表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サカナ部の暇潰し’nシーサイド  作者: カカカ
第二章
25/51

第8話 料理するんだよ~捌く!~ 完成


 休憩も済んだし、ここからは一気にさばいちゃうんだよ!


 さてさて、まずは氷に乗せてなかったチヌの切り身、厨房の温湿度で放置してたやつからだね。


 まあ放置って言っても、クーラーが効いてるから室温は寒いくらいだし、部屋の隅にある加湿機も白煙モクモクしてるし。


 だからそんなに表面は乾いてないよ?

 むしろ、少し水が出てきてるかもね。だって表面に軽く塩を振っておいたし。


 ……え?

 もちろん刺身にするよ?

 最初からそう言ってるじゃん。

 表面に付いちゃってる塩も、きっちり洗い流してから刺身にするし、何も問題ないんだよ。


 この一手間をかけると、丁度いいくらいに……味が馴染むって言えばいいのかな?

 なんか新鮮さが落ち着いて、旨さがググッときてマイルドになるんだよねぇ。

 何故かは分かんないけど。


 皆んな「新鮮なモノが美味しい!」って言うけど、そうでもないと思うんだよね。

 何でもかんでも新鮮がいいなら、採れたてのバナナとか干す前の渋柿も美味しいってこと?そんな訳ない。


 だから敢えて冷やさずに、さらに塩までかけて放置したんだよ!

 ほらよく言うじゃん。「食べ物は腐りかけが美味しい」って。


 ってことで、切り身をじっくりとチェック。

 いい感じに旨くなって来てるかな?


「ふむふむ……」


 ぺらっと裏側もウォッチング。


「……うん、もうちょっと置いとこう」


 じわじわ旨くなってるけど、まだたりないかな?

 てか本当なら冷蔵庫で、約1日くらい置いときたいところなんだけど。

 まぁ、仕方ないから冷やしてた方のチヌと、まだ水槽で泳いでいるアジ。

 そいつらから先にさばいちゃおう。


 よく冷えたチヌの切り身を、まな板に置きつつ弾力チェック!

 指先でぷにぷに……なるほど弾力が凄い。

 さすがは捌いた瞬間に直ぐ冷やしただけあるね。

 これなら、ちょい薄めの刺身が食感的にいいかな。


 しゅしゅしゅ、っとスライスして完成。

 潮汁に使わず残してたチヌの頭や尻尾と一緒に、お造り用の大皿に乗せる。

 ……うん。泳いでる感が出てますねぇ。

 頭の中の完成図に近づいて来ましたよん。


 さて残りのアジも、ささっと刺身にしちゃうんだよ。

 って、そういえば先に盛り付けたアジにも塩振っといたんだった。

 放置できる時間が短いから、モノは試しってことで刺身にしちゃった状態で、パラパラっと振りかけたんだけど……。


 見た所、いい感じだね。よくよく旨味が出てるんじゃないかな?

 こっちの刺身は魚の旨さを楽しむために、洗い流さずに塩味で食べて貰うんだよ。


 さて、問題ないことも分かったし。さっそくアジのお造りなんだよ!

 同じく三枚下ろしは身体に任せて、潮汁の出来を確認してみよう。くんかくんか。


「むふぅ」


 ホッとする香りが立ち上がってますねぇ。バッチリ完成かな。

 急いでアラを取り出さなきゃ。


 刺身にしたアジを盛り付けて、ささっと鍋の前に移動。

 アラを取り出してお椀にそーっと盛り付け。

 そんでお汁を注いだら、湯引きしたチヌの皮と、緑鮮やかな三つ葉を散らして潮汁の完成!


 よし!全部出来たぜ!!

 冷める前に食べて貰わなきゃ!!


「花森さん!」

「すでに整っております」


 声のする方に振り向くと、テーブルセットは準備万端。

 花柄のテーブルクロスの上には料理やお箸、称美ちゃんセレクトのドリンクがセッティング済み。

 そして、計ったようなタイミングで開かれる扉。


「本日はどんな美食が待ち受けているのかしら。陽毬さん、愉しませていただきますわ」

「うん。美味しそう」


 ウキウキとした表情のショウビーとトトッチ。

 そして二人に連れ添う花森さん。

 料理完成の瞬間、ドンピシャで連れてくるあたり、やっぱりヤバいほど有能なんだよ。

 60代の爺さんでなければ惚れてるところだよね。


 それはともかく。

 ここからは皆んなが笑顔になる(予定)の、お食事タイムだよ!




陽毬というキャラを表現しきれたかどうか……。

この章はいずれ、大きく修正を加えるかもしれません。


この後は陽毬の学校パート、からの称美パートです。

称美パートは学校パートに大きく絡んでいく予定です。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ