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夢と現実  作者: 天川宗汰
1/1

ある日一人の少年がナニカに誘われ不思議な世界に入ってしまうお話

『お願い』少女の一人が言った。

『早く』もうひとりの少女が言った。

僕は尋ねる。

『君たちは───』



目を開くと大きな木と、雲一つない青い空が見えた。

お腹になにかの重みを感じ、そちらの方に目を向けてみた。

お腹の上には半開きの本が置いてあった。

今日はあまりにもいい天気だったため、家の近くの森林で読書をしていた。あまりの気持ち良さにどうやら寝てしまったらしい。


「はぁ・・・」


小さな息を吐きながら夢の事を思い出す。

最近夢に二人の少女が現れる。

少女たちは、夢に出て来ては、毎回僕に『お願い』『早く』と、まるで何かを急かすように言ってくる。

その言葉が何を示しているのかはさっぱり分からない。

僕は少女たちの事が知りたくて、ナニカを尋ねようとする。

しかし、問いかけようとするとすぐ目が覚めてしまう。


「君たちは一体・・・・」


ガサッ


「ん?なんだ?」


音の原点をを見つけようと目を左右に転がしていると、近くの草むらが揺れていることに気づいた。揺れている草むらからウサギらしきモノが飛び出てきた。

その容姿に驚いて咄嗟に起き上がると、お腹の上から本が落ちた。

その音に気付いたウサギらしきモノははこちらの存在に気付いたようで、慌てて逃げて行った。

ウサギではなく、ウサギらしきモノ。何故「らしき」かと言うと、そのウサギらしきモノは、顔がウサギで身体は人間だった。

ほんの少し、一秒もないぐらい固まっていたが、僕の好奇心が無意識に騒ぎ出し、気が付けば足が動いていた。

僕は好奇心に任せ、ウサギらしきモノを追いかける。

速過ぎて、ギリギリ視界に捉えられる程度だ。一瞬でも瞬きすれば見失ってしまうであろう。

だから僕は殆ど瞬きをせず、全力で追いかけた。

追いかけていく内に、どんどん霧が深くなっていくのを感じだ。


「この森、こんなところあったっけ・・・・」


肩を上下させながら、息を落ち着かせた。

知らない場所はないだろうと言えるぐらいこの森には来ていたはずだ。

そしてあまりにも霧が深くなってしまったので、ウサギらしきモノを見失ってしまった。

辺りの状態は、目を細めれば何となく見えるくらいだった。

その時──


「っ!?」


突然激しい眠気に襲われた。

眠気に全く抗うことが出来ないままその場に倒れ、ゆっくり意識を手放してしまった。

瞼が全て閉じる前、ほんの一瞬だけ、人間の影が見えた気がした。



「-----!------!!!」


何か声が聞こえる。


「大丈夫ですか!?目を開けて下さい!!」


「ん・・・・?」


目を開けると、強い光と丁度いい温かさを放つ太陽と共に、かなり焦ったような顔をする少年が目の前にいた。


「よかったぁ~・・・死んでるのかと思いましたよ~」


「うぅ・・・えーと、ここは?」


「ここは不師様がお造り上げた国なのです!」


「ふし?」


「あっ呼び捨てすると──」


「あら、黒白」


何故だか聞き覚えがある声だった。


「あら、その方はお客様かしら」


「えっ?」


振り返ってみるとそこには、透き通った綺麗な声、綺麗な姿をした少女──

そう、紛れもなく夢に出てくる少女の一人だった。


「あ、あの・・・『くじろ』って?」


「あぁ、黒白はあなたの隣にいるその子の名前よ」


「黒白さん、か・・・」


「はい!黒白です!よろしくお願い致します!!」


黒白さんが見せた笑顔は、あの太陽よりも眩しかった。

しかし何だろう、笑顔の奥に焦りを感じたような瞳をしている。

よく見ると、小刻みに震えていて、首筋にうっすら汗が流れていた。

何をそんなに焦っているのか、まだ僕には分からなかった。



-続く

初めまして、天川宗汰です。

今回初めて小説を投稿させていただきました。

投稿する前は何回も確認を取ったりしましたが、もし誤字などがあった場合はお知らせ頂けると幸いです。

今回の連載作品第一話目を見て下さった方、誠にありがとうございます。

この作品を見て面白い、また続きがみたいなど、思ってくださった方がいればそれはとても嬉しいです。

これからもどんどん投稿していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

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