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1話「いきなり死にかける」

初投稿・・・!


「ハッ・・・ハッ・・・な・・・なんだよクソッ」


息が苦しいが、足を止めれば待っているのは確実な死の予感に


死にたくない恐怖や今置かれている状況の不安でいっぱいだった


「どこだよここはッ!人里の近くにって言ったじゃねえかッ!!」


「話がちげぇぞクソ女神ィィィィィ!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




時は遡る





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


いつもと変わらない日常



「はぁ〜なんかおもしれえことねえかなぁ」


大きなため息をつく


俺、鮫島和人はどこにでもいると言えばどこでもいるような男だ


趣味はゲーム 漫画 アニメ 爺ちゃんに剣術を叩き込まれたくらいだが現代日本じゃ何の役にも立たない


学校をサボりPCゲームをし、爺ちゃんにしごかれ飯を食って寝るそんな生活 正直いって退屈だし飽き飽きと言うのは本音だ


(喉乾いたし飲みもんでも買ってくるか)


そうして近くのコンビニに出かけることにした その帰り道 それは起きた。



まあなんというか、テンプレ展開というか予測可能回避不能というか 運が悪かったな俺・・・ 


思いっきり事故に巻き込まれたわけだ 歩道にトラックが突っ込んでくるのが見えて飛び込みでぎりぎりで避けたと思ったら

続車両に跳ね飛ばされたところまでは覚えてるがそこで意識は途切れた。


再び意識が覚醒したときは見知らぬ空間というかゲームとかアニメとかでしか見たことない神秘的な?空間にいた



「これは一体どこだ?ここが天国?地獄?俺死んでなきゃいいけど・・・」



あたりを見回すが床もないというか浮いてる?やっぱ俺ゴートゥーヘヴン?ヘル?しかし判断しようにも何もない


どうしたものかと頭をひねっていたら上前方に下半身が生えた そう生えたとしか言い様がない虚空の空間からにょきっと


女性の下半身だけ出てきたのだ  パンツ丸出しで。



「・・・・・」


ふむ白か・・・ふりふりだなぁ・・・・と眺めながら周囲を周りいい肉付きだな〜とか頭の片隅で考えていると もがき始めた


「・・・・・・・・なんだこれ」


と考え込んでいるとスポンッと上半身も現れた


「ふー・・・ようやく抜けられました・・・力けちらなきゃよかったかなー」


とぶつぶつ言いながらすごいやる気のなさそうな美女がでてきた 

髪は透き通るような金髪 瞳は死んでいるが綺麗な金と外人モデルのようなスタイルをしている

そして俺に気づいて目線があったと思ったら 固まった


「・・・・・」

「・・・・・」


お互いに沈黙が流れる


「え、えっと見てました・・・?」

「おう 白のふりふりだったな というかここどこだ?俺死んだの?生きてるの?」


と告げると声にならない悲鳴を上げながら手で頭を抱え背をむけてしゃがみこんだ


ぷるぷると震えている 恥ずかしかったのかと予想するが突っ込むのはやめよう俺は紳士なのだ


しばらく待っているとすっと立ち上がり何事もなかったかのようにこちらに振り向いた




「はい 質問にお答えします あなたは交通事故に巻き込まれ帰らぬ人となりました」



「あっさっきのは無かったことにするのな」




「な・・・な、なんのことでしょう? それであなたは私が管理する世界への転生権が見事当たりました!おめでとう!!」





 大げさに両手を広げ胸を張る


(なんかここまでテンプレだと驚くこともないな てか俺死んでるのにおめでとうはないと思う )


腕を組んだまま眺めながら思考していると 美女が口を開いた



「えっと 自分が亡くなったのに驚いたりしないんですね?この空間とか」


「あー・・・まぁな こういう展開見たことあるしな、ということはアンタは女神かなにか?」


「そうです 紹介が遅れました 私は女神アルテアと申します」


「そっか、アルテアさん 俺はどうなるんだ?」


「転生権が与えられたので私の管理する世界への転生が可能となります転生の拒否も一応は可能ですね」


「その場合記憶を消して新たに同じ世界へ生まれ変わるということになりますが」




「あーまぁそうだよなでも転生したとしてなんかしなきゃいけないの?」

 素直な疑問をぶつける もし魔王を倒せだとかならやってられない 

 せっかく転生するのなら気ままに暮らしたい



「はい好きにしてもらって構いません 比較的平和ですし それと転生時にはユニークスキルがひとつ与えられます」



「それに本来ならあなたは死ぬ運命ではなくこちらの手違いという点もあるので・・・」


「おいちょっと待て 死ぬ運命じゃなかった・・・?」


「ええ本来ならあなたは無傷であの事故をやり過ごせるはずだったのですが・・・まさかあんな行動を取り後続車両に轢かれるなんて・・・」


「え?え?じゃあ俺避けようとしなかったりなにもしなければよかったの?」


「はい・・・」


まじかー・・・俺の無駄な行動のせいで死んだのか・・・過ぎたことは気にしないでおこう・・・



「それでスキルは何がいいですか?今までのひとたちは聖剣だとか最強魔術だとか中にはコスモガンでしたが」

首をかしげながら訪ねてくる


「そうだなぁ んじゃ最強の身体能力にしてくれ潜在能力もすごいやつ」


「えっそれでいいんですか?」


「ああ」

何かと便利だろうし体ひとつで生き残る確率も上がるしなによやばい時は逃げやすいはずだ


「は・・はい分かりました ではいい異世界生活を!人里近くに転生致しますね!」


回りが光りだんだん視界が白く染まっていく


俺は無言で手を振って答えた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


気が付くと 森の中にいた 時刻は夜 周りがくらいがスキルのおかげかはっきり見える


「ここはどこだ?とりあえず・・・ステータスかなんかはないのかな?」


「よし いろいろ試してみよう」


「ステータスオープン!」


「リストアップ!」


「スキルオープン!」


「開けごま!」


「だめか・・・」


数十分色んな方法でステータスが見れないものかと試したが虚しく何も起きなかった


「・・・現状ステータスは見れないと踏んだほうがいいか」


現状の持ち物はなし Tシャツ ジーンズ ブーツといった出で立ちだ 顔に関しては確認のしようはない


「じゃあユニークスキルはどうなってんだ?確か身体能力にしたからこれは確認しやすいはず」


と木を思いっきり殴ってみる 


「せいっ!」


バキッ!! 鈍い音を立てて木が簡単に折れた おぉこれはすごい、確かに恩恵は受けている

力をあんまり込めてはいなかったがこのスキルのおかげで遥かに肉体は強くなっているようだ


「うし んじゃ人里を探そうこれじゃ遭難コース一直線だしな」


と行動を起こしたのはいいのだが進んでも進んでも森 森 森 全く抜ける気配が無かった


「一体ここどこなんだろうな 人里見つかんないとやばいぞサバイバルだ」


そんなのはまっぴらごめんなので走る 以前より遥かに早く走れているのでかなりの距離は走ったつもりだ

移動しているとすこし開けた場所に出て月明かりが強く照らしている 


「っと なんだ抜けてはいな・・・」


直前で気づいたのが幸いした 前方に何かを食っているなにかがいた 

全身毛むくじゃらで角が生えている ミノタウロス?に外見が似ているこの場ではミノタウロスと呼ぶことにした 


ふと食べているのは何かと観察してみると


転がっている人間の腕や足などが見えた ちょうどよく月明かりがあたりを照らすと周り一帯は戦闘のあとと見受けられるものや

血痕が多数あった 


(うわっグロッ まだ気づいてないみたいだし隠れるか・・・?)


一瞬顔を背けた瞬間 顔面に向かって大斧が飛んできた


どうやら目の前のミノタウロスが投擲したらしい 咄嗟にしゃがんで避ける 後ろの木々がなぎ倒される音が背後で鳴る

振り返ると一直線に大斧が通った道が無残にすべてなぎ倒されていた距離にして15m前後はなぎ倒されている


「・・・っぶねぇ」


当たっていたらと冷や汗がでるがそんな悠長に構えても居られなかった

すぐさま棍棒を拾い上げ猛烈なスピードで迫ってくるミノタウロス


「ブモォオオオオオオオオオオオオ!!」


正直めっちゃ怖かった 凄まじい気迫と迫力を感じる

だがこっちにはもらったユニークスキルがあるはずと怯みかけた心に活を入れる


振り下ろされる棍棒を身をひねりながら叩き込まれた剣術の要領の足さばきで回避 全力の右ストレート完璧なカウンターを入れた・・・・はずだった


それを簡単に受け止められ握り締められている


「えっ」


唖然とするが視界が一気にミノタウロスから離れる 


いや投げ飛ばされたのだ そう理解した時には当然後ろには木々があるわけで派手にぶつかり木を砕きながら吹っ飛んだ



痛い痛い痛いッくっそ痛い!なんだよこれはッ!最強でも何でもないじゃん!てかやばいッ!?


痛みに堪えて立ち上がるとミノタウロスがこちらに走ってくるのが見える 


ここは 逃げるしかなかった逃げなかったら死ぬと確実に感じた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー









話は冒頭に戻る









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ただひたすらに全力で走る ミノタウロスに追いつかれないように たまに背後を確認するとまだ追ってきている

徐々に距離を詰められているところをみるとこのままでは確実にやられると思った


「くっそ!どうすりゃいいんだ!!俺丸腰だし!服はTシャツにジーンズにブーツだしッ・・・いっ!?」


足を思いっきり木の根っこにぶつけて躓いて盛大に転んでゴロゴロと転がる


(やっべ!!!追いつかれるッ!)


必死に体勢を正そうとするが勢いで転がり続ける 斜面になっており

そのままの勢いで木に衝突する




後頭部を強く打つ だがようやく勢いがなくなり自由に動けるようになったが

既にすぐ近くにミノタウロスが近寄ってきていた



「くっそ!ってヤバッ」



咄嗟に横に転がるとさっきまでいたところにフルスイングで棍棒が叩き込まれる

転がった先にも次々と棍棒が叩きつけられるがぎりぎりで転がり回避する 




(ヤバイ!体勢を立て直す暇がない)

ただ転がって避けるしかない 目が回り始める




すると体に凄まじい衝撃が入る 棍棒を避けそこねて食らってしまったらしい




「ぐふっ」

世界がぐるぐると回転する 投げられたのを入れればこれが二回目だ 同じく木々をなぎ倒しながら吹き飛ぶ

だが今度は立てないほどにダメージがひどかった 気が付けば棍棒が直撃したためか左腕がへし折れアバラあたりがかなり痛む




「・・・・っあぁぁ」





今まで体験したこともない衝撃と痛みで悶え動けなくなっていた


(くそ・・・・あのクソ女神恨むぞ・・・)


ズシンズシンと 死の足音がゆっくり近づいてくるのがわかる 

目の前であゆみを止めると棍棒を振り上げるのが見えた



(・・・・終わりか)

訪れる死を待つように強く目をつぶる 




地響きが響く


 


(あれ?痛み感じずに死んだのか?)

恐る恐る目を開けるとミノタウロスが仰向けに倒れていた 


「・・・い・・一体何が・・・」



少女の声が聞こえた




「おにいさん大丈夫?生きてる〜?」



顔をあげると胴を両断され地に伏したミノタウロスの上にでかい日本刀ような剣を持った銀髪の少女がいた 

顔立ちは人形のように整った顔 瞳は透き通ったようなターコイズブルー 

髪は銀髪で膝裏までかかった超ロングでつんつんしている 服装は赤基調とした動きやすそうだが体のスタイルも相まって扇情的ともいえる


つまるところかなりの美少女だったが人間とは明らかに違った部分があった 角が2本頭から生えている


「あ・・・あぁ生きてる」


「見たとこ君変わった服着てるけど一般人でしょ?Bランクのランク詐欺ミノタウロスに追いかけられるなんて運が悪いねぇ」

とやれやれといった仕草を取る


「その怪我じゃ一人でこの魔の森から抜けられそうにないし近くの町に連れて行くよ」




少女は胴体を両断されたミノタウロスから角などをナイフで何かはぎ取りながら言う




「た・・たすかるよ・・っ」

よろよろとなんとか立ち上がる


「はいこれ 飲んだほうがいいよ〜完治はしないけどマシにはなるから」


 


何か赤い液体の入った瓶を渡される


震える手で飲むと確かにかなり痛みはましになった

おそらく回復ポーションとかそこらの部類だろう



「あっ私はアイリ あなたは?」



「和人だ」



そう言うとアイリは歩き出したので ついていく




「じゃあカズト なんでこんなBランクからAランクがうようよしてる魔の森にきたの?もしかして自殺志願者?」

首をかしげながら聞いてくる


「それは------」



かいつまんで今までの経緯を話す




「ん〜?カズトは元別世界の住人でこっちに転生してきて気がついたらこの森にってこと?」


「ああ」


「なるほどわからない」


俺はがっくりとうなだれる


「じゃー行くあても何もないってことかな?」


「恥ずかしいがその通りだな・・・」


「なら冒険者になるといいよ〜私もそうだし頭わるくても強ければやっていけるからカズトも鍛えればなんとかなるなる〜」

「町についたらギルドまで案内してあげるね〜」


この子に言わせれば鍛えればなんとかなる問題のようだ そういう問題じゃない気がするが というか冒険者には脳筋が多いのか?


もらったユニークスキルの効果がいまいちなのはどうにかしなければならないから 一応鍛えたほうが良さそうだ


あれがBランクだとするとAランク相手に遭遇した場合今の自分では死ぬと簡単に想像がついた



「あ・・・ありがとう」

そう言いつつ苦笑を浮かべる


それに対し

「どーいたしましてっ♪」


アイリは大きい胸をさらに張ってドキリとする眩しいくらいの笑顔で答えた  


待ちに向かう道中アイリにいろいろ聞いてみたが


ここ この世界についてはなにも分からなかったが 今の現在地は地図で言えば南側のグラム国って国の付近らしい


この国は森林が多く魔の森が点在し冒険者が多い国らしい俺がいたところはその中でも高ランク魔物が多くヤバイとこだったようだ


アイリは消息不明の冒険者五名の探索の依頼を受けていたのだが どうやらあのミノタウロスが食べていたのが


その冒険者たちだったらしい あれを見つけて破壊の跡を追いかけてたらこっちにたどり着いたようだ


「そういえば自分の能力値・・・っていうか実力とかスキルって見れないのかな」


「うーんもしかしてこれ?」

と胸の谷間に手を突っ込みプレートを取り出し見せてくる 


谷間を凝視してしまったのを気づかれないようにごまかしながら

「こ・・これは?」



「これは冒険者になるとき支給されるんだよ〜買うこともできるけど一般には高いかな〜」


「ここに名前とかランクとか職業とかいろいろ表示されるよんこれが私のランクとかだよ〜」


なんと日本語で表示されていた そういや今普通に話しているのも日本語だ・・・今更気づく


こうかいてある

ーーーーーーーーーーーーーーー


名前:アイリ・D・スティール

年齢:17

冒険者ランク:B

種族:竜人族

性別:女

職業:剣客Lv5

筋力:B

耐久:C

敏捷:A

魔力:A

幸運:B

ーーーーーーーーーーーーーーー


このLvはなんだ?と聞いたところ職業にもLvがあり5を越えると上のジョブになるらしい


スキルについては他の人には本人が意図しないと見えないようになっているとの事


スキルLvは 1〜2は一般的 3がベテランに多く 4となると達人級 5は人外レベルと言われる


冒険者ランクは功績と人柄で決まるらしくアイリは同期で一番ランクが高いと胸を張っていた


能力値の記載上限はSまでで それ以上はもう測定不能の域なのでSとしか表示されない話だった


まあそんなのは今までの歴史で見たことはなく 太古にいた魔王が魔力Sだったのでは?と言われている


くらいなものと説明が終わった


「難しく考えなくてもいいんだよ〜」


「そう言われてもな」



その後何度か魔物と遭遇したが襲ってきたのは


すべてアイリが一刀のもとに両断し返り討ちにしていた



そうして俺はこの美少女アイリのおかげでなんとか町まで着いたのだった


転生を見送ったあと女神はあることに気づいた


「あっ送る場所間違えた!!座標ずれてるじゃん!」


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