88/91
ep.88 心の居場所
きっかけはわからない。気付いたらそうなっていた。
今日も私は虐められる。
「何これ、BLってやつ?キモいんですけど〜」
クラスのボス・マリアは私の創作ノートを開き、汚物を触るかのように、親指と人差し指でつまんでぴらぴらと振って見せた。いつものように、取り巻きの女子たちは笑い、男子たちは遠巻きにこちらを伺っている。
「か、返してください」
現実にはない優しい世界を書いていた。そのノートの中だけが私の居場所だったのに。
それさえ奪われてしまうのか――
某小説道場の課題で書いたものを、加筆修正しました。
お題:つまむ




