあ、行こうか」

「ええ」

そして、俺達は戦いを始めた。

〜side ストーク〜 私はケビン・ストーク、この国の麿に仕える魔導博士だ。

今は遺跡調査のため、冒険者を雇って一緒に来ている。その冒険者というのがエドワード殿とミトゥース殿という方々だった。

最初はあまり頼りにならないだろうと思っていたが、2人は遺跡の事を良く知っているようで次々と謎を解き明かしていく。正直、私よりも遺跡に詳しいのではないかと思ったほどだ。

私達は遺跡の調査を終えると帰路についた。しかし、途中で魔物に襲われてしまい、バラバラになってしまった。そして、私だけがなんとか逃げ延びることが出来たのだ。

それからしばらく歩き続けていると、目の前に大きな扉があった。おそらくこれが出口なのであろう。

私は一刻も早く皆と合流したかったのですぐに開けて外に出ようとした。しかし、鍵がかかっていて開かなかった。

「くそ、こんな時に!」

焦る私の目に、近くに倒れていた木箱が映った。

(これで壊せるかもしれない!)

そう思った私は近くにあった石を使って破壊を試みた。

「せいやぁー!!」

ガキン!!

「駄目か……」

予想通り頑丈だったので諦めかけたその時、ある考えが浮かんだ。

(待てよ?確か、この国は魔力で動く物があると聞いたことがあるな。もしかすると、これを動かすのに必要な道具が入っているかもしれない)

そう考えた私はその箱をこじ開けた。その中には……あった!

「よし、これで開くはずだ」

そう言って私は蓋を開けた、この箱を開けたことによってどうなるか露知らず....




to be contenew

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